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ニンジャスレイヤーTRPGソロリプレイ【スティール・ヴェノム・アンド・ファイアー】前編

ドーモ、nyamotomoです。今日も今日とてリプレイです。

今回のシナリオは三宅つの=サンの【バーニング・アップ・ザ・タウン】を少し弄ったものになりますこのシナリオは原作の殺伐短編「ニンジャズ・デン」が元になっており、邪悪なヨタモノやニンジャをしばき倒しまくるシナリオです。

そして、今回は一人で挑むには少々デッドリーなシナリオですね。何人か召喚しましょう。

1.ファイアドリフト

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◆ファイアドリフト (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:1   所属:ソウカイヤ
カラテ    3  体力   3
ニューロン  3  精神力  3
ワザマエ   4  脚力   2
ジツ     3  万札   3
攻撃/射撃/機先/電脳  4/4/3/3
回避/精密/側転/発動  5/4/4/6
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆カトン・ジツLV3』
◇サイバネ
▶︎テッコLV1
◇装備
カタナ
5/4の初心者講習会で誕生したニンジャです。前回の任務からはしばらく経過していますがフラフラ放浪していただけなので特に成長はありません。

2.ヘブンリム

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◆ヘブンリム (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:2   所属:ソウカイヤ
カラテ    4  体力   4
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   6  脚力   5
ジツ     0  万札   0
攻撃/射撃/機先/電脳  4/6/4/4
回避/精密/側転/発動  7/6/6/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1、
◇スキル
『◉常人の三倍の脚力』、『◉知識:カチグミエリア』、『◉ランスキック』、『◉疾駆』、
◇生い立ち
○元ヒキャクパルクール
カニキャッチから帰還してきましたヘブンリムです。今は集金部門で働いています。まだ友人との再会は果たせていません。ランスキックで火力が大幅アップしています。

3.ブラックゾーン

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◆ブラックゾーン (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:2   所属:ソウカイヤ
カラテ    3  体力   5
ニューロン  3  精神力  3
ワザマエ   3  脚力   2
ジツ     0  万札   4
攻撃/射撃/機先/電脳  3/3/3/3
回避/精密/側転/発動  3/3/3/0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇スキル
『◉頑強なる肉体』、『◉知識:旧世紀地下道網』、
◇アイテム
オーガニック・スシ
◇装備
タカハシマスターツールキット
前回ツチノコストリートより命からがら帰還したニンジャです。まだまだサンシタな彼ですが頑張って欲しいですね。

4.ウォーゲイザー

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◆ウォーゲイザー (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:1   所属:オムラ
カラテ    5  体力   5
ニューロン  6  精神力  6
ワザマエ   5  脚力   3
ジツ     0  万札   −12
攻撃/射撃/機先/電脳  5/5/7/8
回避/精密/側転/発動  6/5/5/0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎生体LAN端子LV1
◇スキル
『◉kill9』
◇アイテム
ZBRアドレナリン注射器
新規制作のニンジャですが既に他メンバーよりもステータスが高いです。今回は気分を変えてオムラ社に属させてみました。一人だけ作画が違います。

ではシナリオを初めて行きましょう。

◆本編

ダンゴウ

ネオサイタマの一角、ソウカイヤの本拠地トコロザワピラー。その一室、見事な畳敷きの会議室にて三人のニンジャが待機していた。彼らはソウカイヤの最上級ニンジャ、ゲートキーパーに任務のために呼び出された即席のチームである。

任務内容はまだ詳しく説明されていない。知っていることといえば、オムラ社からの依頼であること、任務にあたっては依頼主オムラ社から派遣されるニンジャを加えた四人であたること、程度だ。ゲートキーパーは先ほどから件の派遣ニンジャを迎えに行き席を外している。

「遅いね。ゲイトキーパー=サン。」ファイアパターンパーカーのニンジャが自身のカタナを弄りながら灰色装束のニンジャに話しかける。「今回の任務はどんな内容だと思う?やっぱりニンジャ四人も投入するし重要なやつなのかな?ヘブンリム=サン。」

「そう言われても私も知らないぞファイアドリフト=サン。しかし間違いなくかなりハードな任務だろうな。」「うへぇ、責任重大だなぁ…。」ファイアドリフトは頭を掻く。「雑魚は大体僕のカトンで焼けるけど、ニンジャがいるのかなぁ…。いるんだろうなぁ…最近ニンジャ憑依数が増えてスカウト漏れの野良も多いみたいだし。」ため息をつくファイアドリフト。

