見出し画像

ニンジャスレイヤーTRPGソロリプレイ【システム・オブ・サイバーシティ】

初めに 

ドーモ、みなさん。お久しぶりです。nyamotomoです。書籍版ルールブックも発売されてますます盛り上がりを見せるニンジャスレイヤーTRPG。本日はこちらのシナリオをやっていきたいと思います。

公式から出ているサンプルシナリオで、生意気なギャングスタを「わからせ」てビジネスパートナーになるシナリオですね。ちょうど集金部門に属しているPCがいますので出動させましょう。


登場ニンジャ

◆ヘブンリム

◆ヘブンリム (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:5 所属:ソウカイヤ
カラテ    6   体力   6
ニューロン  5  精神力  6
ワザマエ   7   脚力   6
ジツ     0  万札   1
攻撃/射撃/機先/電脳  6/7/5/5
回避/精密/側転/発動  8/7/7/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1、▷ローラーブレード
◇スキル
『●連射2』、『◉常人の三倍の脚力』、『◉トライアングル・リープ』、『◉ランスキック』、『●疾駆』
『◉知識:カチグミエリア』
◇装備
ブードゥー
◇生い立ち
○元ヒキャクパルクール

名声が5に上がりましたが、まだ壁越えなしのサンシタに毛が生えた程度です。彼女だけでは寂しいので追加していきます。

◆ファイアドリフト

◆ファイアドリフト (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:3 所属:ソウカイヤ
カラテ    5  体力   5
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   5  脚力   3
ジツ     3  万札   2
攻撃/射撃/機先/電脳  6/5/4/4
回避/精密/側転/発動  6/5/5/7
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆カトン・ジツLV3』
◇サイバネ
▶︎テッコLV1
◇装備
カタナ
◇アイテム
トロ粉末

2年振りの登場。最初期のニンジャですが、まだ壁越えをしていません。今回の機会にやっておきましょうか。もう一人作りましょう。

◆ピッケルキック

◆ピッケルキック (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:1  所属:ソウカイヤ
カラテ    4  体力   4
ニューロン  2  精神力  2
ワザマエ   4  脚力   3
ジツ     3  万札   −12
攻撃/射撃/機先/電脳  4/4/2/2
回避/精密/側転/発動  5/4/4/5
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆ムテキ・アティチュードLV3』
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1
◇アイテム
オーガニック・スシ
背景モデル:恐怖や諦観

ファイアドリフトと同時期にスカウトされたニンジャ。ヒキャクから放つキックは油断ならない一撃だ。ソウカイヤに入ってからはナメられぬようバッドガールめいた言動をしているが、元来真面目な気質であり空回りしている。

結構前から作成していたニンジャですが今回出してみることにしました。生成直後のサンシタですがジツが強く脚力も3あるので遅れは取らないでしょう。

ではシナリオを初めていきましょう。

本編

ダンゴウ

真夜中。打ち捨てられたネオサイタマ第三埠頭の暗闇に、ぽつりぽつりと重金属の雨が降り出した。毒性の風雨に長く曝されたコンクリートは、さながらネズミにかじられたレンコンを思わせる。そこへ今、黒塗りの家紋タクシーが、ドリフトしながら姿を現す。家紋タクシーは特定のヤクザクランに仕える忠実な足なのだ。

今、闇を切り裂いて走るタクシーに刻まれた家紋はクロスカタナのエンブレム。ネオサイタマ最大の暗黒ニンジャ組織、ソウカイヤの紋章。リムジンの中にはニンジャが三人、任務へのデリバリー途中。内部はホテルのカチグミクラス・スイートルームとヤクザ事務所の合いの子じみた様相で、客席四席が回転し向かい合っていた。車内ブリーフィングの装いである。

「ではもう一度確認しよう」今回のチームリーダーでもある灰色装束の女、ヘブンリムがクリスタルテーブルにホロ・マキモノを広げた。マキモノからは厳しく趣味の悪い装いをしたヤクザニンジャが立ち上がり、威圧的な声で話し始めた。『ヨォ、暇してるかテメェら、エエッ!?お荷物抱えたお前らに、まだハシも持てねぇヒヨッコがいてもこなせる任務を持ってきてやった。全く自分の優しさに恐れ入るぜ』

『ネオサイタマ第三埠頭の辺りに、ソウカイヤにアガリも納めない新興のギャングスタ・ヤクザクランがある。奴らのシノギは、漁船海賊行為と合成麻薬メン・タイだ。いっぺんそいつらを締め上げて、ウチのメン・タイをさばかせろ。ソウカイヤの名前を出しても動じねえなら、ニンジャの恐ろしさを、嫌というほど思い知らせてやれ。ちなみに、現場周辺はアーソンの野郎のシマだ。話は通してあるが、何かあればアーソンにIRCで指示を仰げ。俺様はオンセンに行く。以上』

ホログラムは消えた。「この小さなソニックブーム=サンの仰った通り、今回の我々の標的は「横浜御縄談合(ヨコハマ・ロープウェイ・クラン)」と呼ばれる小規模ヤクザ組織のアジトだ。ここは屈強なスキンヘッドの黒人たちを中心に構成された新興のギャングスタ系ヤクザクランであり、その頭目の名前は「スミス」

横浜御縄談合がこれまで主なメン・タイの仕入れ先としていたのは、ソウカイヤに従わぬ零細ヤクザ「ブラッドカタナ・ヤクザクラン」であり、近く包囲殲滅される予定だ。横浜御縄談合はまだこの事実を知らない。我々は横浜御縄談合を震え上がらせ、今後はソウカイヤからメン・タイを仕入れるよう、脅迫する。」

「シンプルで分かりやすい暴力任務、いいね」ファイアパターンフードのニンジャ、ファイアドリフトが頷く。「それだけじゃねぇよ。上役アーソン=サンが殺しすぎるなって言ってたじゃん。アガリを取るんだからある程度は残しておかなきゃって。」ヤンクガールめいたニンジャ、ピッケルキックが口を挟む。組まれたその足はサイバネに置換され、つま先は鋭いクチバシじみて恐ろしい。

「ピッケルキック=サンの言うとおりだ。初任務ながらよく話を聞いているな。ソウカイヤの恐怖を教え込むために何人か殺してもいいが…そうだな。三人は生かしておいた方がいいだろうな。単なる暴力だけでなく、頭を使った交渉も必要になる。」ヘブンリムはそこまで言うとマキモノを閉じ、机上を空けた。「では事前調査の内容合わせといこう。数時間程度の猶予だったがどれくらいの集められた?」

ヘブンリム調査判定1,5,2,4,6, 6成功

ファイアドリフト調査判定6,1,3,6, 6,6成功

ピッケルキック5,6, 6成功  

「上々さ。」「同じく、彼ら中々無警戒ですね。この様子じゃハッカーすら雇えていないんじゃないかなぁ」横浜御縄談合の武装レベルは、せいぜいショットガンやマシンガン程度。構成員数は2ケタ台と考えられ、これから向かう場所以外にもアジトは複数存在するだろう。仮に、現場にいるスミス以外の構成員が全員死んだとしても、クランが壊滅するほどではないが、ソウカイヤが吸い上げるアガリは減ってしまう。暗黒メガコーポとの結びつきは確認できない。ネオサイタマでは典型的な犯罪小組織だ。

ピッケルキックはまだ染みついた血も乾かぬマキモノを広げて読み上げる。「これから向かうアジトは、廃倉庫を改造したものみたいですね。ネオサイタマ湾に注ぐ水路直結ドック部があるみたいなんで、そこにあるジェットスキーで漁船を襲撃するのが主なシノギ。薬物はサブなのかな?近頃はやりすぎてNSPD(ネオサイタマ市警)や湾岸警備隊、他の犯罪組織などにも目をつけられてるみたい。」

【6】成功時の追加情報と報酬:この段階の成功を得たPCは、敵戦力の詳細や周辺マップなども事前に頭に叩き込んでおけるため、シナリオ開始時に『即応ダイス』数が+1される。

