ホロライブ見てくれ!!!

#このnoteは知財系 Advent Calendar 2020の17日目に書いたものです。澤井 周さんからバトンをつないで頂きました。まだお会いしたことありませんが澤井さん今度焼肉に行きましょう!(少しでも絡みあれば焼肉誘うムーブ)

お題について

 さて、今回お題にしたのはホロライブです。
 みなさん知ってますか?ホロライブ。12/21~22にライブもありますよ。

 このnote、12月17日22:00頃に書き始めているんですよ、あと2時間なんすよ、法務系Advent Calenderと同じ日にしちゃって時間なくなっちゃんですよ、いつも無計画な自分に死にたくなるんですよ、時間ないからカッコイイ特許ネタなんて思いつかねーのですよ、もうこれ自分の好きなこと書くしかねぇよなぁ!!!っしゃぁ!ホロライブのこと書くぞ!!!!

 推せるときに推せ、これはオタク界に伝わる名言でございます。知財系Advent Calendar 2020の記事を書くときにホロライブにハマっている自分がいる、これはもうホロライブのことを書けという天命でもあるのです。

 はい、そんなわけでホロライブなんですけどね、知ってますか?ホロライブ。今流行りのVtuberってやつです。ぇ、Vtuberを知らない?マジで?…そっか…ぅん、良いんだ、Vtuberから説明するね?

Vtuberという文化

 Vtuberというのは元々はVirtual Youtuberの略で、Youtuberの派生です。一言でいってしまえば、Virtualなアバターで配信しているYoutuberです。
 最近では、配信媒体がYoutubeだけではありませんので、Virtual ActorやVirtual Idol、Vの者など様々な呼び方がありますが、Vtuberが最も多い呼ばれ方だと思います。Youtubeで配信されていなくてもVtuberと呼ぶべきなのか等の色々議論はありますが、この記事ではVtuberで統一させて頂きます。
 Vtuberは基本的にキャラクタ(アバター)と魂(演者)で構成され、魂の動きに合わせてキャラクタが動き、そして声を発することで『kawaii』が生み出されます。あ、もちろん『cool』もありますよ!

 Vtuberで最も有名なのはキズナアイさんではないでしょうか。キズナアイさんは登録者数がVtuberの中で最も多く、Vtuberという文化の初期から活動されている、まさにVtuber界のレジェンドでございます。ロート製薬のCMにも出演されたことがあります。
 Vtuber四天王(キズナアイ、輝夜月、ミライアカリ、電脳少女シロ、バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん(ねこます))の頃からVtuberを追っていたものとしては、キズナアイの歴史はまさにVtuerの可能性の歴史だと感じます。

 本当はキズナアイの歴史から”IP(Intellectual Property)”のあるべき姿とは、とかカッコイイこと書こうかなと思ってたんですよ。
 キズナアイが築いてきたVtuberという概念ができる過程やキズナアイの分裂事件、魂の交代、フェミニスト事件、そしてKizuna AI株式会社設立など、IPに関わるものが学ぶべきことは本当に多いと思っています。
 さらに言えば、にじさんじの月ノ美兎たちが切り開いたライブ文化、魂の本質のようなものにコメントすることで『IPとは、人の感情を揺さぶるところから始まり、コミュニケーションツールとして成立することでIPとして確立されていくのである』みたいな名言っぽいの書きたいなと思ってたんですよ!

 けどもう時間がねぇのよ!!!

 だから!!!ボクは!!!大好きなホロライブを書きます!!!

 いやマジでこれノープランでひたすら書いてるからね?どっか知財と絡むところねぇかなぁヤベぇなぁと思いながら書いてるからね?もう、ゴールして良いよね…?

ホロライブ

 『ホロライブプロダクション』、通称ホロライブは、カバー株式会社が運営する日本のVtuber事務所です。

 ホロライブの特徴は「生放送&アーカイブがメイン」「アイドル、そしてキャラクタの設定を可能な限り守る」「同期というシステムによりグループを作りやすくする」という点が挙げられるかと思います。
 特に「アイドルであろうとする」精神はメンバー全員に徹底されており、これは同じく多数のVtuberを抱えるプロダクションの「にじさんじ」との最も大きな違いではないでしょうか。個人的にここは白上フブキちゃんの貢献も大きいと思う。

 最近ではホロライブID(インドネシア)、ホロライブEN(English)と英語圏にも勢力を伸ばしており、特にホロライブENはGawr Gura(サメちゃん)のデビュー約2か月で100万人チャンネル登録という大躍進によって一気に有名になりました。ちなみに私はMori Calliope推しです。彼女の英語が一番聞き取りやすい気がします。

 中国圏にもかなり勢力を伸ばしていたのですが、とある事件によりカントリーリスクが発生してしまい、現状では中国の活動は小休止中という感じです。BiliBiliでも人気は高かったのですが、IP活動におけるカントリーリスクの難しさというものを感じます。

