茶禅一味私見

当流においては、
お点前が一通りできるようになったら、
本来の修行のスタートと言えます。

お点前の「型」を反復稽古をして身体に刷り込んでいきます。
何度も咀嚼して味わうように、
お点前の妙味を味わうように。

そして門人各々が藝、技を磨いていってもらいたいと願います。

当流の理念は、

「茶禅一味」 

です。

その意味は茶道と禅は同じである。
修行していくと同じ境涯に行き着くという意味です。

当流の門人は、数ある流派の中でせっかく当流を選んで入門してくれたのだから「茶禅一味」を意識しながら稽古を続けてもらいたいと願います。

禅では日常生活が修行だと教えます。
私見を申さば、お点前をしている時と同じ精神、心持ちを日常に落とし込むことが茶禅一味であります。
お点前をしている時のような心持ちを日常生活にも活かしてもらいたいのです。

お点前では自身の身体を律しながら、
身体に少し負荷をかけたり、力を抜いて律して丹念にお点前(型)を行じていきます。
そうすることにより無駄な動きのない美しい型が実現されるのです。
そのように日常でも自らを律する、自律するように心がける。
茶道と日常生活をリンクさせる。

欲に流されずに自らを律したり自制することが、
人生をおくる上で大切な事の一つだと思います。

そしてその中で、
当流のお点前をとおして色々な気付きがでてくると思います。日常の営みを送りながら繰り返し反復稽古をして、
その中で気付きが出てきます。
それが自身の血となり肉となるのです。

合掌

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