スタンドで踊り始めたきっかけ

結論

一生懸命頑張る人達の前で無力な自分の存在が辛かった。


応援している野球チームの話

私が応援しているプロ野球チームがある。
「ルートインBCリーグ 栃木ゴールデンブレーブス」というチームだ。
BC栃木、という略称で紹介する。

2022シーズンにはホットなニュースがあった。
お笑い芸人「ティモンディ」の高岸宏行さんが投手として入団した。
入団会見、先発試合は全国ニュースで取り上げられ、たくさんの人が球場に駆け付け応援にきていた。

野球場へ足を運び出した理由

BC栃木には、応援に華を添えるチアチーム「GOLDLUSH」の皆さんがいる。


2021シーズンは某テーマパーク🧱🏰出身のメンバーが在籍していた事もあり
チアを追うためにカメラを持って野球場へ通う事となった。

通いはじめの私は「チアを追うために」来場していたため、
野球のルールもあまりわからないからつまらないし
炎天下の中ぼーっと試合を見続ける事が苦痛に感じていた日もあった。

2022シーズン、年パスデビュー。

開幕した後、初めて平日のホーム戦へ。
仕事終わりにも駆けつけられる、ナイターの試合だった。

今シーズンは行けるホーム戦は絶対行く!と決めていたから、年間パスポート※も買っていた。
※一定額を先に支払うが、ホーム戦に行く数が多いと毎回チケット買って入るより格安。

2021シーズンは平日、土日関係なくチアが出演していた。
少しでもチアのパフォーマンスが見たかった、それだけのために仕事を終わらせて球場へ向かった。

平日にチアがいない。

え?昨シーズンいたのに?なんで?
目的を失った私は、着いたあともスタンドで座り尽くすしかなかった。

ただ淡々と進む野球の試合を見つめるだけ。
言葉がとても悪いが、年パスの元は取りたいから、野球が時間潰しコンテンツに変化してしまった。

これが私にとっていい意味で起点となった。

スタンドでぼーっとする私。

チアがいないからやる事がない…
暇を持て余した私は、スタンドで人間観察をし始めた。

周りのスタンドのお客さんが眩しくて仕方がない。

みんな何かしらの目的を持って
それぞれの楽しみを持ちながら野球をみている

そんな中、私だけ何もしてない。スタンドでぼーっと見てるだけ。
…つまらなさそうに見てる自分が、段々と嫌になってきた。

中継の映り込みに気づく。

BC栃木は公式試合(ホーム・ビジター)を
インターネットで生中継している。

中継カメラがあるのは見かけるが
プレーに対し何を撮ってるのかいまいちよくわかっていない。
中継映像を振り返りながら、わからないなりに野球の勉強をし始めるようになった。

試合のイニング間、トイレ休憩の感覚のように
席を離れようとしたところ
目の前の映像に度肝を抜かれた。

ラッキー7で流れる球団応援歌に合わせ
楽しそうに踊るファンの人たちがいた。

応援=応援団のコールに合わせて声出し+手拍子する事、だと思っていた。
その固定概念を崩していた応援は、私の印象と踊りたい欲を掻き立てるきっかけになった。

私は運動音痴+身体が横に大きい(察して)ので、チアの皆さんのようにキレッキレには踊れない。
でも、応援の1つならうまく踊れなくてもいい、楽しく体を動かせばいい。それなら自分にもできそう。
踊ったら中継に抜いてもらえるかな、って下心ももちろんあった。
まずは振付を、と、YouTubeに上がっている球団応援歌PVをみながらひっそりと練習を始めた。

カメラに抜かれ、出逢いが生まれ

とある日のBC栃木のホーム戦、
ラッキー7で流れる球団応援歌に合わせ
私はスタンドで踊りだした。

チアのいないグラウンドに
ダンスほぼ未経験の1あたおか客がスタンドでデビューした。
カメラにもしっかり抜かれており、
実況にも触れられ、リプレイが流れ
バッチリすぎるデビューを飾る中継映像だった。

それからホーム、ビジターを含め各球場行く場所で
ラッキー7を全力で踊りきるおかしな人、
という存在をいろんな方に知っていただき
スタンドで踊るファン有志の集まりまでできた。

踊る事をきっかけに、応援へも熱へ。

スタンドで踊るファン有志の中には、
選手への熱い声援を届ける声出し応援をメインのメンバーもいる。
そのメンバーの背中を追っかけ、私も声出し応援の道へ進みだした。

スタンドで勝手に1人踊った事がきっかけとなり
野球の新たな楽しみ方を知ったのであった。

今やBC栃木の応援文化の1つ、のように
定着しつつある球団応援歌のスタンドでのダンス。
踊っている側が気持ちよくなってるだけ、と言われても仕方がないと思う。

でも、私の中での応援は一体感が命。
それを体現できる1つのツールとして「ダンス」に走った。

「あの一帯、盛り上がってるなぁ」
「楽しそう」
「混ざってみたいな」

1つでも何かしらポジティブな印象を残せたら
それでいいと思ってる。
一緒に声出したい人も、踊ってみたい人も、
よくわかんないけども混ざってみたい人も、
たくさんの人が集まって、応援のパワーが少しでも大きくなるといいなぁ。

引継ぎ。

私の中ではスタンドで踊る事を他のメンバーに託し
私の活動を少しずつフェードアウトさせていきたい気持ちが芽生え始めてきた。

決してスタンドで踊る事に対し飽きた訳ではない。
文化を造った人間がいつまでも居座り続け、
新たな発展に繋がらない事が怖いのだ。

スタンドでのダンスは卒業するする詐欺になりそうなところはあるが😂
新しい形を模索しながら、スタンドでのダンス応援をこれからも続けていきたい。

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