ヘブンリムはピッケルキックからマキモノを受け取り自分でも広げた。「なるほど、ここまで詳細な周辺マップまでも容易く手に入るとは。やはりベイビーサブミッションだな。ほかにには?」ファイアドリフトが手を挙げた。「戦力もあらかたわかった。リーダーはスミス。経歴に特筆すべき点はないけど腐ってもリーダー。多少はやると思うよ。後は元野球選手のアンドレ。こいつは何人もバウンサーを病院送りにしているらしい。まぁ強めのスモトリってとこだね。それ以外は概ね普通。ニンジャはいないって。」 

【6,6】成功時の追加情報と報酬:この段階の成功を得たPCは、このシナリオ中に発生する横浜御縄談合の構成員に対する『交渉判定』でダイス+1個の事情通ボーナスを得られる。

事前の情報合わせが終わったころ、タクシーの運転手が声をかけてきた。「皆さん、そろそろ到着です。」ピッケルキックは眉根を寄せて言う。「そんな大きな声を出さなくてもわかるぞッコラ!」ヘブンリムはその様子にため息をついてピッケルキックに話しかける。「運転手にシツレイを働くな、モータルと言えども礼儀だぞ」「アッハイ、スミマセン…」ピッケルキックは席の上で小さくなる。

ヘブンリムはその様子を見てピッケルキックにさらに耳打ちする。「特にカメジ=サンに対してはな。実際上級ニンジャの皆さんにもご贔屓が多い。この周辺の隷属組織を監督する上役アーソン=サンもその一人だ」ピッケルキックの顔が青くなった。「誰彼構わず威圧するのは自分の不利益にもなりかねないからね。相手の様子を見ることも大切さ」ファイアドリフトが微笑しながら続ける。

再び沈黙が支配した車内にてヘブンリムとファイアドリフはIRC端末のチャットで会話を少し続けた。『FD:ピッケルキック=サン、少し硬くなっているみたいですね』『HR:やっと基礎訓練を終えて初任務ですからね。』ピッケルキックはファイアドリフトと同時期スカウトされたニンジャではあるが、見習い期間が実際長く、今回の任務は初めての本格的なニンジャビズとなる。ソニックブームがアーソンに依頼してチームに彼女を参加させた形であり、この任務も本来はヘブンリムに回されたビズた。今回はそれに同行という形になる。

ピッケルキックが気をとりなして顔を上げ覗く窓の向こうには旧ヨコハマ。かつてヨコハマはトイボックスめいて近未来風建造物が立ち並ぶ景観で知られた日本最大クラスの貿易港だったが鎖国体制下でその隆盛は途絶えた。かつての歴史ある沿岸建築群は朧げに気配を残しつつもメガロポリスに飲まれている。

その中でも第三埠頭はすでに打ち捨てられた地区であり、この倉庫街に居を構えるのは真っ当な倉庫会社や運送業者では当然ない。密輸・薬物・海賊・ギャング・ヤクザ・ハッカーカルトと大小様々な犯罪組織が放棄された施設をそのまま利用して日々悪の限りを尽くしているのだ。今回のターゲットもその一つである。「急いではことを仕損じる…」ピッケルキックは夜景と流れる景色を見てゼンを整えた。

家紋タクシーは、そのような廃倉庫の一つの前で停まった。「ok、向こうには事前にアポイントメントを出してある。あくまで商談のテイだからな。歓迎してくれるようなら…相応の対応で行く。そうではないなら…まぁいつも通りだ。」三人は家紋リムジンから降りると周囲の喧騒、銃声や悲鳴の中で半ばリラックスしながら目的地向かった。

アジト

・ヨコハマロープウェイ アジト全図

元シナリオより

ヨコハマ・ロープウェイ・クランのアジト本部は打ち捨てられた廃ガレージだ。闇の中にライトアップされた二階建ての影は一見中世地方領主居館めいた異様だが、よく観察すれば遠目にも威圧的なギャングスタグラフィティに彩られた犯罪要塞であることがわかる。「なかなか大きいですね…」ピッケルキックは少し萎縮する。元中流家庭の女子高生であった彼女はこうした犯罪組織の秘密基地などは程遠い生活だったのだ。

「そうでもない。だいぶしょぼい方だ」目の前には高いブロック塀で覆われた敷地がある。ブロック塀は重金属酸性雨を浴びてボロボロで、さらには『SLAM DUNK』『シゲキ』などの悪罵をきわめた蛍光スプレーのグラフィティまみれだ。道路と敷地の間に、門のようなものはない。「どうするんですか?」「当然、正面から行く」ヘブンリムは堂々と敷地内に足を踏み入れた。入ってすぐの場所はジャンクヤード(ジャンク品やスクラップなどが高く積まれている場所)で、見通しが悪い。真ん中付近からは煙が上がっており、ギャングスタ・ヤクザたちがドラム缶で焚き火をしているようだ。イカやモチの焼けるいい臭いがいる。

ジャンクヤードの北側には、倉庫ビルが建っている。2階建てだが、特に1階部分の天井が高く、建物全体としては一般的な集合住宅の4〜5階建てに匹敵する。1階部分は裏の水路と繋がるドックになっているようだ。その入り口ではマシンガンを持った屈強なギャングスタが番をしている。入り口まで移動した三人は訝しむ見張り達の先手を取ってアイサツした。「「「ドーモ!」」」

「我々はソウカイヤです。本日は商談に参りました。スミス=サンはいらっしゃいますでしょうか。」困惑した様子のギャングスタ達だがすぐにシリアスな顔に戻り油断なく銃を構えて三人を包囲する。零細ながらも訓練された犯罪者のなせる技だ。「ワッザ?」「何だテメエらは?誰かオイランデリバリー呼んだか」「ソウカイヤ? 知らねえな」「おい、オヤブン呼んでこい、オヤブン!」やがて、ガレージの中からコートやスクラップの影から、何人もの黒人の男達が現れ人だかりとなった。このアジトにいるギャングスタ全員である。大柄なギャングスタ達の中でも特にソンケイを発しているのが二人。

威圧的なグラフィティでクランの名が入ったテック革ジャン、腰には汎用品だがよく手入れされたチャカガン、おそらくこちらがスミス。もう一人は人間離れして盛り上がった肩と腕の筋肉、快活さと残忍さが入り混じった笑み、おそらくこちらがアンドレだろう。「ドーモ、初めまして、スミス=サン。我々はソウカイヤです。事前にIRCにて予告した通り、本日はメン・タイ仕入れルートの売り込みに参りました。」

「ドーモ、スミスです。ソウカイヤ? 何だそりゃ。挨拶ならオハギのひとつでも持ってきな」眉をひそめるスミスは無遠慮にヘブンリムに近づくとその顔を威圧的に覗き込む。「ホー、ホー、ホー。ふざけたマスクなんざ着けやがって」スミスは痰を吐き捨てると言い捨てた。「メン・タイならもうルートがある。お前らから買う必要なし」

スミスや横浜御縄談合のギャングスタたちは、ソウカイヤの恐ろしさを知らないようだ。「ちょっと失礼じゃないか…?」「まぁまぁ、ピッケルキック=サン。スミス=サン、そこを何とかお話だけでもしていただけませんか?」ピッケルキックを制止しながら直立不動で話すヘブンリムにスミスはアンドレを顎で示した。「アンドレは元野球選手だ。まあ見てやってくれよ。今までも同じような奴らが何人も、アンドレに叩きのめされてきたんだ。そっちも一番腕に自信のあるやつを選びな。向こうのコートでアンドレと1on1だ。飛び道具はナシだぜ

スミスが示す先には、荒れ果てたバスケットコートがある。「ヒヒヒ!」「あいつら、ビビりまくってやがるぜ!」「ダイジョブ?アンドレ=サン、女だからって容赦ないよ?ヒヒッ」ギャングスタたちは三人をあざ笑い、これから始まる血みどろのエンタテイメントを心待ちにしている。ヘブンリムはその様子をチラと見ると言った。「いいでしょう。アンドレ=サンに勝利すればお話を聞いてもらえるのですね?」

1分後!アンドレとヘブンリムはバスケットコートにて対峙していた!コートの一方にはソウカイヤの二人のニンジャ!リラックスしたファイアドリフトと少し不安げなピッケルキック!一方にはスミスをはじめとしたギャングスタの群れ!獲物を取り囲む肉食獣めいた邪悪な笑み!完全にヘブンリムを舐め切ったダラけきった様子だがその手には油断なく チャカやマシンガンが握られている。スミスという男は中々部下の教育が得意なようだ。「躾け甲斐があるな。」ヘブンリムはため息をつくとアンドレに向き直った。「では、始めようか」

