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【ラ・リーガ】希望と不安、それでも進むバルセロナ【第17節 オサスナ対バルセロナ】

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今回はオサスナ対バルセロナ戦を観戦しましたのでレビューを書いていきたいと思います。

観ていく中で、良いこと、悪いことの色々な発見がありましたので、書ける限り書いていきたいと思います。

ちなみに両チームのスタメンはこちら。

L・デ・ヨング、デンベレ、ウムティティがスタメン起用されている辺り、バルセロナが総力を挙げてリーグ戦に臨んでいるのが良く分かります。

アグエロやファティ、デパイ達を含めて主力7人も怪我人が居れば本来の4-3-3の布陣すらろくに組むことが出来ません。
今節は3-4-3で臨みましたが、ガビとアブデが居なければ機能不全に陥るところでした。


・守備するデンベレ、守備で身体を張るウムティティ…個人が奮闘するバルセロナ

上記と矛盾するじゃん、という話ですが、今節はスタメンで気を良くしたのかデンベレが守備時にしっかりとセットし、ウムティティはフルタイム出場し、ボールが来れば常に身体を張り続けました。
彼等の働きも、今節のバルセロナの中では見逃せないファクターでした。
サイドの攻防で如何に横のスライドを速くするか、その動きを可能にする献身をどこまで引き出せるか、が肝になる3-4-3ですが、デンベレとウムティティの動きは、今までの不評を覆す、とまではいかなくとも、標準的な動きはしっかりと出来ており、シャビのリーダーシップとチャンスを逃さんとする本人達の姿勢を見ることが出来ました。

ただ、あくまで3-4-3はスクランブル布陣であって、完成度は4-3-3には遠く及びません。
そこで要となったのがガビの左サイドを幅広くカバーする動きと、アブデの積極的な仕掛けでオサスナの右サイドを安易に押し上げさせない動きでした。

ガビは守備時は左SBに、攻撃時は左サイドハーフと個人戦術理解をフル回転させ、守備~ビルドアップ面は左サイドをひとりで支えていました。
アブデもSB、CBをフェイントで転倒させるといった動きまで披露して、ポジショナルな攻撃の局面では個の違いを見せつけ、これまた左サイドの深い位置での攻撃をひとり支えており、個人の奮闘がよく分かりました。


・攻撃は今でも可能性あり、守備は…

上記した通り、個人の戦術理解度の高さと献身によって成り立たせた3-4-3でアブデとニコが得点を挙げ、攻撃については現時点ですらまだ全く可能性がない訳ではない、というところを見せつけました。

ニコは2列目からの飛び出しで巧妙にゴールを陥れ、アブデはデンベレのクロスを大外で待ち構えてボレーで叩き込みました。
ファティやペドリ、ガビだけがクローズアップされがちなカンテラ上がりですが、アブデやニコも野戦病院と化したバルセロナの中でも一定のクオリティを見せました。

ただ、守備については流石にアラウホやミンゲサのクオリティだけではどうにもなりません。
5レーン理論やポジショナルプレーといった攻撃的な理論はどんどん進化しており、もはや守備は個人の頑張りではどうにもならない域にまで達しています。
守備時は右SBにスライドして対応していたアラウホですが、終始苦戦を強いられ、自慢のビルドアップもゲーゲンプレスを華麗にひっくり返す、というのは90分でも2回ほどしか見ることはありませんでした。

守備についてはCBのE・ガルシアの成長は勿論ながら、左右SBの補強は質、量共に必須であると確信せざるを得ませんでした。
特に左SBについてはアルバひとりが怪我しただけで緊急事態に陥るような有り様…これでは強いバルサの再建どころではありません。

1月の移籍市場ではストライカーと左SBだけに絞ってリストアップしてもよいのでは、と思えるほど、問題点はハッキリ発露していました。


・それでもバルサはバルサ

問題点はストライカー不在と左SBの層の薄さ、ともうハッキリと見えています。
端境期の今でさえ中盤はガビにニコのカンテラ上がりに、F・デ・ヨング、ブスケツと煌びやかなタレントが揃っていますし、ウイングはデンベレとコウチーニョが再生すれば、ファティやアブデ、デパイと合わせてかなり強力なスカッドになります。

CBにしても円熟の域に達したピケ、ウムティティ、ラングレと伸び盛りのE・ガルシア、そしてこれまたカンテラ上がりのアラウホが居ます。
GKのテア・シュテーゲンにしてもまだまだ老け込むような年齢ではありませんし、ストライカーと左SBさえ補強出来れば、バルサは順位的にも盛り返すことが可能です。

バルサは今の端境期でもバルサたる戦力をまだ保有しています、完全に死んでいる訳ではありません。
ここからシャビ監督とフロント、強化部がどう動いていくのか、私はソシオではありませんが興味深く観察していきたいと思います。



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