「まあ、何にせよ…」そこに最後の一人、黒装束のブラックゾーンが口を挟む。「ソウカイヤのニンジャとしてミッション失敗は許されない。キアイを入れるべきだな。」ヘブンリムはそれを聞き、鼻を鳴らして自身の最新式機械義足、ヒキャクの駆動音を立てた。「フン、まあ安心しろブラックゾーン=サン。野良ニンジャなど私の脚力で蹴り飛ばしてくれる。」

暫く三人が雑談や任務の話を続けていると、フスマが開きミラーめいた装束を纏った壮年のニンジャが入室してきた。瞬間、三人のアトモスフィアは一気に引き締まる。彼の名はゲートキーパー、シックスゲイツ名誉構成員であり文武に優れた完璧なニンジャ。ソウカイヤの拡大は彼なくして達成されることはなかったであろう大物だ。

ゲイトキーパー

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ニンジャ達は正座の体勢を取りゲートキーパーに向き直った。ゲートキーパーに続いて迷彩服の女が一人入室した。口元を覆うガスマスクメンポ、ニンジャに違いない。ゲートキーパーは彼女が入室のを確認した後、ニンジャたちに口を開いた。

「諸君、長らくお待たせした。こちらはオムラ社のニンジャ、ウォーゲイザー=サン。任務に同行し作戦立案や指揮を担当する。今回はオムラ社からの依頼であり、オムラ所属の彼女は我々の雇用主にあたる。くれぐれもシツレイのないように。任務の具体的な説明も彼女が行う。ではドーゾ。」ゲイトキーパーが促すと女が前に進み出た。女はまずゲートキーパーに礼をすると三人に向き直って敬礼のポーズでアイサツした。

「ドーモ、ご紹介にあずかりました、オムラ社の企業ニンジャ、ウォーゲイザーです!ゲイトキーパー=サンの説明の通り本日は皆様に同行させていただいて作戦指揮をとらせて頂くっス!ヨロシクオネガイシマス!」「ドーモ、僕はファイアドリフトだ。今日はよろしくね。」「ヘブンリムだ。」「俺はブラックゾーン。よろしく。」アイサツが終わるとゲートキーパーは部屋から退出した。彼は多忙である。

ウォーゲイザーは部屋の一方に取り付けられた戦略テレビ画面に光をつけ任務の説明を始めた。画面にいくつかの写真が映し出される。「今回の任務は簡単に言えば救出任務っス。先日オムラ社の重役ヒトジ・オムラ=サンの一人娘であるサラナ=サンが何者かに攫われたっス。」画面にデフォルメされたウサギのカーソルが出現し、二枚の写真を指し示す。中年のサラリマンと若い女の顔写真だ。

「幸いにもサラナ=サンは我が社の素晴らしい製品モーターチビ試作型を保有していましたので攫われた先はすぐにわかったんス。GPSの反応はネオサイタマ郊外にあるブラッド・フェス・ハウスという施設からでした。ここに向かいサラナ=サンを救出するのが我々の目的っス。」

カーソルで示されたのは中世の城郭めいた施設。おそらく元は退廃ホテルだったのだろう。「ここは現在イビルフィースターという野良ニンジャに占拠されてるそうっス。コイツが主催する殺人パーティーや違法薬物市などが連日開かれる犯罪拠点となり果ててるっス。」カーソルがキモノ姿のシルエットを指し示す。明度の低い写真だが卑しい笑いを口に浮かべていることだけは見てとれた。

「なるほど、それで俺たちの出番と言う訳だな。」ブラックゾーンが呟く。しかしここでヘブンリムが話を遮った。「まってくれ….オムラ社にもモーターシリーズやニンジャ戦力があるだろう。なぜわざわざ我々に依頼を?」

ウォーゲイザーはその質問に悔しそうな顔で答えた。「この地域は近々ヨロシサンが再開発を行う予定で、オムラ社の兵器を用いた大火力殺戮は色々問題なんスよ。そこでオムラ社のエージェント、バッリステラ=サンが初めに送り込まれたんスけど…」ウォーゲイザーはかぶりを振る。「残念ながら、今に至るまで連絡ナシ、本社では爆発四散したと判断されたっス。」

「あっ…だから四人なんだね…納得…。」「ハイ…。また、件のイビルフィースター=サンは以前からソウカイヤやオムラのシノギに手を出してて問題視されてるそうっス。コイツの爆発四散も依頼に組み込まれてるっス。」

「一つ質問してもいいかい?余り考えたくないことだけどサラナ=サンが既に死んでるって可能性もあるよね…」「そうだな…無軌道野良ニンジャのことだしな。非ニンジャなら呆気なく殺されてることもあるんじゃないか?」「…その場合はせめて遺体だけでも回収してほしいとのことっス。報酬はちゃんと出るんでご安心を。」その回答を聞くと三人は押し黙った。