・マップ

◆ギャングスタ・ヤクザ 「アンドレ」 (種別:モータル/ヤクザ) 「ア」
カラテ		5	体力		5
ニューロン    2	精神力	2
ワザマエ		2	脚力		3
ジツ		    ー	万札		5
			
攻撃/射撃/回避 5/2/-
				
◇装備や特記事項
 殺人バット:アンドレは元野球選手の巨漢であり、その手に握られた棍棒やバットはたちまち殺人武器となる。
       アンドレの殺人バットには「カタナ」のルールがあてはまる。
       ただし、アンドレは通常の近接攻撃か強攻撃しか使わない。

◇主な攻撃方法
 『◉突撃』:アンドレは『突撃』のスキルを持つ。

1ターン目

・ヘブンリム、連続側転1,2,4,1,3,3,4成功 スミスの後方の壁を蹴りつつ 28、AB アンドレの背後に周りカラテ6,3,2,3,3,5成功、痛打1 アンドレ残り体力3
・アンドレ、その場で強攻撃4,5,2,5,5 ヘブンリム回避2,6,4,5,3,成功
・ヘブンリム28Z ランスキック2,1,5,6,6,4 サツバツだがそのまま弾き飛ばす アンドレ28AEまで飛んで激突 体力0

「ヒャッハー…アレ?」先制突撃攻撃を仕掛けたアンドレは目を疑う。ヘブンリムが視界から消えていたのだ。「後ろだ!」「えっ?」背面からの声に振り返った次の瞬間、強烈なケリが顔面に飛んできた!「イヤーッ!」「グワーッ!?」アンドレの顔面が180度回転!歯が砕け飛び散る!ゴウランガ!

「あ…え…?」困惑するスミス!歴戦のギャングスタとして鍛えられた彼の視力は僅かにニンジャの軌跡を捉えていた。アンドレがバッドを振りかぶった直後、ヘブンリムは消失。そして色付きの風じみた影がこちらに飛びかかったかと思うと、ダートじみたヘブンリムのトビゲリがアンドレに炸裂していたのである。スミスは恐る恐る後方を振り返ると、背をもたれていたスクラップにスタンプじみた足跡!間違いない!ヘブンリムは恐るべき速度のトライアングル・リープを行なったのだ!

困惑と理解による寒気を感じたスミスの後方で戦闘は進む!「グゴーッ!」アンドレは鼻血を流しながら手負のゴリラじみて殺人バット殴打!だがヘブンリムはリラックスした様子で後方にステップ回避、ため息をつく。「中々タフだな、だが」次の瞬間には再びアンドレの後方に!「終わりだ、イヤーッ!」「アバーッ!?」ジゴクじみたランスキックがアンドレの背中に直撃!アンドレはロープアクションじみて飛び上がるとバスケットゴールに頭から突っ込んだ!

『ナイスシュー、ドスエ』無機質な合成マイコ音声と共にアンドレが無様に地面に落ちる。動かない。ノックアウト。ギャングスタ達は黙り込み、ヘブンリムは両腕を背で組んでそちらに顔を向けた。「では話を聞いてくれるかな?」無慈悲なニンジャのイクサであった。静寂のアトモスフィアの中、ヘブンリムは一筋冷や汗を流す。最後の高速移動時、足を滑らせかけたのは誰にも気づかれなかった。

万札5ゲット

戦闘終了

「ヤ…ヤッター!やりましたよ!」「さすが!まっ、当然の結果かな?」沸き立つソウカイヤ側に対してギャングスタ達はピクリとも動かない。まるでヘビに睨まれたフロッグだ。「もう一度言うぞ、アンドレ=サンはお眠りになられた訳だが」ヘブンリムはギャングスタ達に無感情な目線を向ける。「お話を聞いてもらえるかな?」

「ザ…ザッケンナコラー!よくもテメェ、アンドレを!」スミスはその言葉で気をとりなすと激昂し二丁のチャカガンを抜いた!「「「アイイエッコラー!!?」」」それに続いてギャングスタ達も悲鳴を上げるように叫んで銃器を構える!「えっ、約束と違うじゃないですか!?」ピッケルキックは素っ頓狂に叫ぶ!「多分NRS(ニンジャリアリティショック)の逃避現象だね。一旦暴れて落ち着けた方がいいかな」「仕方ない。殺しすぎるなよ」ヘブンリムの無感動な台詞と共にニンジャ達はカラテを構える!一触即発!

乱闘スタート。マップは変わらず、ヘブンリムはコートのほぼ中央28zにいる。他のキャラクターは最初から移動していない。アンドレは28AEにいるが気絶しており、トレジャーマスとして扱う。周囲のギャングスタ全てが敵だ。

戦闘開始

◆ギャングスタ・ヤクザ (種別:モータル/ヤクザ)×10 「G」
カラテ		3	体力		1
ニューロン    1	精神力	1
ワザマエ		3	脚力		2
ジツ		    ー	万札		1

◇装備や特記事項
 チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1

 近接攻撃時は棍棒で殴りかかってくるが、特殊ルールはない。
◆マシンガン・ギャングスタ・ヤクザ×3 (種別:モータル/ヤクザ) 「Gm」
カラテ		3	体力		2
ニューロン    2	精神力	2
ワザマエ		3	脚力		2
ジツ		    ー	万札		2
							
◇装備や特記事項
 マシンガン: 銃器、連射3、ダメージ1
◆ギャングタ・ヤクザ・オヤブン 「スミス」 (種別:モータル/ヤクザ) 「ス」
カラテ		3	体力		3
ニューロン    3	精神力	3
ワザマエ		4	脚力		2
ジツ		    ー	万札	    5

攻撃/射撃/回避 3/4/-

◇装備や特記事項
 オノミチ・カスタムハンドガンx2: 銃器、拳銃、連射2、ダメージ1、基本難易度:HARD

◇主な攻撃方法
 スミスは基本的に二挺拳銃で攻撃するが、近接攻撃時には棍棒を使う。
 スミスの棍棒には「カタナ」のルールがあてはまる。スミスは全ての『戦闘スタイル』を使用できる。

1ターン目

・ヘブンリム、連続側転4,6,6,5,3,4,1,スミスを飛び越して壁に触れつつスミスを殴る カラテ1,2,6,1,5,4, 1+痛打1 スミス残り体力1
・ファイアドリフト 連続側転1,2,6,1,5,4,  27Xに移動し25Xを中心としたカトンジツでgm含む三人消し飛ばす6,3,5,1,6,4,2 成功 中心点ダメージ6 Gm含む三人死亡
・ピッケルキック 連続側転1,3,3,6, 26AA カラテ4,4,6,6,サツバツ!2 眼球破裂! スミス右方25AAのギャングスタ死亡
・スミス ランダムターゲット2/1 チャカガン×2 射撃 6,4/,2,2 1成功 ファイアドリフト回避4,3,1成功
・マシンガンギャングスタ ランダムターゲット2/1  6/,1/,1、1成功 6,2,4、2成功→ファイアドラフト回避2,2,4 ヘブンリム回避6,1,3,3,2
・ギャングスタ チャカガンを三人のニンジャに3/3/2 で振り分けて射撃 面倒なので全員成功と仮定 →ヘブンリム回避4,3,2,6,5 ファイアドリフト回避6,2, ピッケルキック回避2,4,1,5,3,2 いずれも成功

戦闘再開!「了解!…できる限り殺さないようにするさ。イヤーッ!」初めに飛び出したファイアドリフトの腕が炎めいてゆらめいたかと思うと無数の火の玉に分裂!メテオじみた火球群となりてギャングスタ達に襲いかかる!KBOOOM!!爆発炎上!サブリーダー格を含む三人が悲鳴もあげれずに爆炎で消し飛んだ!サツバツ!

「アイエエエ!?」「ワッザ!?」「落ち着け!単なるサイバネ武器だ!すぐに燃料が切れる!」慌てるギャングスタ達をスミスが立て直す間に、ヘブンリムは吹き上がる火柱を眺めながら呟く。「ん?お前のジツ、そんなだったか? 」「あぁ、この前修行してた時にちょっとね。やっとジツの原理をつかめてきたよ」ナムアミダブツ!パニックになるギャングスタを尻目にニンジャ達は世間話だ! 

