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ニンジャスレイヤーTRPGミニソロシナリオ【ケミカルブルー・アタリメ・チップス】

ドーモ、nyamotomoです。今回はシナリオコンに参加してみようと思い、一つのシナリオを作成してみました。

ニンジャ同士の情け容赦ないファイトを集めたスナック感覚で楽しめる読切短編集【デッドリー・ヴィジョンズ】を元ネタにしたスナック感覚の片手間で遊べるミニマムシナリオです。断じて手抜きではありません。

◆シナリオサマリー対象:ルールブックの「28ポイントスクラッチビルド」ルールで作られたばかり〜ある程度育ったPC一人を目安とする。
難易度:ハード
キャラロスト:あり
余暇:2スロット
備考:このシナリオによる名声上昇の上限値は名声10とする。
参照:デッドリー・ヴィジョンズ:バトル・ウィズアウト・オナー・アンド・スシ

本編開始 

◆ダンゴウ

君はソウカイヤのブルースクイッドというニンジャを殺しにいく。彼は最近未公開株券を秘密裏に入手し、組織にも報告していない。未公開株券を所持していたことに対する内部粛清かも知れないし、他の組織からの暗殺デリバリーかも知れないし、個人的な復讐かも知れない。

事前調査

ブルースクイッドについて事前に調査を行う。【ニューロン】か【ワザマエ】の難易度normalで一度だけ判定。

◆事前調査に対する修正(上限+2まで):
最も適した知識スキル(+2):ソウカイヤ、サラリマンの流儀
次に適した知識スキル(+1):セキュリティ、犯罪など

成功するとブルースクイッドの戦術や性格を把握できる。即応ダイスを+1する。

【6,6】即応ダイスを+1した上でブルースクイッドの弱み(株券が実は偽物だったという捏造証拠など)あるいは弱点となる兵器を手に入れる。戦闘中一度だけ任意のタイミングでブルースクイッドの回避ダイスを1つ減らしてもいい。

ビルの谷間の竹林

 時刻はウシミツ・アワー。空中のツェッペリン群から投下される執念深いサーチライトを、水の中を泳ぐ魚のように巧みに掻いくぐり、高層ビルの谷間の秘密の竹林へと回転着地する者あり。無論、ニンジャである。その名はブルースクイッド。
 そのまま暗い竹藪へと進んだブルースクイッドは、サイバネティクス・アイで周囲を見渡し、追っ手がいないことを確かめてから、ルイヴィトン製の耐重金属酸性雨ボストンバッグを開いた。中味が何一つ失われていないことを、自らの目で確かめるために。無論、どこにも傷はついておらず、中身だけがこぼれ落ちるはずはない。重みも少しも減じてはいない。だが喪失を恐れ、彼は何度もその中身を確認してしまうのだ。この血塗られたボストンバッグは彼を軟弱にした。それを手にする前よりも、彼を遥かに軟弱にした。
 彼はボストンバッグのチャックを開き、そこに期待通りのものを見つけ、にやりと笑みを浮かべた。だがそれは野心に満ちた残忍なる略奪者の笑みではなく、己の所有物が今なおそこにあることを確認するだけの、弱々しい安堵の笑みであった。
「オオッ……まさに黄金の如き輝きよ……!」
 その中に収められていたのは、大量の未公開株券……! 時価にして一億円相当の現物であった。ブルースクイッドによるこの確認作業は、夜のネオサイタマをパルクール疾走しながら、あたかも闇の中で息継ぎをするかの如く、およそ十分に一度のペースで行われてきた。
 だがそれも間もなく終わる。彼はそれを、ここに埋ずめに来たのだ。
「次の四半期決算が終わるまで隠し通せば、この一億が俺のものに……!」
 ブルースクイッドはゴクリと唾を飲み、ボストンバッグを傍に置いて、携帯式シャベルを展開した。じゃきんと音が鳴り、両手に冷たい鉄の感触が伝わった。ブルースクイッドはそれで足元の土を掘り始めた。
 一億の未公開株券は闇へと消え、日本経済界に暗い影を落とすだろう。そしてほとぼりが冷めた頃を狙って、狡猾なるブルースクイッドはこれを再び掘り出し、手にするつもりなのだ。この秘密の竹藪には、ネオサイタマ市警のサーチライト光すらも届かない。シンジケートの他のニンジャにも、近隣のヤクザクランにも、決して気づかれはしない。絶対に安全な隠し場所だ。……だが、たとえそうだとしても……己はきっと、このボストンバッグの中身が失われていないか調べるために、たびたび掘り出しに戻るのではなかろうか? 
 ブルースクイッドはふとそう考えた。眉をひそめ、自嘲気味に笑おうとした。己はどれだけ軟弱になってしまったのかと。そしてボストンバッグ一個、あるいは生首一つをちょうど埋められるほどの深さまで土を掘り終えた。