「じゃあ、具体的な作戦について話して行くっス。まず、ブラッド・フェス・ハウスに入るには会員制のIDカードが必要っス。」スライドにワシ製の札の写真が映し出される。「これから情報収集も兼ねたハッキングや書き込みでこれを手に入れるっス。誰か得意な人はいるッスか?」ここではブラックゾーンが手を挙げた。「俺がやる。構わないか?」

「別にいいよ。」「頼む。あまり郊外の地理には詳しくなくてな。」「じゃあ決まりっスね。ブラックゾーン=サンは私と一緒に調査を担当していただくッス。IDカードが揃い次第本丸を叩くっス。」スライドが切り替わりロードマップが映し出された。「まずはIDカードを用いて館内に侵入。殺人ショーへの割り込みなどの問題行為を起こすっス。こういう場所だとそういう連中は大体スタッフルームに連れてかれるっス。」

「そしたら、逆にスタッフをボコボコにしてやるっス!そしてサラナ=サンや親玉の居場所を書き出して救出and抹殺!最後に館内のジェネレーターを私が暴走させて館内の犯罪者ごとドカン!任務完了!以上っス。何か質問あるッスか?」するとヘブンリムが質問した。「ニンジャ以外の戦力はどんなのが考えられる?ニンジャ4人と言えども場合によってはキツイぞ?」

「そうっスね…まずスタッフっスけど近隣のメガコーポ基地から装備をかっぱらってきてるんでソコソコ重装備っス。マシンガンとかプロテクターとか…後はお客にはスモトリやブラックメタリストなんかも居るそうッスね。重サイバネ者やオイランドロイドも出入りしてるッス。」「タフな奴が多いなぁ…僕のカトンで一掃ってわけにはいかなさそうだ…。」ファイアドリフトは歎息し呟いた。

「そうッスね。なるべく戦闘は避けた方がいいッス。他に質問ある人?……じゃあ早速作戦開始っス!一刻も早く娘サンを助けに行くっスよ!」

事前調査ワザマエorニューロンnormal:ウォーゲイザー、ニューロン判定【436622、成功】→ブラックゾーン、ワザマエ判定【662、成功】IDカード偽装は大成功。

駅前


数時間後!ネオサイタマ郊外、ブラッド・フェス・ハウス最寄り駅前。もはや時刻はすっかり夜である。駅の周りといえど街頭や明かりは少なく、ホームはまるで闇の中に浮かぶ浮島だ。そこかしこからヨタモノや野犬の気配がする。夜の危険地帯、一般人ならば出歩くべきではない場所。そんな駅前の暗い広場にニンジャ達は集合していた。

「…集まり過ぎたっスね…IDカード。」ウォーゲイザーが呟いた。先ほど合流してきた調査組二人は紙袋いっぱいのIDカードを抱えている。「…なぜそうなったか説明してくれ。」ヘブンリムはあきれ顔。「いや~とりあえずブラッドフェス関連でIDカードっぽいデータがあったらコピーとるプログラム組んだんスよ。そしたら出るわ出るわ。どーもあちこちのサイトに暗号の形でばらまいてた見たいっすね。ブラックゾーン=サンは?」

「…俺はホームレス共からだ。この辺の下水道ホームレス集落をいくつか回ったんだが、ほぼ全員が所持していた。どうもホームレス達に偽装した回数券カードを渡してリピーターを増やそうとしていたようだな。皆持ってても怖いからと押し付けるように渡して来てたよ…。」ヘブンリムはそこまで聞いて頷いた。「なるほどな。それでこんなにどうする?必要なのは四枚だけだぞ。」「まぁ必要になるかもだしいくつか余分に持ってったら?」

「そうっスね。場合によっては娘サンだけ先に返すとかにもなりそうですし。」大量のIDカードを各々のポーチに収めるとニンジャ達は歩き始めた。「敵のアジトはここから近いのか?」「いや~歩くには少し遠い位っスね。足が欲しいんスけど…アッちょうどいいとこに!」

ウォーゲイザーが指さす方向には若い女性を前後ワゴンに引きずりこもうとする三人のヨタモノ達の姿!凶悪短絡犯罪!「エへへ、ネエチャン。前後しよ?」「クスリもあるからね?」「アイエエエ…」「エヘヘ、役得バンザ…「「「イヤーッ!」」

戦闘開始

ブラックゾーンとファイアドリフトのイニシアチブをダイスで決める 2 1 ブラックゾーン先制で
前後ワゴン・ヨタモノ×3(種別:モータル)
カラテ       2    体力        1
ニューロン     1    精神力       1
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        1
◇装備や特記事項
◆ナイフ:近接武器、ダメージ1
◆チャカガン:射撃武器、ダメージ1
ウォーゲイザー、スリケン【63126、成功】ヨタモノ残り2→ヘブンリム、カラテ【4641、成功】ヨタモノ残り1→ブラックゾーン、カラテ【346、成功】ヨタモノ全滅! 万札3強奪!