「なるほど、では私も続くか」ヘブンリムは地面を蹴ったかと思うと猛烈な速度でスミス目掛けて突進!「ザッケンナ…アッ!?」ナムサン!彼女の脚力は実際ニンジャの中でも高い!モータルでは捉えられぬ!「お前は少し黙れ」「アバーッ!?」無造作なケリ!スミスの肋骨がへし折れ、意識を刈り取った!

「ヨ…ヨシッ!」パン!出遅れたピッケルキックも両頬を跳躍してキアイ!「私もイヤーッ!」ヒキャクで地面を蹴り上げヘブンリムに追従!スミスの右隣のギャングに近接し回し蹴り!「アッコラ…!?」「イヤーッ!」「アバーッ!?」ギャングスタの首は360度回転!ソクシ!あまりの衝撃に飛び出た目玉がスミスの頬に命中!その衝撃でスミスは意識を取り戻す!

「ア…?…アァ…!ウ…ウオオオオ!マザファッカァー!!」スミスがキアイを振り絞って鬨の声をあげると、生き残りのギャングスタ達は半ばパニックめいて三人に銃撃を集中十字砲火!「サノバビッチ!」「ザ………ザッケンナコラー!!」鉄の旋風が発生する!「ウォォォォ…!…ワ…ワッザ!?」スミスは撃ちながら驚愕する!弾丸が…当たらぬ!三人は色付きの風めいた敏捷さで全ての弾丸を悠々と回避しているのだ!コワイ!

…やがて銃弾の嵐が止んだ。撃ち尽くしたのだ。だがしかし無数の銃弾は、何の役にも立ちはしなかった。三人のニンジャは無傷!擦り傷すら負って負っていない!「終わりか?」ヘブンリムはつまらなそうに呟くと高く脚を上げるカラテの構え!ヒキャク膝部分に設られた黄金女神像の装飾が死神のカマじみて煌めく!

「アアア…」もはや周囲は地獄絵図!ギャング達は完全に萎縮し、ファイアドリフトによって火の玉がぶつけられた地点はグレーターと化していた。スミスは瞬時に状況判断!その場でドケザ!「ドーモスミマセン! これ以上若いモンを殺すのはやめてください!」ナムサン!ドケザとは最悪の屈辱と屈服を示す姿勢だ!「メン・タイでも何でも買います! こいつらを殺さないでください!」

スミスは涙目だ!もはや疑いようがない。目の前の三人はシリアスにニンジャ、神話の怪物、モータルでは届き得ないもの!「いいだろう、スミス=サン。誰にでも間違いはある。」ヘブンリムはスミスにツカツカと歩み寄ると、その頭部を徐ろに踏みつけた。「君に免じて皆殺しはやめておこう」「アイエ…」スミスは恐怖のあまり失禁!

戦闘終了

万札5 プール10

「立ち話もなんだ、中で話をしようじゃないか。立て」「アッ、ハイ!ヨロコンデー!」スミスの必死の謝罪を聞き入れたニンジャ達は、倉庫ビルへと案内された。そこはジェットスキーの整備用ドックとなっており、整備中のものも含めて十数台のジェットスキーが並んでいた。入って左手にはヤクザ事務所があり、そこへと通される。

事務所の床はフローリングで、白や黒の豪華なソファがいくつも置かれ、真ん中にはクリスタルヤクザテーブルがある。室内は古いブロック壁だ。大きなギャングスタ・アートやグラフィティ・アートがいくつも飾られている。ニンジャ達は、本来はスミスやアンドレが座っていたであろう豪華なソファに座り、ふんぞり返って交渉を開始した。粗末なイスに座ったヨコハマ・ロープウェイ側のスミスと付き添いギャングスタは真っ青になって震えている。

「全滅させる前に交渉に応じてくれてありがとね。流石にあの数は5分くらいかかりそうだし」そういったファイアドリフトが窓の外を横目で見れば生き残ったギャングスタたちはジェットスキー・ドックに集まり、恐ろしさに震えながら、交渉の終了を待っている。急性NRSに陥り「ニンジャ……ニンジャ……」とつぶやきながら、ドックの隅で胎児めいて丸まっているギャングスタもいるようだ。

ここではトロ粉末、スシ、万札を要求できる。トロ粉末でファイアドリフトの精神力完全回復

「アタシはもう少し暴れてみたかったっスけどね」ピッケルキックはカツカツと艶やかなフローリングに容赦なくヒキャクで穴を開けている。初めての本格的戦闘で気分が高揚しているのだ!そして怯え顔でその様子を見ていたスミスを唐突に睨みつけて命令する。「スシでも出さないの?礼儀がなってない」「ハイ!冷蔵庫の出せ!」ピッケルキックの言葉にスミスは敏感に反応!ギャングスタの一人が慌てて近くの冷蔵庫を開け、チープなパックスシを差し出す。

続いてファイアドリフトも笑顔のまま手を上げて発言。「こっちもごめん。トロ粉末ないかな?」「ハイ!さっさと持ってこい!」ファイアドリフトの言葉にスミスは敏感に反応!ギャングスタの一人が慌てて二階に登っていく!実際ファイアドリフトのこれはギャングスタ達の屈服度合いを見るための芝居だ!ナムサン!もはや完全に上下!ヘブンリムはこうしたやり取りによりソウカイヤ側が場の空気を完全に支配したことを確信し、話し始めた。

ワザマエによる交渉判定。今回はヘブンリムが代表し、以下の難易度を選択して判定する。

難易度:U-HARD:横浜御縄談合にソウカイヤへの忠誠を誓わせたうえ、メン・タイを2倍値で買わせる(クランが崩壊しなかった場合、PCたちはこのシナリオ終了時にピンハネにより【万札】40を獲得できる)

「では交渉に入ろう、我々の目的は事前のメッセージで示した通りだ。お前達に今までのルートを放棄した上で我々のメン・タイを仕入れてもらう。それだけだ。」スミスは怯えながら頷いた。今までの仕入れ先、ブラッドカタナ・クランには頭を下げねばならないだろうが、まだ許容できる条件だ。

「そ…それで値段はいかほどで…」「二倍だ」「えっ」「今までの二倍払ってもらう。」スミスは困惑しながらも脳内でソロバンを弾く。今までの二倍?横暴すぎる。とてもやっていけない!ヘブンリムは淡々と言葉を続ける。「何だ聞こえなかったのか?今までの値段の二倍だ、数割我々がもらう。」

「な…ナンデ…」「迷惑料だよ。我々に襲いかかっただろう?一歩間違えば大怪我、精神的にもショック、保障がなくてはな。違うか?早くハンコを押せ。」ヘブンリムは懐から契約書マキモノを取り出すと無造作にスミスに投げた。(ヒュー…)ファイアドリフトは息を巻く。集金部門らしい無慈悲な交渉だ。

スミスは掴み取った契約書の内容を見て顔を青くする。間違いなく今までの二倍の値段。受け入れれば利益は間違いなく大幅に落ち、死亡率の高い海賊行為の回数を増やす必要がある。「も…元のお得意さんとも話をつけなけりゃあ…なんとも…」「お得意?ブラッドカタナか?後日我々とは別のニンジャチーム が皆殺し予定だ。よかったな」「アイエエエ…」ナムサン!もはや何もかも筒抜けなのだ!

