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究極のメタバースは夢の世界に近いですか? 〜メタバース中華食堂体験レポート〜

ハッ!なんかすんごい夢見た。
今さら夢オチのnoteなんてと数時間経ったが、なんとなく興奮冷めやらぬ…なのでもう書いてしまうことにする。

【決意】読者さんの貴重な時間を夢話でダラダラと食い潰さないよう頑張ります。


夢の中がメタバースな状況


なぜそこに居るのかはわからない。そのシーンからの記憶しかない。

僕は昼時の中華食堂のカウンターに居る。
形状的には千と千尋の神隠し序盤で両親が豚になるような、つまりは背中側が外に露出している屋台や飲食系横丁のスタイル。

一列のカウンターには7席。左端から知らない女性3人、1つ空けて僕、隣に友人、右端は空席。

カウンター内には厨房があって、調理人1人と接客の男女が各1人。
海鮮類の入った寿司屋さんみたいなガラス製ショーケースが、客席との境ではなく厨房内にある。

カウンターの上に短冊のようなメニューが1品ずつ、30枚ほど下がっている。

ただ、普通の夢とちょっと違うのは、僕はこれが夢ではなくメタバースだと思い込んでいる点だ。
夢の中の自分が夢の中にいるとわかっているアレではなくて、このメタバース設定が夢だとは全然思っていないが、(夢の中の僕は)「僕はメタバースでの飲食体験をレポートしています」設定(の夢)なのだ。
ややこしくて申し訳ない。

※現実のわたくしニャマダはフード系を得意とするライターです。


メタバース飲食体験レポート


「海老のチリソース」と「肉団子の黒酢あん」を頼んだ。ごはんはサービス。
「海老の〜」を頼んだ理由はガラスケースの中の海老が大ぶりで美味しそうだったからだ。

実はガラスケース内がよく見えなくてカウンター越しに身を乗り出した。
その時、垂れ下がるメニュー短冊に頬が触れた。
これが今も頬に残っているくらい鮮明で、紙の角が頬をチクっと刺してスッと撫でた実感があった。

続いて「肉団子の〜」の注文理由は、店内に漂っていた香りだ。
火が入った黒酢特有の芳ばしい匂いをメタバース内でも僕は確かに感じていた。

海老のふくよかな身と弾けるような歯触りはとてもリアリティがあって、メタバースながら“鮮度”の二文字を想起させるほど美味しかった。

隣の女性3人に話しかけた。「(このメタバース中華食堂には)何度か来られているんですか?」
女性たちは初めてだと言いつつも、「不思議と美味しい感じがしている」と言う。

印象的だったのは、食べ歩きが好きな3人組らしく、「実はこのあと3人で(現実世界で)ごはんを食べる約束をしていたが、既に満腹感がある」と言うのだ。

確かにそうで、しっかりと食事を愉しんだ満足感は満腹感と錯覚してしまい、このあとさらに美味しい物でお腹を満たしたいとは思い難かった。

右に座る体格の良い友人が「ダイエットになるかもな」と言うので、僕を含む4人は大きく頷いた。
友人は介護の仕事をしているが、「嚥下困難な人にも有効なんじゃないかな」と宙を見ながら考えを巡らせていた。

ただこの友人は他4人ほど食に興味がなく、腹が満たせれば良いタイプなので、「俺は味まではあんまり感じてない」と言っていた。


メタバースにおける没入度の重要性


仮想空間の体験と一口に言っても、アバターなどの仮の自分が異空間を動きまわる手法もあるし、ヘッドセットやグローブを着けて自分の視点や感覚だけを仮想空間内に同期させる手法もある。
ある種「あつ森」もゆるゆるメタバースなのかもしれない。キレキレの例は映画「レディ・プレイヤー1」のような感じか。

また手法はどうあれ、仮想だろうと空間であるなら色々活用しようということで、展覧会やライブなどのエンタメジャンル、メタバース支店を作っての半リアルECショッピングなど、新たなビジネスフィールドの役割がここ数年は顕著だ。最近もユーミンがライブをしていた。

となった場合、現在のメタバース研究またはビジネスシーンにおいて、“没入度”はどれほど重要視されているのだろうか。
自分とアバターを混同して混乱する人はまず居ないとして、ライブ体験はより没入できた方が臨場感も増して楽しめるように思う。

究極の没入状態に達するには、体を所有・操作している感覚を自分から切り離し、所有・操作しているような錯覚を実感と思い込ませる必要があるわけだ。
本当にやるとなったら、映画「マトリックス」のように、体はベトベトした培養液に入れて命を保ち、プラグで制御された脳だけで生活するなんてことになるだろう。
そうでもしないと、ヘッドセットとランニングマシンとグローブどころでは、実際の体の感覚なんてそうそう切り離せるもんじゃない。

ところが…。謎のベトベトに浸からなくてもメタバースへの究極没入状態を可能にする手法がありそうだ。
それこそがこうして長々と語りたくなった、皆さんおなじみの“夢”空間ではないだろうか。

今朝の僕は実際に、そこ(夢空間)で、頬に紙が刺さり、黒酢の香りを嗅ぎ、本当は食べていないものを美味しいと感じた。
あたかも現実世界だと錯覚し、頭の片隅だけが「これはメタバース内だよ(※本当は夢の中)」と知っている不思議さを楽しんだ。

つまり、究極没入のメタバース下でなら飲食も可能になるということだ。

補足として、友人が言ったように、事前に現実世界での鮮烈な味覚記憶が舌に残っていないと、それをメタバース下で疑似的に呼び起こすのは難しそうだった。
つまり生まれた時からマトリックス世界だと、メタバース飲食体験は難しいかもしれない。


夢の操作“明晰夢”の研究とメタバースへの応用


明晰夢(めいせきむ)をご存知だろうか?

前述の状況説明でチラッと出した「夢の中の自分が夢の中にいるとわかっているアレ」のことだ。

いま明晰夢をみていると気づいても慌てて起きたりしなければ、熟練者ほどそのまま夢の世界をコントロールできるらしい。
トレーニング次第で自由にみられるようになるらしく、その手法などをオーストラリアの研究者が発表している。

夢の世界は究極没入状態のメタバース下と似ていると思う。
僕が今朝、身を持って体験したのだから恐らく間違っていない。

本当に好きにみられてコントロールできる夢の世界があるのなら、研究者がさらなる手応えや兆しを感じているのなら、いかに感覚を騙してメタバースに没入するかより、いかに夢を自由にみるかを突き詰めた方が近道ではないだろうか?

マトリックスは本当にはやらないだろうけど。
夢の操作だったら…
それをメタバースに応用できたら…
ヘッドセット一式より安価だったら…
明晰夢とメタバースの融合…
ありそう…

……では?

なんて。


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