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マイケル・ジャクソンの公式リミックスを聴く
※もしも間違った情報あればお教えください!
こんにちは。Duryですが、今回が初投稿です。noteのイメージとしては「ツイッターより長く書けていいな~」なんですが、そのイメージであってるのですかね?とりあえず、よろしくお願いします
何を書こうと模索していましたら、ツイッターのフォロワーさんにMJの「良質ヒップホップリミックス」を紹介してらっしゃる方がいて、これだと思いましたね
そうだ、MJリミックス布教しよう。
そう思ったわけです。
私はリミックスが好きというよりはマイケル・ジャクソンのリミックスが好きなのですが、リミックスの面白さは「another dimension =もう一つの側面」を発見することにあると思っています。
◆リミックスの良さとは?
例えば、原曲を白い箱と捉えてみましょう。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38060597/picture_pc_aaa3ae1ca02adece5270b7fd4c5bbeb2.png)
リミックスの役割というのはこの箱にペンを使って色塗りをするのではなく、スポットライトでいろいろな照らし方をすることにあると思うのです。色塗りは別に下地のことを考えてしませんよね。そうではなく、原曲をどれだけ際立たせるか、どのような「光」を与えれば映えるのか、それを探るのがリミックスです。で、私たちをそれを聴くことでアナザーディメンションを享受し、より原曲に愛着を覚えることができるのです
もちろん、マイケルに限らずシングルカットされたダンスシングルの多くはリミックスが制作されます。ラジオ用のエディット、クラブ用の長いミックス、インストゥルメンタル、ボーカルのみ、ハウスやEDMのミックス等々、正直
「需要あんの?」
と思ってしまうようなバージョンも結構あったりします
今回はそのようなものではなく、エンジニアやDJがアーティストのために制作したリミックスに焦点を当てていきたいと思います。マイケルジャクソン氏のリミックスはファン以外、中々聴く機会がないのではないでしょうか。また、リミックスそのものに拒否反応を示される方もいるでしょう
まず第一にそもそも、マイケル自身はリミックスに好感を持っていませんでした。マイケルがリミックスを制作するということはありません。マイケルのエンジニア、ブルース・スウェーデン、原曲の作曲者などが担当していました
まぁでも、1997年に出したソニーとの契約のためにマイケルが出した半リミックス・アルバム「Blood On The Dance Floor」が世界一売れたリミックス・アルバムとなってしまったのは皮肉な話。
(↓ このアルバムでは新曲も5曲あり特に「モルヒネ」では悲痛なマイケルの歌声を堪能できます)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37984529/picture_pc_3dc843b13837d1574926e93b9fa09f9c.jpg)
マイケルほどの大物になればリミックスもかなり高級なものが多いです。これから5つのリミックスを紹介しますがどれも、「新しい側面を見せてくれる」というリミックスの良さを持っていると思います
1. Rock With You (Frankie Knuckles Remix)
「Frankie's Favorite Club Mix」との表記が普通でしょうか。文字通り、フランキーナックルズが制作した全米No.1 ヒット「Rock With You」のリミックスです。「ハウス界のゴッドファーザー」が制作していると聞いた当時の私はびっくり。
なんと、きれいなピアノ。エモい。最初だけでなく盛り上げ方がずっと上手いなぁ~と感心しました。イントロはもちろん、終わり方もハウスリミックスらしい終わり方で期待を裏切りません、オリジナルにないアプローチも盛りだくさんです
大ヒットした「You Are Not Alone」のシングルに収録されています。ただ、アメリカ盤には収録されていません!代わりに「MJ MEGAMIX」が収録されていますが、「Earth Song」のUK盤にも収録されているので、ユアナロはUKやオーストラリア盤を買うことをお勧めします
2. This Time Around (Maurice's Hip Hop Around Mix with Drop)
もともとリミックスにピッタリな素材をいくつも持っているこのミッドテンポの曲、あまり知名度ないですがかなりお気に入りの曲です。ノートリアスB.I.Gとの初共演の曲ですね
さて、この曲なんですがプロモ盤しかないためなかなか入手が難しいです。しかも、今紹介したものは12''盤のみの収録。その上変にリミックスが多い。ファン以外どうでもいいかと思いますがね。
聴くと、いかにも90'sらしい洒落たヒップホップミックスと分かります。ラップの箇所のベースがブイブイ動いているのも格好いい。
原曲ではブリッジ的な役割を持っているラップが、ここではそのような要素は見られません。ラップの独立性が見られます。こちらも、また違っていい。
ミックスの担当者は、ビヨンセのリミックスでグラミー賞を受賞しているやり手ですから、その質の高さには納得します。少々、リミックスにしては挑戦的な側面はないですがシンプルでいいです。
「This Time Around」にはたくさんのリミックスがあるのですが、「これ以外は正直イマイチだなぁ」というのが私の感想です
3. Bad (Dance Extended Mix Includes “False Fade”)
当時は賛否両論あったらしい、このリミックス。論点はこの意味ありげな“False Fade”にありました。簡単に言うと、「偽のフェードアウト」です
盛り上がりを見せたところで曲は一旦フェードアウトしかけます。せっかちな人はここでほれほれとCDプレイヤーの電源を消してしまうかもしれませんがその方は残念。
ほぼ無音までフェードアウトしてから急に分かりやすく音量が上がります。そこからはマイケルがMVの後半とかでも見せたアカペラ的なあのカッコイーやつの登場。そこに80'sらしいフォーンセクションが絶妙に絡み合い最高。