「もちろんそちらにもメリットはあるぞ?何かトラブルがあった時は我々が解決してやる。〝ニンジャ〟のカラテなら小さな犯罪組織を皆殺しなんてベイビー・サブミッションだ」ナムサン!メリット提示に見せかけた更なる脅しだ!「アッ…アア…」もはやまともな言葉も発せぬスミスに苛たださげにため息をつき、クリスタルテーブルにヒキャクの踵を叩きつけた!CRACK!テーブルに走る無数の亀裂!「呑むのか?呑まないのか?今すぐ言え」

即応ダイス3を使用して交渉判定、3,3,3,3,4,4,4,3,6,3,5 ギリギリ成功!
クリア後に万札40  

スミスは…折れた!震えながらサインを書き、おずおずとハンコを差し出す。「む…無茶苦茶だ…」「そう無茶苦茶なのだ。」「アイエ…」ヘブンリムはスミスの漏らした呻きをめざとく拾い上げる。「それがニンジャだ。だからといってムーホンなど考えるなよ?お前達の今後の直接のボスはソウカイヤ内において我々よりもさらに上位のニンジャ、アーソン=サンになる。彼は我々ほど弱くも優しくもないぞ?」

「う…ううぅ…」スミスは体を怯える子犬じみて縮み込ませた。もはや牙を抜かれた家畜も同然であった。「さて、我々はこれで帰る。その契約書をよく読み込んでおけよ、オタッシャデー…」KA-BOOOOM!三人が席を立とうとした時、ドック側から激しい爆発音と銃声が聞こえてきた。「ドーモ!我々は湾岸警備隊です!本日は皆さんを襲撃しに参りました!」

カチコミ

「アイエ…!?湾岸警備隊!?」センパイの交渉ぶりに真面目に見入っていたピッケルキックは狼狽えた。湾岸警備隊は日本の海兵隊めいた防衛組織だ。ほとんどは腐敗しているが一部部隊は未だに海賊やカイジュウの対処にあたる情け容赦のない軍隊、数が揃えばニンジャといえども危うい。「…ちょうどこのタイミングで検挙しに来たのか。まずいな…」ヘブンリムは体が小刻みに震えるのを感じる。ニンジャソウルの気配。湾岸警備隊にもニンジャ戦力は存在するというが…。どのみち戦闘は避けられまい!三人は機を伺うために一旦ニンジャソウルの気配を落とす…。

戦闘開始

:今回は高難易度オプションを用いました。出目は5。ボス「ノリベ」とフォールンマッポのデータが以下に置き換わります。

5:湾岸警備隊が横浜御縄談合の海賊行為をマークしており、軍事演習を兼ねた強襲に現れる。出目1と同様であるが、ノリベは湾岸警備隊のニンジャ1体に置き換えられる。隊員の強さはマッポと同じである。湾岸警備隊ニンジャを戦闘不能状態にするかPC側が全滅した時点で、ソウカイヤから緊急IRCがあり、双方部隊を引いて手打ちとするよう命じられる。

・マップ

右側から湾岸警備隊が侵攻している形だ。ドック左下にはギャングスタ達が縮みこまっており、ドアから我先にと逃げ出し、戦闘には参加しない。スミスと付き添いのギャングスタは部屋から出てこない。

◆ヘヴィレイン

◆ヘヴィレイン (種別:ニンジャ)
カラテ    5  体力   10
ニューロン  7  精神力  10
ワザマエ   7  脚力   4
ジツ     1  万札   15

攻撃/射撃/機先/電脳  5/9/8/9
回避/精密/側転/発動  7/7/7/-

◇装備や特記事項
テック・フルヘルム、テック・ガントレット、タクティカルレガース
▲生体LAN端子Lv1 ▶︎クロームハートlv1
『⭐︎謎めいたニンジャソウルlv1』
『●連射2』、『●マルチターゲット』、『●時間差』
『◉◉タツジン:ミリタリーカラテ』、『◉突撃』、『◉シャープシューター』、
『◉ウィークポイント射撃』、『◉タクティカル移動射撃』、『◉忠誠心:アマクダリ』
『◉知識:公僕の流儀』、『◉知識:銃器』、『◉知識:ビークル』、
『◉知識:独立小組織』、『◉交渉:駆け引き』

バクチク・グレネードx1、パルス・グレネードx1、好きな弾薬x1
アサルトライフル、アサシンダガー

面倒+調整のため、自爆装置をオミットいたしました。アサルトタクティスはアトモスフィア上昇時に使用します。

◆湾岸警備隊員 (種別:モータル)×7  「湾」
カラテ		2	体力		1
ニューロン    1	精神力  1
ワザマエ		4	脚力		2
ジツ		    ー	万札		0
							
◇装備や特記事項
 マッポガン: 銃器、連射1、ダメージ1
 警棒: 近接武器、ダメージ1

軍属にしては装備が貧弱です。ギャングスタ達を欺くために変装しているのかもしれません。

1ターン目

・ヘヴィレイン ランダムターゲット2 ファイアドリフト 射撃 連続側転3,2,5,3,5,6,2,3,成功14Uへ、部屋に突入し密着射撃6,6,6,6,5/,5,3,3,4, 回避3,5,6/,4,4,3 成功!
・ヘブンリム 2,2,4,1,2,3,1 連続側転して15AE背後に周りスリケン二連等2,3,6,1,6,5,5 隊員2人死亡
・ファイアドリフト 素手状態で連続側転 2,3,5,6,4 10Yに移動し10AAを中心としたカトンで上の集団を皆殺し カトン4,6,5,6,6,3,5,3,5,4 残り精神力3
・ピッケルキック 連続側転3,4,6,1 14zに移動して スリケン6,6,2,4 湾岸警備隊員全滅!

その頃ガレージ!「アイエエエ!?」「ニ…ニンジャマタナンデ…!?」「隊長、こいつら抵抗しません!」「…見張っていろ…」湾岸警備隊の隊長格のニンジャ、ヘヴィレインは怯えるばかりのギャングスタ達と周囲のアトモスフィアの異常を敏感に察知していた。明らかに様子がおかしい。まるで自分よりも先にニンジャに出会ったかのような…。

ヘヴィレインは即座に状況判断!「お前達はここで警戒陣形をひいて待機していろ」そう言い残すと不穏な気配を感じるヤクザオフィスへと連続側転エントリー!「イヤーッ!」隊員達を一旦待機させて消耗を避け、違和感あるオフィスに単身乗り込み偵察する構えだ!

「イヤーッ!」ヘヴィレインはドアを粉砕して事務所の中に飛び込み、一番手近なファイアパターンフードの男……即ちファイアドリフトにアサルトライフルによるアンブッシュ密着射撃!ニンジャは銃弾なぞ軽々避ける、しかしここまでの至近距離では回避困難!「イ…イヤーッ!!」ファイアドリフトは額ほんの数センチ手前で銃弾をつまみ取る!ヒヤリ、ハット!

「この動き…やはりニンジャか。ドーモ、湾岸警備隊のヘヴィレインです。」「…ドーモ、ソウカイヤのヘブンリムです。」「ファイアドリフトです。」「ピ、ピッケルキックです。」アイサツされれば返さねばならない。古事記にも記されしニンジャのルールだ。「アイエエエ…!ニンジャがもう一人ナンデ!?」怯えるスミス!

「ソウカイヤか…厄介だな」「お互い様だな。どうだ。面倒を避けるために撤退しては」「無理だ指令はこなす。」「そうか。ではイクサだな!サラバ!イヤーッ!」ヘブンリムの合図でソウカイ・ニンジャ達は一斉に連続側転!一手遅れたピッケルキックもヘブンリムの意図を瞬時に理解したファイアドリフトに手を引かれてヘヴィレインの頭上を通り過ぎる!「に…逃げるのかよぉ!」スミスが叫ぶ!

「チッ!」だがヘヴィレインは横目でガタガタと震えるスミスとギャングスタをコンマ秒見やると、連続側転で三人を追いかける!被害が出るとしたら頭目のスミスと奥のニンジャめいた反応が一番可能性が高いと判断し単身飛び込んだが、ニンジャ複数人いるならば話は違う!追いかけねば隊員は全滅だ!「「「「アババババーッ!?」」」」「イヤーッ!」既に鳴る悲鳴!