 IPを広めていくにあたってキャラクタと魂は概念が別、というのがこれまでは一般的でした。例えば、「どこ〇もいっしょのトロ」がどこかの国で何か差別発言をしてしまったときに叩かれるのはS〇NYだと思います。すなわち、キャラクタが悪いことをするのはキャラクタを動かしている会社が悪い、となります。
 ところが、Vtuberはキャラクタと魂が密接に絡み合っているがゆえに人気が高まりやすくあると同時に、キャラクタに対する叩きも魂に対する叩きも、全てが魂に向かってしまいます
 悲しいことに、人間はやはり何も反応しないモノ(会社)を叩くよりも、実体があり反応するモノ(人)を叩く方が楽しいようです。自分の感情をぶつけずにはいられない、正義とネットの相性に魅了された人たちが今日もVtuberを叩き、愉悦に浸っています。
 知財戦略とはブランド戦略と言い換えるべきだと常日頃から私は考えていますが、ブランドを築くために検討すべきカントリーリスクをはじめとしたポリコレリスクは、いかに推し量るのが難しいかを感じさせます。

 これまでのアニメキャラクターというのは、キャラクタと魂は完全に別物、すなわちキャラクタはアニメ会社のデザイン、魂は声優が演じたもの、というのが明確にされていました。
 しかしながら、Vtuberの多くはキャラクタと魂を融合したものとして活動しています。このキャラクタと魂を密接に絡み合わせる、というのはVtuberが切り開いた境地であり、IPの人気をブーストしたり活動の幅を魂に合わせて広げられたりする新しい概念だと思います。
 もちろんこれは魂のキャリアを考えると良いことなのか悪いことなのかという議論もあり、まだ発展途上の概念です。ルッキズ厶的な批判や過去の掘り出しなど色々な反応があります。
 しかしながら、世界のリモート化の流れはいつかVR化の流れになるかもしれませんし、大きな可能性を感じさせてくれる概念でもあります。キャラクタを広げる際のIP戦略の一つとして今後検討する企業が増えるのではないかなと感じています。例えば、下記のアイドルマスターのキャラクタがVtuberとして動いたときはアイマス界に衝撃が走りました、たぶん。

 さらにホロライブは、ここに「てぇてぇ」という概念を足しています。「てぇてぇ」はドラゴンボールの孫悟空が「尊い」を悟空らしい口調で話したときの「てぇてぇ」が語源とされていますが、あの感情をどう言い表せばいいのか、私もまだ言葉にできていません。頼むからホロライブを見続けて感じてくれ、としか言えません。一番近いのは水曜どうでしょうとか、ああいう「仲が良い人たちがキャッキャ楽しんでいるのを横で見ているときの感情」でしょうか。あの感情ってなんていうの?マジで。

 このVtuberに”てぇてぇ”という概念を足したのは月ノ美兎と樋口楓だと思いますが、ホロライブはアイドルとしての頑張りも追加することで高いレベルのてぇてぇを実現しています。

 ん?何言ってるかわかんない?もっと知財に絡めろ?

 しゃーねーだろ!あと30分しかねぇんだよ!

 やばい…どうしよう、どこに結論を持っていけば…!?!?!?

 そうだ、オススメ動画!オススメ動画を貼ろう!

オススメ動画

 私はホロライブ箱推しですが、特に推しているのは兎田ぺこらちゃんと、星街すいせいちゃんです。

 ホロライブはけっこー1時間を超える配信が多いので、面白いところを切り抜いた、いわゆる切り抜きを見て頂くのが良いのかもしれませんが、切り抜きの一部は収益化などを目的としたホロライブの意向を汲んでいないものもあるので公式の中でオススメしていこうかと思います。
 なお、この「切り抜き文化」というのもホロライブが広まった理由の一つだと思います。すなわち、本来であればかかる1時間の配信から面白いところを切り出して編集する編集コストを減らすことができるのです。著作権だけを見ると怪しいものが多いですが、コミケの同人文化からも問われれている本来あるべき著作権の形とはどういうものかについて、少し考えさせられます。

 ホロライブは、上記のようなゲーム配信や歌ってみた配信が多いです。これらは過去には任天堂の著作権のガイドライン変更等、著作権的な問題が発生したこともありますが、今は基本的に規約上は著作権的にセーフなものになっているはずです。
 昔はブランド戦略といえば「勝手に使わせない」がメインでしたが、今の時代は「使い方をコントールする」にブランド戦略が変わりつつあります。この「使い方をコントロールする」というのは本当に難しいです。ファンコミュニティに上手く普及させつつも自分たちも儲ける、いわゆる全員がWin-Winの形にしなければいけないため、ファンの心理からコミュニティの雰囲気まで細かく把握しておかないといけません。ただ、これができないと今後のブランド戦略を立てることはできないと思いますので、知財担当とはいかに「IPを好きになれるか(ファンの視点にたてるか)」が求められていると考えています。つまり、ホロライブ好きなワイは正義!

 これは特許も同じだと思っています。技術を普及させるというのは、その技術の素晴らしさを伝えていかなければいけません。特許により独占して儲けるという考え方と、特許によりみんなの使い方をコントロールして全員がWin-Winの関係を築くという考え方、さらには特許すら取らないで使い方をコントロールする考え方まで、知財担当は色々な考え方をしないといけません。ここにはまだ書けませんが、考えて始めてみると本当に色んな考え方があります。そして、これらは「その技術を好きになれるか(技術を使う側の気持ちにたてるか)」が重要です。つまり、「技術のファンになれるかどうか」、そして「ファンとどういう関係を築きたいか」が今後の知財戦略の本質になってくると考えています。

よし、最後に特許にも絡めたぞ!これでええやろ!よっしゃ!!!

とにもかくにも、まずはホロライブ見てくれ!!!

あ、今度、Virtual知財担当として知財系Vtuberがデビュー予定らしいです。
あくまで噂ですが、お楽しみに。

明日は足立昌聰さんです!こちらもお楽しみに!

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