戦闘終了

ーーーーーーーーー

「あっ次はそこを右っス。」「ハ、ハイ!」「少し遅いな、もう少しスピード出せないのか?」「ハイ、善処します!」数分後、運転手に座るはまぶたに青あざを作ったヨタモノ!ヨタモノ達と遭遇したニンジャ達は即座に状況判断!圧倒的暴力でヨタモノ達を制圧!そのまま脅迫し目的地へとワゴンを運転させていたのだ!(女性はその後来たタクシーで帰宅した。)

運転席ヨタモノはバックミラーで後ろの席でくつろぐニンジャ達の姿を怯えながら確認する。ニンジャ達と相席することとなった残り二人の顔は真っ青だ。「いや~足も手に入れて人助けも出来た、運がいいっスね今日!」「全くだよね〜!もぐもぐ。」ヨタモノ達のピザを摘みながらも助手席に座るファイアドリフトのカタナは油断なく隣席のヨタモノの首にあてられている。

「運が悪かったな、お前。」ヘブンリムは隣の席にいるヨタモノに唐突に話しかけた。「アイエッ!」「まぁあんな短絡犯罪を繰り返してたら遅かれ早かれ、どこかのヤクザクランかメガコーポに目をつけられてた。もうこれに懲りたらこんなことはするなよ。」「ハ…ハイッ!」

「ところで何スけど…ヨタモノの皆さんはブラッド・フェス・ハウスって行ったことあるっスか?」話しかけてくるウォーゲイザー!ヨタモノはさらに怯える、「エッ!エエト…行ったことないです…あそこの連中ホントにサイコで…この辺の奴ら皆あいつらに逆らえないんだ…」怯えた目で震えるヨタモノ。嘘ではないようだ。

「…ソウカイヤを舐めてるヤツらだな。俺たちで一回灸を据えてやらねば。」ブラックゾーンが不意にキリングオーラを放つ。「アイエッ!」ヨタモノは失禁気絶!「うわっ!汚いっス!気をつけてくださいよ、ブラックゾーン=サン!」「す…すまない。配慮がなかった。」

運転席のヨタモノは背中越しに感じたアトモスフィアに震え上がる。伝説の怪物ニンジャ。それに脅迫され同じ車に乗っているという事実は彼にとって極限の恐怖となっていた。「ア…そろそろッスね。見えてきましたよ皆さん。」

道の先に見えるは城めいた巨大建造物の影。敷地内で焚き火でも焚いているのだろうか?地面から赤々と照らさせたソレは地獄の血染め要塞を思わせた。「随分と大きいなぁ。ここ4人で攻め落とすのかぁ…。」「そう怯えるな、ファイアドリフト=サン。俺たちは無敵のソウカイ・ニンジャだ。」「私も栄えあるオムラ社員ッス!あんなちゃちかなお城吹き飛ばしてやるっス。」

ブラッド・フェス・ハウス


ウォーゲイザーはブラッド・フェス・ハウスから少し離れた路肩に車を止めさせた。「じゃあ、私らが出てくるまでここで待ってるっスよ。」そういって車を離れるニンジャ達。ヨタモノは汗を拭った。(ハァハァ、早く逃げよう!)「アッそうそう、私らが戻る前に発車したりドア開けたりしたら車が爆発するプログラム打ったス。死にたくなかった大人しくマッテテネ!」「アイエエ!!」

ブラッド・フェス・ハウスはもう目と鼻の先だ。ハウスまでの道を行く途中でウォーゲイザーは3人に小さなコンタクトレンズとインカムを配る。「短距離通信サイバーサングラス・コンタクト型、それと紐付けしたインカム。館内ではコイツで連絡や指示を飛ばすっス。ニンジャのイクサにも耐えるオムラ社の製品ッスよ!」

建物は高いフェンスで囲まれゲートの前にはマシンガンで武装したバラクラバ門番が二人立っていた。悲鳴や嬌声、爆発音がここまで聞こえくる。一行は門の前まで歩き門番にカードを見せた。

