統合失調症を経験して #17

だいぶ更新が空いてしまいました。

今日、歯医者さんに行ってきて、“先行きどうなるかわからない不安“というものを体験して、ちょっと思い出したことをつらつらと書いていこうと思いました。

統合失調症を経験して、辛かったことは“先行きどうなるかわからない“という不安でした。精神科通いが一生続いて、先生には薬も一生飲み続けなければならないかもしれない、と言われていたので、精神薬の投与が一生続く不安、そして、何かに管理されているという不自由さ。私が辛かったのは自分は不自由だと勝手に決めつけていたことなのかもしれません。自分の選択で未来は変えられない、と思っていたこと。体は精神薬の投与で10キロ以上太っていて、いくらダイエットに試みても功を奏さなかったこと。頭は常に朦朧としているのに、自分の意志では薬が辞められなかったこと。泥沼にハマっているようで、周囲にそれを話しても理解してもらえない辛さ。先生の指示に従っていればいいから、という従順な患者になるしかなかったということ。

このような状況は一生打破出来ないと、あの時は正直希望なんて持てなかった。
今日も明日もその繰り返しで、それが一生続いていくという絶望感。いつになったら死ねるのだろうか、そんなことも思っていました。楽しい、とか喜びとか、そういったものを感じる力さえ失くしていたように思います。今日生き延びることがやっとといった気持ちで。深い暗いトンネルの中にいるような、生きているのか死んでいるのかもわからないような状態で。自分と同じような状態の人がいないかとネット検索をしてみても希望になるような投稿は何一つ見付からず。もう先行きは不安でしかなかった。統合失調症から治って寛解に至っている人が見つからない、やっぱりこれは一生治らない病気なんじゃないかと思っていました。
でも、例え、寛解して元気に元の姿に戻ったという人の前例がないとしても、どこかに希望はあるはずだと信じて色々と漢方薬の専門店に行ったり、ハーブのお店に行ったり、今自分の出来ることで、もがいて行動を起こしていました。

だって精神科の先生だって全てをわかっている人はいないはずだし、まだまだ研究途中の過程にいるわけだし、統合失調症という病名でひと括りにされていても、人それぞれ症状は異なるわけだし、全てを解明されている訳ではないのだから。精神科の先生がこの症状を経験したことがあるのなら、共感できる部分はあるだろうけれど、全てが過去の症例や参考文献や資料から学んできたことばかりなわけだから。

だったら自分で自分の症状や不愉快な所を一番理解しているのは自分なわけだから、それを言語化して先生に伝え、こうなったらいいな、という状態も先生に伝えて少しでも今の自分から理想の状態に行けるように状況を変えていくのは自分しかいない、と思っていました。

私は精神科の先生に、便秘が辛いこと、体重も10キロ以上太ってしまったこと、頭が朦朧とすること、あまりにも症状が辛いので今の薬を減らしていくことは出来ないか、可能性を聞いていきました。そして、薬の副作用で痺れもあるので、痺れが緩和する漢方を処方してもらえないか?漢方を飲んだ方が気持ちが落ち着くということも伝えていきました。それを聞いた先生は、親身になって聞いてくれ、薬を変更したり、薬を減薬してくれたり、漢方処方箋も出してくれました。私の意向を汲み取って、しっかり処方箋を出してくれたんです。まさか、減薬出来るとも思っていなかったのですが減薬出来たことで症状が緩和されていったことは明らかでした。知り合いの薬剤師さんにこの減薬のことを話したら、精神科では増薬していくのが通常で減薬していくれる所は珍しいから、良い先生に当たったと思う、と言われました。精神科の現状も知らなかったので、患者の意志を汲み取って処方箋に反映してくれた先生には感謝です。

精神病になってしまって、薬の副作用に苦しんでいる人は沢山いるんじゃないかと思います。精神病自体も苦しいものですが、その上に薬の副作用で頭が引っ張られるような物凄い頭痛を超えた生きているのも苦しい状況に苛まれたこともあるから。また、一気に断薬したことで1週間以上眠れない日々が続き、体全身が引き攣ってもう死ぬんじゃないかという苦痛も味わった経験があるから。あの時のことを思い出しても、よくあの状況を乗り越えて今に至るなと思うことばかりで。私は国の劇薬指定の薬を飲んでいたので、相当強い薬で精神を落ち着かせるには効き目は抜群だったと思うのですが、体へのダメージも相当なものでした。

通っていた、鍼師の先生には薬をこのまま飲み続けたら死ぬぞと言われていました。薬が強いということは、薬を解毒する肝臓に相当なダメージがかかっていて、かなり弱っていると言われました。これを聞いた時に、なんとかしないと早死にしてしまうと思いました。幼子2人いたので、彼女たちが成人になるまではなんとか生き延びなければならないと思ったので、諦めるという選択は私にはありませんでした。たとえ、周りに無理だと言われたとしても、きっとなんらかの打開策があるはずだと信じていました。この鍼師の先生との出会いが私に希望の光を見させてくれたんです。精神科の先生は、薬を一生飲み続けなくてはならない、かもしれない、と言っていた。でも、鍼師の先生は一生薬を飲み続けたら死ぬぞ、と断言した。セカンドオピニオンがある、ということが、私に光をもたらしたんです。自分を客観的に見られた瞬間でした。薬を一生飲み続けて早死にするのか、それとも減薬を経て断薬して精神科を卒業して、元の体に戻すのか。それを選択出来る権利があるということがわかったんです。

私たちは先生の言うことは絶対だと思ってしまう。でも、それが全てだと限らない。解明されていないことも現代ではまだまだ沢山あるんです。だって解明されているなら、こんなに今の日本に精神が病んでいる人がいるのも解決されているはずなんです。解明されいていないから、精神を病む人がいまだに増え続けている。精神科の先生方も模索中なんです。薬を投与するだけが解決策ではない。まずは、患者自身が治す、という意志を持ってこそ、病というのは治っていくものなんじゃないか、と私は思うんです。じゃあ、どうすれば?と思われるかもしれません。先生に自分はこうなっていきたい、という意志を伝えてみる。セカンドオピニオンを聞きにいってみる。治っている症例を探して、現地に赴いてみる。行動してみる。いろんな方法が考えられると思うんです。

私は公園で暴れ回って、パトカーで連行されて、警察署の檻に入れられて、それから2重鍵のかかる大きな精神病院に連れて行かれて、そこに入る状態でした。もしかしたら、そこに入っていたら薬漬けになって二度と出てこれなかったかもしれない。そういう病院を知っている人には、よくそう言われます。でも、そんな酷い状態でも、立ち直れる方法があるんじゃないか、という模索を続けたことで、今は寛解に至って、精神科を卒業して、今は普通に暮らすことが出来るようになりました。だから、そういう人もいる、ということを頭の片隅に置いてもらえれば、という気持ちから、少しずつnoteに書き綴るようにしています。

私の考え方や経験が誰かのお役に立てたら。
質問やこういう時はどうすれば?など頂ければ、私なりの回答は返答することが出来ます。もちろん、かかりつけのお医者さんがいたら、お医者さんと連携を取りながらきちんとお医者さんとも話し合いをしていくことが大事だと私も思います。

また何か思い出したら、書き綴ります。

今日を生きていることがみんな素晴らしいと思います。





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