2ターン目

・ヘヴィレイン ランダムターゲット3ピッケルキック 連続側転4,1,2,2,4,5,3 14AAに移動して 射撃5,1,5,3/,2,2,4,痛打発生なし→ピッケルキック回避1,3,6,/3,2 体力3
・ヘブンリム 連続側転して11AAに移動してランスキック6,3,6,4,6,1, ナムアミダブツ3 →ヘヴィレイン回避1,5,2 成功
・ファイアドリフト 連続側転2,6,4,6,3 14ACに移動して 14AA中心にカトン 4,5,1,4,6,4,4, →ヘヴィレイン回避2,2,4,3失敗 ダメージ5 残り体力5 精神力2 ギャングスタは味方判定で無事とする。
・ピッケルキック 連続側転1,5,6,2,して元の位置に戻りカラテ カラテ2,6,1,3, →ヘヴィレイン回避5,3成功

ヘヴィレインが飛び出したガレージは…既にツキジだ!隊員達はあるいは黒焦げ、あるいは頭部からスリケンを生やし薙ぎ倒されている!時すでに遅し!7名の武装した湾岸警備隊はこの一瞬、ほんの十秒も満たぬ間に三人のニンジャによって殲滅しつくされたところであった!「アイエエエ…」

「チッ…」「お早い到着だな、既にお連れの方々はオネンネだぞ」ピッケルキックの侮蔑にヘヴィレインは唾を吐いて返す。「この程度で全滅する部下などどの道役に立たん。戦局的には何も変わらない!イヤーッ!」ヘヴィレインは最も手近なピッケルキックに跳びかかった!「エッ」BLAM!「アバーッ!?」

跳躍の勢いを乗せ速力を増した精密射撃2連射!未熟なピッケルキックは避けきれず被弾!咄嗟に後方に跳び威力を減じたが急所に命中し少なくないダメージ!ニンジャにも当たれば銃弾は聞く!「なっ…」インターラプトに遅れたヘブンリムは飛びはねた空中姿勢のまま驚愕!ヘヴィレインのワザマエは予想以上に高い!しかしヘブンリムは空中のまま懐のオマモリ、古ぼけたゲームコインを握って怯えを振り払うと、そのまま致命的トビゲリに移行する!「イヤーッ!!」

急所を狙う致命的トビゲリ!回避困難速度!しかし!「イヤー!」BLAM!ヘヴィレインは即座に3発目のアサルトライフル射撃!ピストルカラテじみた反動カラテによりブリッジ回避!ワザマエ!「ヌゥ!?」ヘブンリム再び驚愕!攻守ともに想像以上に強力!三対一とはいえ油断すれば実際返り討ちになりかねない!

ヘヴィレインがブリッジ姿勢から素早く体勢を立て直す間に、ファイアドリフトが次なる攻撃を放つ!「テメェ!よくもピッケルキック=サンを!イヤーッ!」ファイアドリフトの怒号に合わせ、彼のカタナを構えたテッコが膝から切り離され炎の尾を引きミサイルじみて飛行!ジツとテックの合わせ技だ!

「グワーッ!?」予想外の攻撃に対応できないまま、ヘヴィレインの肉体にカタナが突き刺さりそのままテッコごと炎化!内側から肉体を焼く!「グワーッ!?」恐るべし!これがファイアドリフトの新たなるジツ、肉体を炎へと変える特殊カトンだ!そして!

「お返し!イヤーッ!」炎の切れ目を狙ってピッケルキックがストンピングじみた踵落とし!短い期間での復帰、訓練の賜物だ!「イヤーッ!」しかしヘヴィレインはアサルトライフルを盾にし防御!逆にその勢いを利用して後方に弾け飛ぶ!「バカナー!?私のカラテを!」ピッケルキックは攻撃を利用された形だ!防避一体!

3ターン目

・ヘヴィレイン ランダムターゲット2  連続側転6,4,2,4,1,2,5, 10ACに移動してファイアドリフトに射撃3,5,3,6,6/1,6, (バリケード効果+連続側転で難易度+2)→ファイアドリフト回避5,3,4/,5,3,1, 成功
・ヘブンリム 連続側転4,2,6,6,2,5,3 11AC ランスキック1,4,1,2,5, →ヘヴィレイン回避6,2,1成功
・ファイアドリフト 連続側転6,6,6,1,5 10AE に移動して10ACを中心としたカトン 3,3,4,5,3,3,6成功 残り精神力1→ヘヴィレイン回避2,5,5,5成功 
・ピッケルキック 連続側転3,5,1,4, 11AB に移動してカラテ1,1,4,4失敗

「イヤーッ!」ヘヴィレインはそのまま恐るべき速度で連続側転!アサルトライフルを持っているとは思えぬ身軽さだ!そして空中でジェットスキーの影のファイアドリフトへ射撃!跳弾を計算した正確無比な射撃が障害物を物ともせずファイアドリフトに迫る!「イ…イヤーッ!」ファイアドリフトは腕を炎化させ一薙ぎ!ギリギリで銃弾を溶かし落とす!

「アブネ…!どんな精度の射撃だよ!」「気圧されるな!イヤーッ!」間髪入れずにヘブンリムの突撃ランスキック!高い脚力を誇る彼女は弾け飛ぶヘヴィレインと同速で追い縋っていたのだ!さらに同時に放たれたファイアドリフトの反撃カトン火球!「チッ、イヤーッ!」しかしヘヴィレインは地面に転がるワームムーブメントでこれらをギリギリ回避!さらに反応の遅いピッケルキックから距離を取りカラテを不発に!なんたる深傷をものともせぬワザマエ!

4ターン目

・ヘヴィレイン、アサルトタクティスを使用ターゲット3   10AAを中心にバクチクグレネード→グレネードピッケルキック回避3,2,3,2,6成功、巻き込まれたヘブンリムも回避1,6,3成功→ピッケルキックにオートマチックピストルカラテ、5,4,6,6/,3,2,6サツバツ3急所破壊→ピッケルキックはムテキ使用6,6,1,3,2成功 残り精神力1
・ヘブンリム 集中ランスキック3,4,1,3,4,→ヘヴィレイン2,2失敗、2ダメージを受けて残り体力3 9ACまで飛ぶ 激突回避6成功
・ファイアドリフト カタナに切り替え 10ADに移動して強攻撃1,4,5,2,3,4成功→ヘヴィレイン回避6,1,6, カウンターカラテ&ワザ発生!ロウレスフロンティア2ダメージ回避難易度U-hard→ファイアドリフト回避3,1,4,4,4,4,3  失敗2ダメージ 体力3
・ピッケルキック 連続側転5,3,2,2 10ABに移動してカラテ1,5,5,1 →ヘヴィレイン回避6,成功

ヘヴィレインはソウカイヤ勢の攻撃の切れ目を狙いバネじみて跳ね上がる!「イヤーッ!」ベルトからバクチクグレネードを投擲!ヘブンリムとピッケルキックが巻き込まれるも二人は側転して回避!「間一ぱ…」「よう」ナムサン!瞬時に爆炎を切り抜けたヘヴィレインがピッケルキックの眼前に迫っている!そして連続ライフル刺突を放つ!「イヤーッ!イヤーッ!」BLAMBLAM!!

ゴウランガ!全弾命中!全てのライフル刺突に銃撃を織り交ぜたオートマチックピストルカラテ!グレネード投擲と同時に次なるカラテ動作を澱みなく行うアサルトタクティスと組み合わせたこの一連の連続攻撃こそヘヴィレインの必殺戦法だ!「ピッケルキック=サン!」ヘブンリムが叫ぶ!絶体絶命か!?しかし!「ジツか、それは?」

ナムサン!破けたテックウェアの下、ピッケルキックの皮膚に銃弾は届かず!包帯めいて表皮を覆う布めいた金属包帯に絡め取られていた!「変則ムテキだ!反撃だぞ!イヤーッ!」金属布が伸び上がりヘヴィレインの肉体を縛る!間髪入れずに状況判断したヘブンリムの落下踵落とし!さらにファイアドリフトが両足を炎に変えロケットじみた突撃イアイを狙う!集中砲火!

「やられたな、だが!」BLAMBLAM!ヘヴィレインはヘブンリムの踵落としを銃撃乱射で牽制!ヘブンリムはヒキャクスラスターによる空中回避を強いられる!激突猶予時間延長!さらに銃撃反動を利用してヘヴィレインはコマじみて回転!金属包帯を振り払いつつ、姿勢を下げファイアドリフトのイアイを回避!そのままファイアドリフトの脇腹にライフルを向ける!「えっ」

「イヤーッ!」「グワーッ!?」滑り込むようなライフル刺突!BLAM!さらに容赦ない追撃銃撃!避けきれぬ!「アバーッ!?」胴体弾丸貫通!無視できぬダメージ!ヘヴィレインはそのままファイアドリフトを蹴り飛ばし距離を稼ぐ!包囲状態解除!

(ニンジャに銃弾は実際当たらない…しかし当たれば大ダメージとなる!銃身による打撃の瞬間に射撃することで、カラテすると共に銃弾の命中力の低さをカバー!そしてそのタクティスは防御面にも活用可能!これが湾岸警備隊のミリタリーカラテ!)ヘブンリムは戦慄!ピッケルキックはジツのタイミングがほんの少し遅ければ、ファイアドリフトはカウンターを受けた瞬間に瞬時に急所を避けねば、どちらも命はなかっただろう。未だこのようなカラテを隠し持っていたとは!

