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プラモデルのミニチュア(あるいは本物のプラモデル)を携えて

 プラモデルは実在の(または空想の)ものを手に取れるサイズにおさめたものです。
 しかし、そんなプラモデルをミニチュアにしてしまったら……
 
 ぷちサンプルシリーズの「あの日、あの時、ぼくの部屋!」を購入しました。

 ぷちサンプルシリーズとは、ブラインドボックスで販売されているミニフィギュアで、食品や雑貨、家具のミニチュアが収録されています。
 スケールはおおよそ1/10~1/12であり、それゆえ美少女プラモデルやアクションフィギュアの小物としての需要もあります。
 
 何故これを買ったかというと、ラインナップに「プラモデルのミニチュア」というとんでもないものがあるからなんですね。
 プラモデルのミニチュアが入っているのは5番で、中身が見えないのでプラモデルを引き当てるのはほぼ運なのですが、なんと一発で当てることができました。

 セット内容は本3冊と本棚、宇宙飛行士のフィギュア、ペーパークラフトの手紙、ニッパー、そしてプラモデル(外箱、ランナー、ペーパークラフトのインスト)です。

 あとおまけでペーパークラフトの付いているパンフレットには小学生日記が書いてあります。盛大にフラグがへし折られている。

 本はおそらくハードカバーのものが3冊入っています。下の2つは20代~30代くらいであれば元ネタがわかりますよね。特に右の本は、出版社名をギリギリまで再現しているのがヤバいと思います。

 本とくれば、本を入れる本棚も用意されています。

 30MS(おおよそ1/12スケール)と並べたときのサイズ感はこのようになります。子供用だけあってちょっと小さめ。

 もちろん、本当にミニチュアの本を収納することができます。

 フラグをへし折られた手紙とプロフ帳がペーパークラフトとして付いてきます。

 2枚とも両面印刷なのですが、手紙の方は裏側を印刷して紙の透け感を演出しているのが芸細です。

 そして本マガジン的に大本命のミニチュアプラモデルでございます。箱をみてみると1/100スケールのようで、メーカーはタミヤ……ではなくTOMOYAになっています。でもロゴはアオシマっぽい。

 ニッパーは可動します。流石にこれでランナーは切れないので注意。

 箱を開けるとランナーとインストが飛び出してくる。

 ご覧の通り3パーツ構成になっており、ピンがあることからスナップフィット式です。
 豪快なパーツ割ながらも白黒2色の成型色で大まかな色分けは再現されています。
 なお、これは冗談で言っているのではなく本当にランナーから切り離して組み立てられます。
 ということは、ランナーのまま飾っておくか、組み立てるか、あるいは少しだけ切り離して組み立て最中を再現するか、「あなたはどうする?」と委ねられているのです。

 単体でも持っているだけでゾクゾクするようなキットですが、フィギュアと組み合わせることで、プラモデルを組み立てているシーンを再現することができます。この画が撮りたかっただけとか言わない。

  スケール感があまり気にならないねんどろいどはもちろんのこと、特に1/10スケールであるFAGや創彩との相性は抜群で、プラモデルがプラモデルを組み立てるというある意味とてもメタな情景を簡単に楽しめます。

 「実際に組み立てられるプラモデルのミニチュア」というプラモの定義を揺るがすようなアイテムは、プラモデルを組み立てる人なら一度目にして欲しいです。
 決して上辺をなぞっただけではない作りこみもさることながら、組み立てるか、組み立てないかという、完成品であるぷちサンプルにおいて、「どうするか」をユーザーに問いかけてくるのは本当に革新的だと思います。
  ブラインドボックスなので狙って当てるのは難しいですが、箱買いをすれば確定でコンプできるので検討してみてください。他のアイテムも作りこみがすごいし汎用性もあるので損はしないですよ。


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