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父とパソコンと私

はじめに

先日、社内で毎週開催されている、エンジニアリングマネジメント勉強会にてマイクロソフトの話題から「自分専用のパソコンの初めてはWindows95だった。」という話をちょこっとだけしたのでもう少し詳しく記録に残しておこうと書き始めました。

パソコンとの出会い

父は工業高校出身で電気にまつわる勉強をしており、その関係からかパソコンも普通に操作できる人でした。小学二年生の時、職場に連れて行ってもらいはじめてパソコンに出会った私。普通ならここでマウスとお絵かきソフトを渡して遊んでていいよとなる所なのですが、父が渡したのは「ローマ字表」と「一太郎」。(今考えるとこれで喜んでた私もちょっと変なヤツだなと思うのですが…)タイピングなんてやった事もなく、英語はアルファベットが読めるようになった位の年齢だったので、必死になってローマ字表を頭にたたき込み、キーボードで文字を延々と打ち込んで遊んで過ごしました。元々文字を書いたり物語を考えたりする事が大好きだったのでドはまりしていたことを覚えています。

パソコン通信というものを知る

その後、当時高額だったパソコンを1台自宅に持って帰ってきました。(父が買ったのか、職場のお古を貰ってきたのか詳細は覚えていないのですが…。)MS-DOSでフロッピーという名の通りペラペラの5.25インチが2枚刺せるものだったと記憶してます。パソコン通信なるものも父はひっそり嗜んでおりましたが、私達こどもにはもちろん触らせてくれる事は無く、ダウンロードしてくれたゲームの入ったフロッピーを入れてたまに遊ばせてもらっていました。電話回線を通じて遠くに居る誰かと文字でお話し出来るということを知ったのですが市外局番にかけなければならない土地だったため料金が掛かりすぎるからダメ!と一切やらせてもらえることはありませんでした。(後ろで見学はOKだった)小学生の時点でパソコンはなんか楽しいしいろんな事が出来そう!と思いパソコンを使ったお仕事に就く!と卒業時点で心に決めていたのでした。

Windows95の登場

中学生になり、Windows95が発売されました。パソコンはまだまだ高額でしたが、Windows95の登場によりこれまでの黒い画面とは違いグラフィカルで利用者に優しい操作性となりTVでも毎日のように放送されていました。自分専用のパソコンが欲しいなと試しに父に誕生日プレゼントでねだってみたところ本当に買ってきてくれました。機種は記憶が確かなら、PC-9821Cu10。今改めて調べてみたら誕生月の一ヶ月前に発売しているので最新機種を購入してくれた模様です。私の学生証を使ってBasicを買いに行ったりなどもしましたが、当時はBasicの使い方がイマイチ理解出来ず付属CDのゲームをやったり、CD付の雑誌を買ってきてやっぱりゲームをしたりととにかくゲームばかりやって過ごしていました。

インターネットにつなぐ

しばらくして、当時受講していた「進研ゼミ」でインターネットをつないで受講するテスターの募集を発見。こんな面白そうなものが出来るなんてインターネットスゴイ!!と思い、調べに調べて自分の家からなるべく低予算でインターネットに繋げる環境を調べ上げ母に直談判。テレホーダイの時間のみの利用でという条件でインターネットへの接続に成功しました。テスター業もやりつつ、インターネットにホームページを作れると知りHTMLやCSSドット絵を描いてみるなどクリエイティブな事に目覚めた時期でありました。高校での調べ物にもインターネットを利用してより多くの文献を当たったり、英語劇の台本作りをする際にインターネットで見つけたカワイイフォントで作るなどゲーム以外でパソコンに触れる時間が大きくなっていました。たった数年でパソコンとインターネットは私にとって無くてはならないものになりました。

そして今

高校卒業後、専門学校へ通い、紆余曲折あって今のGMOペパボに就職しました。小学校の時に思い描いていたパソコンを使った仕事に就くはバッチリ叶いました。しかし夢が叶ったからそこで終わりというわけではなく、IT業界で働き出して十数年未だに毎日学びや発見があり、どこまで突き詰めても終わりがない凄いところに来てしまったな…と日々感じてます。私にパソコンを与えてくれた父は数年前に進行性の病のため亡くなってしまいましたが、この父が居なければココで働くワタシと言うものは存在しなかったので父には大変感謝しています。(母については別の観点で感謝しており、またどこかの機会に書けたらいいなと考えてます。)私自身も子供達の将来を狭めることがないようになるべく新しいものには触れさせて選択肢が一つでも増えるといいなと思っています。

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