国民主権党(1)

にゃんぴーです。2022年7月に行われた参院選では反ワク政治団体の1つである参政党が比例区で1議席を獲得するという事態が起きました。ただ、その裏では同じ反ワクを掲げながら参院選の出馬を見送らざるを得ないどころかその後フェードアウトしてしまった政治団体が存在します。その政治団体こそが平塚正幸氏が率いていた国民主権党なんです。ということで国民主権党とはどんな政治団体だったかについて数回に分けて話したいと思います。

あたなとつかむ

2022年2月22日、平塚正幸氏はYouTube上で新党結成の記者会見を行いました。

その新党の名前が国民主権党でした。なお、この政治団体の党首を務める平塚氏は2019年の参院選でNHKから国民の守る党(現・NHK党)公認候補として千葉選挙区から出馬したものの落選したことがあります。といっても、彼はN国党に批判的な立場であり、政見放送においても「N国党は公共放送の破壊を目的にしている」とメタ発言をしたことがあるとか。ただ、選挙後は立花孝志代表の主張に感銘を受けて熱心な党員になったものの、長くは続かず立花代表が参議院埼玉選挙区補選に立候補したとき、林大祐氏と揉め事を起こし除名勧告を受けたことも。その後もN国党とのトラブルは続き、最終的にはニックマックごと新田雅哉氏が離党したのを契機に新党をたちあげることを決心したという感じです。

ただの風邪

国民主権党を立ち上げた平塚氏だが、その政策をみると…

社会問題は、莫大な数があり、日々変化し、どんどん増えています。
更に厄介なことは、それら社会問題の優先順位は各自により大きく異なります。

「生涯をかけてこの問題に取り組みたい。」

そんなあなたが今まで使った時間と労力は、社会にとって大きな財産です。

あなたが変えたい社会問題は、あなたがその問題のプロフェッショナルです。

しかし、一人の人間が全ての社会問題のプロフェッショナルにはなれません。

だから、国民主権党があるのです。

あなたの参加によって、党に新たな政策が加わります。

人の数だけ、思想信条があるように、国民主権党の政策は、そこに属する人のキャラクターそのものです。

一人一人の国民が成し遂げたい問題や希望が合わさって代表者を選出し、議論される場が、国会や委員会であるべきです。

その代議士制の原点が、形骸化し、職業議員が誕生している中、今一度、我々は国民の一構成員として、問題を認知させ、解決の糸口を見つける議論の姿を有権者に見てもらい、代表者が決まるべきではないでしょうか?

正しい代議士を選ぶために、有権者の皆さんにその資質を見てもらう役割もある「党の会議」を国民主権党は主催します。
社会を良くしたいという根幹の共通点を持つ人たちが、社会問題を活発に議論する場です。

そんな、国民主権が象徴した姿を党会議でネットを通し、有権者の方がご覧いただき、参加できる体制を作っていきます。

つまり、党員と参加者から、党の政策は生まれます。

令和2年(2020年)2月2日
国民主権党
党首 平塚正幸

引用元:政策/国民主権党

見た感じ党会議を開催するといった程度で社会保障や経済対策、安全保障などといった具体的な政策はないと言わざるを得ません。しかし、これはお飾りにすぎないと思います。というのも、N国党出身の彼は「NHKをぶっ壊す」と似たような単一論点があれば事足りるだろうと考えており、その点は立花氏のやり方をまねているといえます。そこで単一論点の題材になったのが当時世界中で流行りだした新型コロナだったというわけ。

しかも、彼は新型コロナが自分たちのまわりで感染して苦しんでいる人が見かけないだけでなく、大衆を支配するためにウイルスを撒いたと馬鹿げたことを信じているといっても過言ではあります。そのような考えから、「普通の風邪と変わらない」と思い込んだり、当時小池東京都知事が自粛要請が出ていたのにも関わらず花見を強行するといった非常識なことができたというわけ。

結局のところ、「新型コロナはただの風邪」というフレーズがこの政治団体のスローガンとなり、2020年東京都知事選に挑むことになります。なお、この先については次回とさせていただきます。

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