この一風変わったアレンジは先述のブルース・スウェーデンが担当しました。マイケルもそれなりに関わってそうですね、マイケルの初期リミックスとして重要作です
同曲のシングルに収録。
4. Blood On The Dance Floor (TM's Switchablade Mix)
ここで私見を述べるのもいかがなものかとは思いますが、私が最も好きなリミックスがこれ。
世間が思うリミックスの
・明るいし華やか
・エレクトロっぽい
・なぜか長い
この3要素、しっかりこのリミックスに入っています。どストレートのリミックス。
しかし聴くとまぁ、いいわけです。Blood On The Dance Floorのあの暗い暗い曲が、いい意味で裏切られました。このバージョンで聴くと歌詞の聞こえ方が全然変わるんですよね、どう言えばいいのかは分かりませんが、歌詞を知っているとこの異様な明るさにどこか違和感を覚えるのです
これぞアナザー・ディメンション!(別に流行らせようとしてないです)
いかにもリミックス!!という感じですので原曲のダークな感じを求める方には今ひとつかもです
リミックスを手掛けたのは大物 Tony Moranという人物です。彼は「History」のリミックスも担当しており、そちらはアルバム『Blood On The Dance Floor』に収録されています
似た名前のバージョンに「Tm's Switchblade Edit」という少し短くなったリミックスもあります
同曲のシングルに収録。
5. They Don't Care About Us (Dallas Main Mix)
5つ目は、最近黒人差別運動の熱狂を受けて、人気急上昇中の「They Don't Care About Us」のヒップホップ・リミックスです
MJファンからも人気が高いリミックスなのではないでしょうか。
まずその前に、この曲というよりマイケルのこの曲における凄さを少しお話しさせてください
◆They Don't Care About Usという神曲
Aメロを聴けば分かるのですがこのメロディ、とても起伏が少ないことが特徴です。たった4音(ド、レ、ミ、ファ)。それなのに全く単純さ・飽きっぽさを感じません。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38114963/picture_pc_02ac55e81e9aa15bb964023cdeb95ebd.jpeg?width=800)
マイケルはこのような簡単なメロディで曲を素晴らしく仕立て上げる天才です
アルバム『HIStory』には他にも「Stranger In Moscow」「This Time Around」といったおなじような魅力を持った曲がずらりとあります
まぁ「This Time Around」は共作者Dallas Austinによる部分も多いかとは思いますが。
今回取り上げた「They Don't~」はそのDallas Austinによるリミックスです。この人は優秀な人ですね。マイケルの音楽を本当に理解している方だと思います
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38141409/picture_pc_0d07a73843817c64ac7b105381a57463.jpg?width=800)
またこういう曲はリミックスをしやすいという点も挙げられます。何せ、旋律の軸が抜群に安定しているので、何かを足したり引いたりしてもその曲の本質は失われていないように思えるのです
同曲のシングルに収録。
+α リミックス
さて、5つ紹介をすると何故か冒頭で宣言してたのでこれ以上の紹介は控えたいのですが、これまでのリミックスに何かしらの魅力を感じていただけた方にもう2つだけリミックスを軽く紹介させてください
◆You Are Not Alone (R. Kelly Mix)
全米初登場1位という史上初の記録を打ち立てた名曲の、作曲者R.ケリー自身によるリミックスです。
R.ケリーらしい最後に壮大に仕立て上げる感じは原曲より顕著ですし、またそれがまったく大袈裟に感じません。マイケルの歌の上手さもこの曲を包み込んでいます。
曲の作曲者によるリミックスではこれが最も好きな曲です。
◆MJ Urban Megamix
プロモ盤のみ収録のレアです(下は拾い画)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38188267/picture_pc_eeca4ca2386fdc472e589adf85f1fad4.jpg)
この曲はメドレー形式のリミックスで基本は原曲を尊重しながらも繋げ方でリミックスの凄さを発揮しています、名前の通り都会的な雰囲気を醸しだし終始明るいテイストです
作成者は先述のTony Moranです、個人的には「Remember The Time」のリミックス、凄く良いと思っています
マイケルが出演した1995年のMTV Music Award を彷彿とさせる楽しいメガミックスです
リミックスを聴くという行為
いかがでしたでしょうか、アナザー・ディメンションはあったでしょうか(別に流行らせようとしてないです)。
リミックスというのはどうもクラブ向け・趣味の範囲と捉えられているかもしれませんが、そこだけの枠に収まりきらないほど楽曲の可能性を広げる物だと思います。
正直、原曲よりリミックスの方が好きという曲もあったりします。しかし、別にそれはそれで良いのでは?と思います。
今回は質が高いリミックスを取り上げましたが、結構散漫としているリミックスもたくさんあります。それを見つけるのも面白いではありませんか!!
またリミックスを聴いて原曲を聴く、そして原曲に改めて強く惹かれる、またそれも粋だと思います
音楽の楽しみ方は人によりけりです、さぁ、そこに「リミックス」という一手を加えてみるのはどうでしょうか?
扱いに慣れてなさ過ぎて1か月ぐらい書き始めにかけてしまいました、、これからも何か思ったらここに書こうかなと思います、読んで下さりありがとうございました!!
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