人生①

修論の主題設定があまりにも上手くいかないので、とりあえずこれまでの人生を振り返ってみたいと思う
何かしらの要素が抽出できますように…

2000年生まれのミレニアムベイビー、自分の誕生日は気に入っている
神奈川県生まれ、父親の転勤で3歳から小3まで修羅の国で過ごす、以降は横浜に定住
父方が在日コリアンなので一応日韓ハーフ、ハングルは勉強してみたものの音を読むことしか出来ない
現在は大学院生、制作のバイトをしている
家にお金を入れるまでには至っていない為、週に一度必ず自分の社会のお荷物加減に病む
最近は実学と哲学の間を彷徨ってしまいより深い闇に到達したが、即物的なものにしか価値を見いだせない類への嫌悪感を再確認できたためなんとかバランスを保っている
3姉妹の長女で一番下の妹(7歳違い)とは10年以上口を聞いていない
最近になって母親とやや険悪、要後述

一番古い記憶は幼稚園で出る給食の弁当がまずすぎて、一度も食べきることができなかったこと
完食して空になった弁当箱を先生に見せてからじゃないとグラウンドに遊びに行けず、食べ終わるまで教室に残されるという食わず嫌いにとって残酷すぎるシステムだった
その頃から小賢しかった私は苦肉の策として、仕組みが理解できていない顔をしながら8割残したままフタを閉めた状態の弁当箱を先生に見せていた
しばらくはそれでやり過ごせてしまったのが良くなかった
ある日、いつもどおりフタを閉めた状態で重いままの弁当箱を見せに行こうと自席から先生の席まで歩いていたら、派手に転んでしまい先生の目の前でまずい給食を床にぶちまけた
この一度のやらかしで先生からの信頼度は失墜し、幼稚園児ながら担任の先生に対しての気まずさを卒園まで感じ続けることになる
派手に怒られた覚えはあるが、でも食べれないものは仕方ないという開き直り癖はこの頃から定着してしまい
「嫌なことは絶対にしない」というポリシーが4歳の時点で根付くことになる

お泊り保育も本当に憂鬱で仕方なかった
母親と一緒に寝ない夜なんて想像もできなかった
そんな私に当時好きだったキム・インポッシブルのTシャツを着させて鼓舞してくれたことはよく覚えている
食餌に出たブロッコリーは頑なに食べず、夜は隣で寝てくれた寝相の悪い先生に踏みつぶされながら夜を明かした

参観日、帰りに寄ったトイザらスで母親が破水し、妹1が生まれた
妹1とは5歳違いで、仲は悪くなくコンサートに一緒に行ったりもする
2番目はやっぱり世渡り上手で社交的だなと実感させられる典型的な二女
人当たりの良さだけで生きていけるタイプだろう

初恋も幼稚園のときだったので、ませているなと我ながら思う
親同士の交流もありバレンタインにはチョコレートを家まで渡しにいっていた
最近、その初恋の相手が就職を機に修羅の国から私の最寄り駅の隣駅に引っ越してきていたことが親伝いに判明した
必然的世界は偶然によるものだとはよく言ったものだとつくづく感じる

しかし同時期、狩猟本能からくるものだったのだろう逃げるものをひたすら追いかけるブームの男子3人に遊び時間の度に追い回されていた
異性への苦手意識もこの頃に並行して芽生えたのだと思う

あと印象的だった出来事は、あまり話したことの無かった子と園庭を歩いていたときに「わたし実は男の子なんだよね」と告白されたこと
ただのいたずらか何かの模倣か、それとも現実に限りなく近い夢だったのか、または園児なりのカミングアウトだったのか…
その子の名前等も一切覚えていないため、真相が分かる日は一生こないのだと思う
何にせよ、家族ではない他人からの内情の告白は園児にもそれなりの衝撃を与えるに違いない

そんなこんなで卒園し、小学校に入学する
入学式の日のごちそうとして父親が家で北京ダックの鶏皮バージョンを振舞ってくれた
美味しかったんだと思う、多分めっちゃ食べた
その日の真夜中に激しい腹痛に見舞われ、病院に運び込まれた
北京ダック特有の致死量の油によって急性胃腸炎が引き起こされそのまま入院、小学1年生の最初の一週間を病院で過ごすという不穏すぎる展開を迎える
母親がトイレ用に買ってくれた青いつっかけサンダルがやたら可愛かった記憶がある
その後も胃腸炎によって入院や点滴を定期的に繰り返すことになる
今でこそ常人レベルにはなったものの、お腹の弱さには長年悩まされた…

その後、小学校では無事に友達ができた上、入学2日目での緊急入院が与えたインパクトは大きかったのだろう、担任からの「給食無理して食べなくていいからね」免罪符を獲得し、それなりに楽しい小学校生活を送っていた
昼休みは当時大ブームだった有閑倶楽部ごっこに興じていた
私はのりこ役で、気が強く男嫌いなお嬢様として振舞っていた
奇しくも異性嫌いは今のパーソナリティに引き継がれてしまっていることになるのだが、のりこというキャラクターに感じていた魅力の一部を無意識のうちに自身の内面にプロジェクションしたのかもしれない
また、この頃から「他者に擬態して自身の欲望を満たす」ことに楽しさを覚えていたと思う
幼少期にままごとが好きだった子供は、複数性の自己を併せ持っている可能性が比較的高いと言えるのではないだろうか
それぞれ若干に異なる性格を反映させた複数垢を使い分ける感覚はままごとに限りなく近い

毎月恒例のお楽しみ会ではいつもの6人組で有閑倶楽部の主題歌、KAT-TUNの「keep the face」をクラスメイトの前で披露した
私に振られた歌詞部分は英語のラップ詞だったため適当なリスニングで誤魔化していたものの、いつも主人公のミロク役を演じていた子に怒られた
前日に母親に頼み込み(ここでも怒られた)ラップ詞部分にカタカナを振ってもらった
2回の怒られプロセスを踏んだkeep the face発表時のことは何も覚えていない、脳が気を使って思い出させないようにしているのだと思う

つづく




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