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郷愁のずんだ餅

最近は、全国でも知名度が上がりましたが、ずんだ餅は伊達藩の郷土料理です。岩手でずんだもちが伝えられているところは、伊達藩だったところだそうです。

枝豆を茹で、鞘から取り出し、薄皮も剥いて包丁で細かく切り、これをすり鉢ですりつぶします。全部すりつぶすのではなく、豆の粒を少し残します。もともとは豆打と書いて、「ずんだ」と読むという説もある位ですから、すりつぶすのではなく、潰す感じでしょうか。

これを砂糖で味付けして、ずんだあんを作るのですが、ほんの少しの塩と日本酒を入れるのが、実家の母のやり方でした。郷土料理だから、家ごとの作り方がそれぞれ違います。 これを餅や白玉団子であえたものがずんだ餅です。

夏休みの一日、枝豆を茹でるところから、母と姉と一緒にずんだ餅を作ったのも、懐かしい思い出です。郷土料理への愛着は、そんな想いもあるのではないでしょうか。

私の子供の頃は、冷凍技術が発達していなかったので、ずんだ餅は夏の食べ物でした。今は、冷凍でずんだ餡が売られていたりします。ずんだ饅頭やずんだパフェも通年の人気商品になっています。流石に、関東では売られていませんが。

もし、宮城県でずんだ餡を買うときは、後ろの成分表示を見るお忘れなく。エンドウ豆などを餡に足して作っているものもあるので、枝豆と砂糖のものを選んでくださいね。

私は、地元に嫁いだ姉がお中元とお歳暮に、ずんだ餅を入れた郷土の味セットを送ってくれるのを、毎回有難くいただいています。

「ふるさとは遠きにありて、想うもの」と石川啄木は歌いましたが、こんなコロナ流行のご時世です、帰省は当分できません。遠くから、郷里と親族を思っています。




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