5ターン目 

・ヘヴィレイン、ランダムターゲット1  連続側転3,3,5,2,5,3,3, 11ACに オートマチックピストルカラテ3,4,4,4/,2,1,6 →ヘブンリム回避5,3,2,5,6,6,5 カウンター!→ヘヴィレイン回避4失敗 ダメージ1 体力2
・ヘブンリム集中ランスキック6,4,4,1,1,3→ヘヴィレイン回避6,1,3成功
・ファイアドリフト 10ACに移動して強攻撃6,1,6,3,4,1 サツバツ6即死!→ヘヴィレイン回避3,1,1,6,成功ギリギリ!
・ピッケルキック 集中カラテ2,3,6,4,  →ヘヴィレイン回避2,4失敗 残り体力1

ファイアドリフトのカトンで炎上したジェットスキーを背景に、ヘヴィレインの黒いシルエットにキリングオーラが宿る!「今度はこっちだ、イヤーッ!」ヘヴィレインは嵩張るアサルトライフルをものともせず連続側転!壁を蹴り渡ってヘブンリムに勢いを乗せた射撃とミリタリーカラテの連続攻撃!「アイエッ…!?」恐るべき猛攻!銃弾が心臓へと吸い込まれる…!胸に衝撃!GYAKKIN!

(し…死んでない!?)ヘブンリム困惑!しかし一瞬で思考を切り替えると、ザンシンの頭部破壊トビゲリを放たんとしてきたヘヴィレインをギリギリで回避しつつ、組み木じみた交錯カウンターを放った!「グワーッ!?」のけぞったのはヘヴィレイン!KILLIN…。ヘブンリムの懐からひしゃげた弾丸がこぼれ落ちる。

ナムサン!首元に下げていたゲームコインのオマモリが彼女の命を守ったのだ!彼女のオマモリはカチグミ専用ゲームセンタのコインであり、偽装防止用に特殊合金で作られ銃弾程度は弾く!「運が良かった…?いや!」思わぬ反撃からすでに体勢を立て直し終えたヘヴィレインを睨みつける!彼レベルのニンジャがトドメの一撃を不用意にオマモリに放つとは考えられない!外見には巧みに見せぬざすでにかなりのダメージを負い狙いを外したのだ!

「体力の限界が近づいてるな!ヘヴィレイン=サン!」ヘヴィレインは指摘に対して薄く笑う。「だったら何だ?」「減らず口を!イヤーッ!」ヘブンリムはすかさずの回転蹴り!ヘヴィレインは半身でこれを避けるもわずかなふらつき!「畳みかけろ!」「「了解!」」ピッケルキックとファイアドリフトは同時に挟み撃ちカラテを放つ!

後方からはファイアドリフトのロケットイアイ、前方からはピッケルキックの腹部めがけたキック!逃げ場なし!しかしヘヴィレインは不敵に笑むと、あえて前へと乗り出した!「グワーッ!」顔面にピッケルキックのカラテが命中!しかし後方の致命的イアイは虚しくコンマ秒前までヘヴィレインの頭部があった地点を薙ぐ!

「こ…こいつ私のカラテにワザと…!」ピッケルキックが怒りで顔を赤く染める!ヘヴィレインは絶体絶命の挟撃に対してあえて弱いカラテにぶつかるとで致命打を避けたのだ!ゴウランガ!なんたる戦闘マシーンじみて冷徹な捨て身…!「こ…この男自分の死が恐ろしくないのか?」ナムサン…!ヘブンリムの思考が走る!いくら弱っているとはいえこのような捨て身戦法を多用されればこちらへの危険性は衰えない!こちらも必死にならねばならない!

6ターン目

・ヘヴィレイン、一か八かのアサルトタクティス!ランダムターゲット1、11AAに移動して11ACを中心にパルスグレネード投擲6,1,2,4,3,3,3成功→ヘブンリム回避6,6 ファイアドリフト回避4,6.  ピッケルキック回避,2,3,→オートマチックピストルカラテ2,3,3,1,/1,4,4 →ヘブンリム回避3,4,1,5,6成功
・ヘブンリムは連続側転5,2,5,5,5,2  11Zに移動しランスキック6,5,6,3,6 ナムアミダブツ1弾き飛ばし!   →ヘヴィレイン回避5,2,3,1,5 失敗 体力−1!ヘヴィレインはニンジャ精神力で食いしばる! 精神力9

(絶対絶命だな)ヘヴィレインは虚無的に笑う。絶体絶命、モータルの時もニンジャの時もチャメシ・インシデントであった。「イヤーッ!」ヘヴィレインはベルトからグレネードを投擲!アサルトタクティスの構え!「それはもう見たんだよ!」ピッケルキックはグレネードを蹴り落とそうとする!「まてっ!退くんだ、ピッケルキック=サン!」「えっ?」

刹那、グレネードが炸裂!ZAAAAP!放たれたのは紅蓮の炎ではなく、青白い無数の電光!対重サイバネに用いられる特殊兵装パルスグレネード!誘導性と回避難易度はバクチクの比ではない!「「「イ…イヤーッ!!」」」三人のソウカイニンジャは炸裂寸前に側転!パルス力場圏内から紙一重の脱出を行う!彼女らは全員四肢のいずれかが機械化されており、炸裂すれば一瞬の隙は必至!

「スキアリ!イヤーッ!」間髪入れずにヘヴィレインは天井を用いたトライアングルリープで爆発範囲を最短最速ルートで飛び越えると、側転直後で隙を見せるヘブンリムに息もつかせぬミリタリーカラテを放った!「イヤーッ!」ヘブンリムも同時跳躍!アサルトライフル刺突と円を描きながら放たれたマワシゲリが激突し、両者はその状態で一時硬直!

ヘヴィレインは凄まじい衝撃を全身に感じながらも無慈悲に状況判断!ヘブンリムのヒキャクを撃ち抜こうと追撃トリガーを押す!しかし弾丸は出ない!「なにっ!?」ナムサン!度重なるカラテの直撃で銃の機能に障害が!「終わりだ、イヤーッ!」ヘブンリムは全身のカラテをヒキャクにこめヘヴィレインを弾き飛ばそうとする!

ヘヴィレインは軍隊式ワーム・ムーブメントでこれを避けようとするが…「ムッ…!?」目眩!先ほどのピッケルキックの顔面激突カラテとヘブンリムのカラテの衝撃の影響だ!「イィィィヤァァァーー!!」「アバーッ!?」ヘヴィレインは吹き飛び水路を飛び越えガレージの壁面へと激突!人型の凹みを作って飛沫をあげて着水した!イクサ決着!

戦闘終了

万札15ゲット プール25

「ハァー、ハァー、ハァー!」ヘブンリムは膝をつき息を整える。ヘヴィレイン、強敵であった。もし二人の増員がなく一人で任務に当たっていたら…倒れていたのは確実に自分であっただろう。気づけばギャングスタ達は皆屋外に逃げている。スミス達はまだ事務所にいるようだ。水路を見やればヘヴィレインは水死体じみて浮かび、ピクリとも動かぬ。爆発四散せぬのならばまず生きているだろう。 

「ど…どうします?殺すんですか、湾岸警備隊を…」ファイドリフトとともに油断なくスリケンを構えたピッケルキックがおずおずと聞く。「無論、カイシャクする。ヤツが妙な真似をしたら私に構わず投げろ」ヘブンリムがヘヴィレインへと近づこうとしたその時!CLLASH!!ドアを蹴破ってダークオレンジの風が両者へと割って入った!「新手!?イヤーッ!」ピッケルキックは手に持ったスリケンを投擲!