その時である。

暗闇から現れた君はアイサツし、その後ブルースクイッドと1対1でイクサする。  

イクサ開始

◆ブルースクイッド (種別:ニンジャ)
カラテ    4  体力   7
ニューロン  8  精神力  8
ワザマエ   5  脚力   3/N
ジツ     4  万札   5

攻撃/射撃/機先/電脳  5/9/9/9
回避/精密/側転/発動  8/7/6/13

◇装備や特記事項
 ・▶︎サイバネアイlv1
 ・『◉スリケン乱射』、『◉頑強な肉体』、『◉ニンジャソウルの闇(1)』
 ・『⭐︎ポイズンブレス・ジツlv3』(基本使用しないがポイズンインク噴射などに読み替えて使ってみても良い。)、
 『★ドク・スリケン(ポイズンインク・スリケン)』
 ・これらはすべて上の能力値データや判定ダイス早見表に反映済み。

◆プレイガイド(プレイ時にはこれにとらわれすぎず柔軟に対応して良い)
・基本的に通常のスリケン投擲を行う時は連続側転を行い、●集中乱射を使用する手番は連続側転を行わない。1ターンに二度、●集中乱射を使用する場合は初めの出番に連続側転する。
・一騎打ちの場合、初めのターンは1回目の出番では通常のスリケン投擲を行い、2回目の出番ではドク・スリケンを発動した上で●集中乱射を行う。2ターン目以降は●集中乱射を繰り返すようになる。
・基本的に回避ダイスは1出番に4つ使用し、相手の攻撃に均等に配分する。
・複数PCを相手する場合、最初からドク・スリケンを発動し連続側転を行いつつスリケン乱射の回転乱射を使用してくる。その際2発は最も体力の高いPCを狙う。

一人称:「俺」二人称:「お前」「貴様」

戦闘描写例

ドク・スリケン乱射時「:愚かなり、〇〇=サン! 貴様の死のカウントダウンは既に秒読み状態だ! 回避後の致命的な隙にあわせて投擲される俺のポイズンインク・スリケンで、お前は悶絶しながら死ぬだろう!イヤーッ!」ブルースクイッドは両掌に生成したポイズンインク・スリケンを放つ!

※ブルースクイッドは長々とした説明口調を多く使う。プレイ中に君のPCが如何なる脅威的なワザや戦略をとっているのか説明させてもいい。もちろん何も言わさず殺してもいい。

撃破後、未公開株券を無慈悲に奪い万札5をゲットする(1億あるはずだが、組織に上納されたか、そもそも1億とはブルースクイッドの思い込みだったのかもしれない。)。

それも終わればシナリオ終了。報酬として万札10と余暇2を得る。またPCの名声が10よりも低い場合、2d6を振り出目の数がそのPCの名声よりも低ければ名声+1を与えても良い。

◆終わり

以上でシナリオは終わりです。「この部分はあまり奥ゆかしくないのでは?」「難しすぎるor簡単すぎる」「ここの処理がよく分からない」などご意見や質問がございましたら遠慮なくコメントしてください。把握次第返答します。

◆おまけ:君も作ろう!デッドリービジョンズ!

テキトーなニンジャを作り、それと君のPCと戦わせる。これで終わりだ。スイカ割りやカイト撃墜、シュギジキなどタノシイなミニゲームを雰囲気作りに追加してみてもいいかもしれない。

どんなニンジャを作ってもいいし特に凝ったものにする必要もないだろうが、作るニンジャのヒントとしては以下のようなものが考えられる。

・YouTubeやTwitterでの流行り物を参考にする。(悪意あるものや他者のプライバシーを侵害するようなものは作らないこと。)

・季節イベントを参考にする。(クリスマスや正月などをモチーフとする。季節外れでも全然いい。)

・公式のランダム命名表を使ってインスピレーションを作る。(例:ボブはダイスを降り、結果はゴールデンランナーと出た。そこから想像して練習中のマラソン選手の前に現れて追い抜きショック死させる邪悪サイバネランナーニンジャを生み出し、イクサさせることとした。)

・ステータス表のサンプル

◆名前 (種別:XXXXX)
カラテ    X  体力   X
ニューロン  X  精神力  X
ワザマエ   X  脚力   X/N
ジツ     X  万札   X

攻撃/射撃/機先/電脳  X/X/X/X
回避/精密/側転/発動  X/X/X/X

◇装備や特記事項


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