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2023年に引き続き、カレーの学校のアドベントカレンダーに参加させて頂きます。去年のを読み返すと…カレーの話が殆どでてこなくて恥ずかしいですね。はい、今年もそんな感じです。(定型文)
あなたが いなけりゃ
2023年。今年は多くのミュージシャンがこの世を去ってしまった。永遠なんてないし、いつかは別れが来るとわかっていても、どうしようもなく寂しい。
先日もあたしが憧れ続けて止まなかったチバユウスケがこの世を去った。どこかで不死鳥のように帰ってくるって、チバは大丈夫だって思っていた自分を恥じた。自宅でパソコンを打っていたら突然涙がこぼれてきて、こんなことあるんだなって。だったらなんでもっと見に行かなかったんだと、自分を責めた。
あたしは当時この曲はミッシェルの解散を歌った曲だと思ってたけど、誰にも訪れる「諸行無常」を歌ってたのかな。足りない頭で、そんなことを考えた。残された僕らには明日があるし、そんな僕らにだって明日はないのだろう。
あなたが いるなら
毎年自分の中で「あ〜今年はこれがよかったなぁ」みたいなのがあるんだけど、今年はCornelius「夢中夢-Dream in Dream-」だと思っている。SpotifyではNewjeansばっかり聴いていると曝されているが、誰がなんと言おうと2023年心のベストテン第一位は「夢中夢」なのだ!
秋に行われた夢中夢のツアーを観に行ったとき、その内容がとても素晴らしく終わった後「もう一度見たい」という欲が出た。正確には「もう一度見なければいけない」という決心みたいなものが生まれたのだ。しかしツアーはほぼ終盤、ツアーファイナルは仕事で行けそうにない。
しかし運命は動く。通勤電車の中で敬愛する音楽ライター岡村詩野さんのラジオ(IMAGINARY LINE)を聴いていると、国立京都国際会館のチケットがまだ少し残っていると言うではないか。まさかそんなことはあるまいとサイトに行くと…本当に残っていた。
「ポチッ」
夢を現実にする悪魔のクリックであたしは京都に向かうことにした。同日京都で開催されているAMBIENT KYOTO、そしてあたしの地元で行われるサニーデイサービスの公演を合わせて、京都→三重の私的ツアーの完成だ!と欲望のままに西へ向かう。
京都国際会館に到着するとツアー同様、鳥達が飛び去っていく映像がビジョンに映し出されていた。そのときはそんなこと1mmも考えなかったけど、どこからきたかわからない鳥達がどこかに行ってしまう…と書きながらハッとしている。
ライブがスタートし「火花」「変わる消える」と続く。この2曲、発表された時は騒動のことを歌っているのかと思ったけど、この2曲が出来たのはそれより前のこと。特に坂本慎太郎が作詞した「変わる消える」なんて予言だと思ってたけど、それはあたしの勝手な思い込みで、大きなテーマとしては「諸行無常」のことを言っているのだと今は思う。(それも勝手な思い込みかもしれない)
前作「Mellow Wave」が10年半ぶりだったのに対し、今年は6年ぶり。特にオリンピックの騒動があった後なのでもう少しかかるかなと思っていたけど、新作はあたしが思うよりずっと早く届けられた。インタビューではその理由を「活動できない時間が生まれたこと」と「自分に残された時間はそう長くないと思ったこと」と語っている。後者は高橋幸宏と坂本龍一との別れからの想いであることもここで知る。
中盤はAMBIENT KYOTO presentsということでコーネリアスの中でもアンビエント色の強いインスト曲などが加えられていた。後日AMBIENT KYOTOにも行ってきたけど、こちらも素晴らしい体験でした。
終盤は「CUE」「環境と心理」「あなたがいるなら」「無常の世界」という並びで本編が終わる。このセットリスト並び...旅立ってしまった人への敬意というか、引き継いでいく決意みたいなものを感じた。
「CUE」はYMOのカバー。GUMのカップリングとして音源化もしているが、ライブで披露されているほうが原曲やMETAでやってた時に近いアレンジになっている。こちらはYOU TUBEにアップされているので是非。
「環境と心理」はMETAFIVEのカバー。元々は小山田くんの作詞作曲なのでセルフカバーになるのかな。METAFIVEバージョンだと小山田くん→LEO今井→幸宏さんと歌い繋いでいく曲。Corneliusバージョンだともちろん小山田くんひとりで歌っていくのだけど、音源を聴くと、1番2番は小山田くんのボーカルだけなのに対し、幸宏さんが歌ってた3番だけコーラスが入っている。それが意図的なのかは、わからないけど。
「あなたがいるなら」2017年のシングル。作詞は坂本慎太郎。あたしは2022年のフジロックでの復帰ライブを見たとき、歌詞を小山田くんに重ねていた。この曲ももちろんあの騒動の前からある曲なので当然そのことを書いているわけではないだけど、、
あとで家にあったインタビュー本を読んでみると、「あなたがいるなら」は坂本さんがデヴィットボウイやプリンスが亡くなったときのことを書いたそうです。いるからといってずっとその人のことを考えているわけじゃないけれど、いないと寂しい。坂本さんの書く普遍的な歌詞が胸に突き刺さる。
「無常の世界-ALL Things Must Pass-」はアルバムの最後の曲。タイトルの通り、諸行無常がテーマとなっている。兎に角最後のギターフレーズのリフレインが美しく、ライブではその部分でとある演出があるのだけど…それはもしかしたらこれから見られる人もいるかもしれないので割愛させてもらいますね。
本編が終わり、アンコール。最後に「続きを」という曲を演奏した。「続きを」はsalyu×salyuに2011年に提供した楽曲のセルフカバー。歌詞は坂本慎太郎。
歌詞ー。(涙)
受け入れる。好きも嫌いも喜びも悲しみも、全部受け入れられたらどれだけ楽だろう。ただ日々生活している中でも、そのことが困難だと思うことは多々ある。
だけど例えば美味しいものを食べたり、楽しく談笑してたりしているときはその困難を忘れ、すーっと軽くなることがある。
きっとその瞬間が自分には大事で、あたしはカレーの学校に入学したことでその経験が増えたと思っている。だってカレーの学校の人とライブ行ったり競馬場行ったりする未来が待ってたなんて...流石に想像してなかったもん。思えばNewjeans沼だって、カレーの学校の誰かさんの影響は絶対にあるだろうしね。ふふふ。
素晴らしいライブの後は、どうしたって腹が減る。
京都で何軒かカレーを食べに行った。大好きなカレーを食べている瞬間もあたしにとってかけがえの無い時間なのだ。
この後、三重に行ってサニーデイを見て、幸せいっぱいの帰り道半ばに、我が阪神タイガースが優勝して駅弁屋でガッツポーズするところまでがこの旅の話なのですが...続きはまた今度。
※プレイリスト作ってあるので、興味ある方は是非!
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