「イヤーッ!」しかしスリケンはダークオレンジのニンジャにあっさり摘まれアメじみて溶け落ちた。「フン、血気盛んだな。安心しろ味方だ。ドーモ、アーソンです。」アーソン、今回の任務を本来遂行するはずであったセンパイニンジャだ!「ドーモ、アーソン=サン。ヘブンリムです」「ファイアドリフトです。」「ハ…ハジメマシテ、ピッケルキックです。ゴ、ゴゴゴ…ゴメンナサイ!敵かと!」

「構わん、ソウカイ・ニンジャならこれくらいの気概はあって欲しいものだ。さて、本題だな」アーソンは一枚のマキモノを取り出して広げる!そこには「テウチ状」の記述と二名の署名が見事なショドーとして描かれていた。片方はソウカイヤ首領ラオモト・カン。そして…国防部顧問ケイノウ・サナダ。湾岸警備隊の実質的トップの一人だ。

「えっ…?」ピッケルキックは目を丸くする。国防部顧問といえばまさに雲の上の存在だ。「ケイノウ=サンと我らがボスは古くから親交がある。今回の件は行き違いによる〝不幸な事故〟として処理され両陣営のニンジャとギャングスタ共の命は保証される形だ。」アーソンは淡々と告げる。「こ…こんなにあっさり…?」ピッケルキックは思わず呆けた声を漏らす。ソウカイヤの権力は知っているつもりではあったが、政府の高官とすら対等以上に取引するとは…。その額に思わず一筋冷や汗が流れた。

「という訳だ。わかったかヘヴィレイン=サン」アーソンが言葉を投げかけると水上に浮かんでいたヘヴィレインは目を開けた。「チッ、バレてたのか」ピッケルキックはまたもや目を丸くする。「…まだ意識があったの…?」ヘヴィレインはよろめきながらもガレージ内に上がるとミリタリー装束をはだけた。「近づけばこいつを喰らわしてやるつもりだったんだがな。」

ナムサン!その胸元はサイバネに改造されており「危険」「自爆機能付きな」の文字が!(じ…自爆機能サイバネだと…!?)ヘブンリムは冷や汗を流す。ナムアミダブツ。アーソンの制止なく不用意にカイシャクに近づけば確実に自爆に巻き込まれていたであろう。最後まで油断ならぬ兵士であった。「ではテウチの握手でもしろ。」アーソンに促されヘブンリムとヘヴィレインは近づきしばらく睨み合った後、互いの手を取り握手した。「もう戦いたくはないな…」「それはどうだかな、まぁお上しだいさ」

アーソンはヘブンリムとヘヴィレインのテウチの握手を見届けるとマキモノを閉じた。「さて、この場はソウカイヤの清掃部門が片付ける。お前達はもう帰還しろ。ヘヴィレイン=サンは湾岸警備隊の回収部隊が来るそうだ。」ヘブンリム達は頷くと踵を返して出口へと向かった。ちょうどその時、事務所のドアが開いてスミスが転がり出てきた。

「ど…どうなったんだ…?」辺りには死体が無造作にいくつも転がり、まるでツキジだ。スミスらは疲労困憊し困惑しているる。アーソンはその様子をチラと見るとヘブンリムに向けてスミスを顎で指した。ヘブンリムは頷きツカツカとスミスの目の前に向かう。「見ての通りだ。我々が湾岸警備隊を全滅させ、敵方のニンジャを降伏させた。」

「嘘だろ…」「本当だ。よかったな、我々に服従するのがあと少し遅かったらお前達はみな、コンクリートのシミになっていたところだ。」スミスは周囲を見渡す。死体に紛れあちこちに激しい戦闘の跡。言っていることはブラフではない。「ソウカイヤに従ったメリットが早速出た形だな。また助けを呼べばいつでも駆けつけてやろう、お前達が従う限りは…な。」ヘブンリムはメンポの下でニッコリ笑った。

スミスは震えながら頷く。「ハ…ハイ、今後ともヨロシク…」「こちらこそヨロシクオネガイシマス。ではオタッシャデー」ヘブンリムは踵を返し出口の方へと向かう。ソウカイヤのニンジャ達はその後ろをついていく。既にヘヴィレインの姿はガレージ内にない。離脱したのだろう。軋む扉を開くと外では重金属酸性雨がぽつぽつと降り始め、汚染された潮の臭いとオゾン臭が入り混じり、ネオサイタマ第三埠頭を鉛色のアトモスフィアに染め上げていた。

ドアの前データがヘブンリムは何か思いついたように少し立ち止まると振り返り、仲間と上司ごしにスミスを見据え言った。「ようこそスミス=サン、ニンジャの潜む街ネオサイタマへ」スミスが何かを返す前に四人のニンジャは色付きの風となり姿を消していた。後には切り取られたネオサイタマの風景のみが残っていた。

こうしてスミス達はニンジャを頂点とするネオサイタマの生態系構造につつがなく組み込まれた。スミスは一人咽び泣く。テウチの結果ソウカイヤと湾岸警備隊のパワーバランスが維持された。力関係もこれまでと大きく変わりはないだろう。ここはネオサイタマ、生命力溢れる人々が真剣に生きる都。そして、団欒なる欲望の機構が組み込まれた、紛れもない悪の都だ。

【システム・オブ・サイバーシティ】終わり

◆リザルト

A:【万札】プール+30。全員が【名声:ソウカイヤ】+1。余暇4スロット

ピンハネ40含めて95  山分けし借金のあるピッケルキックに端数を渡す。

◆余暇

・ヘブンリム

・万札10で◉◉タツジン:ボックスカラテ習得  万札2で◉交渉:威圧
・万札9でワザマエトレーニング2,6,1成功 ワザマエ8に
・万札9でワザマエトレーニング5,1,2 失敗
・モータルハント 6 万札2ゲット

◆ヘブンリム (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:6 所属:ソウカイヤ
カラテ    6   体力   6
ニューロン  5  精神力  6
ワザマエ   8   脚力   6
ジツ     0  万札   5
攻撃/射撃/機先/電脳  6/8/5/5
回避/精密/側転/発動  9/8/8/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1、▷ローラーブレード
◇スキル
『●連射2』
『◉◉タツジン:ボックス・カラテ』、『◉常人の三倍の脚力』、『◉トライアングル・リープ』、『◉ランスキック』、『●疾駆』
『◉知識:カチグミエリア』『◉交渉:威圧』
◇装備
ブードゥー
◇生い立ち
○元ヒキャクパルクール

いよいよタツジンを有し時間差攻撃を得ました。一人前といっていいのではないでしょうか。

・ファイアドリフト

万札7でニンジャレガース購入

・万札6カラテトレーニング 6,6  成功カラテ6に
・万札6ニューロントレーニング4,2 成功ニューロン5に
・万札6ニューロントレーニング4,4 成功ニューロン6に
・万札6ワザマエトレーニング,,3,5 成功ワザマエ6に

◆ファイアドリフト (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:4 所属:ソウカイヤ
カラテ    6  体力   7
ニューロン  6  精神力  6
ワザマエ   6  脚力   3
ジツ     3  万札   1
攻撃/射撃/機先/電脳  7/6/6/6
回避/精密/側転/発動  7/6/6/9
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:1
◇ジツ
『☆カトン・ジツLV3』
◇サイバネ
▶︎テッコLV1
◇装備
カタナ、ニンジャレガース
◇アイテム
トロ粉末

私の計算ミスによりまさかの名声5越えならず!とはいえ各種ステータスがかなり高くなりました。

・ピッケルキック

ローンを万札12で返済
・万札5でスキル◉滅多蹴りを習得
・万札3でニューロン4 ニューロン3に
・万札6でニューロン,4,5   ニューロン4に,
・万札6でワザマエ 5,6  ワザマエ5に
万札3でトロ粉末購入

◆ピッケルキック (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:2 所属:ソウカイヤ
カラテ    4  体力   4
ニューロン  4   精神力  4
ワザマエ   5  脚力   4
ジツ     3  万札   0
攻撃/射撃/機先/電脳  4/5/4/4
回避/精密/側転/発動  6/5/5/7
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆ムテキ・アティチュードLV3』
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1
◇スキル
『◉滅多蹴り』
◇アイテム
オーガニック・スシ、トロ粉末

1:恐怖や諦観

サンシタとしてはそこそこの強さといったところでしょうか?ムテキ持ちは他にもいますが、お互いカラテ型でビルドが被りそうですね…。差別化を考えましょう。

あとがき

222に合わせて久しぶりの投稿です。なかなか作ってみると書き上げるのが大変ですが、楽しいですね。自分以外のを読むのも楽しいので、是非皆さんもプレイレポートなどを小説の形にして投稿してみてください。では次のリプレイでお会いしましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?