マシンガン・バラクラバ・ギャングスタ×3(種別:モータル)
カラテ       3    体力        2
ニューロン     2    精神力       2
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        2
◇装備や特記事項
◆マシンガン:連射3、ダメージ1
 ●射撃スタイル:掃射3 難易度HARD、標的が互いに隣接していればマルチターゲット

「見ない顔だね…もしかして初めての人?…実は今日、どっかの令嬢さらってきてるから追っ手が来るかもって話で一見様お断りなんだよね…。」ナムサン!警戒レベルが増している。無軌道ニンジャの意外な知性! 「ア…アレー?まえも来たんだけど忘れちゃったんスか?」「そ…そうだよ!前の殺人ショー楽しかったよね?」

ウォーゲイザーとファイアドリフトは慌てて演技する。残る二人も無言で頷いた。欺瞞だ!「アレッ?そうだっけ?そうだったかも…ゴメンネ、僕新入りなんだけど顔覚えるの苦手でさ。楽しんでって!今日は高純度のトロ粉末やスシが屋台に出てるから買っていきな!」バラクラバは警戒を解いて笑顔を見せ門を開いた。

「俺のオススメはメキシコライオンと美女達が殺し合うアマゾネス・ファイト!もしかしたら美女の人肉スシも食べれるかもしれないぜ!」もう一人のバラクラバも声をかけてくる。「ア…アハハ楽しみだなぁ…じゃあ私らはもう行くんで…」「バイバイ!楽しんでね!」

一行は門をすぎて広い庭を進む。「何か割とガバい警備っスね…。」「 ホームレス共によればブラッド・フェス・ハウスは最近急激に勢力を拡大したらしい。おそらくそのせいで新米の教育が上手くできていないんだろうな…。」

ハウスまでの道のりには屋台が所狭しと並んでいる。毒々しい色の食べ物や薬物、ギラつく血塗れの刀剣や武器、赤々と燃える松明やキャンプファイヤー。聞こえる悲鳴に歓声。転がる死体。異様な熱気。ありとあらゆる猥雑行為、残虐行為が平然と行われる魔窟がそこにはあった。

ここの屋台ではトロ粉末(万札3)、シャカリキ、メン・タイなどのドラッグを買うことができる。

「…よ…予想以上、だな。」ブラックゾーンは既に狼狽している。他のニンジャ達も顔を顰める。「元犯罪者の私から見ても異常だぞ…ここの主は一体何を考えているんだ。」「ヤバいっスね…。マジで倫理観ないっス。アレ?ファイアドリフト=サンはどこっスか?」『…ゴメンゴメン。今戻るよ。』インカムから連絡。

三人が辺りを見回すと、屋台の方から戻ってくるファイアドリフト。その手には買い物包みが握られてる。「…どこ行ってたんスか?単独行動は控えてくださいよ。」「ホントにゴメンよ、買い物してきたんだ。後これももらってきた。」包みの中から取り出したのはハウス内の大まかな地図とイベントスケジュールの書かれたパンフレット。

ウォーゲイザーはパンフレットを受け取り広げる。「おお、手が早いっスね。……これ見る限り運営本部があるのは建物の一階大ホールみたいっスね。そこいきましょうか。ところで、何買ったんです?」「トロ粉末。ジツの集中に必要なんだけど切らしててさ。」再び4人に合流した一行は時折飛びかかってくるヨタモノを殴り飛ばしつつ、ハウスへの道を急いだ。

ファイアドリフトは万札3でトロ粉末を購入。他の三人は余り精神力は使わないので買い物はせず。

殺人ショー

門番の守る入り口を抜けると巨大な吹き抜けのホールに出た。ホールには相変わらず肉やクスリを貪るヨタモノに加え、堕落スモトリやアンタイブティズムブラックメタリストなどの屈強な犯罪者が目立ち始める。並べられたテーブルの上に座るは似合わないドレスやスーツを着た壮年・老年達。様々な人間がいるが皆一様に下卑た笑みを浮かべている。

その目は皆一様にホール真ん中の金網ステージに向けられていた。ライトに照らされたステージは血に染まり10程の死体が転がっている。『おやおや波乱の展開となりましたリアル・コロッセオ、最後に残った二人が相打ち!賞金を掴む勝者は現れませんでした!』壇上に登る仮面の男のアナウンス。

どうやらここが殺人ショーのステージのようだ。観客たちは痙攣し死にゆく選手たちを見てサディスティックな笑みをこぼしヤジを飛ばす。「胸糞の悪い見せ物だな…。」「そうッスね…。でも目立つ場所っス。ここでちょっと暴れて係員を誘き寄せるっスよ。」

『皆さん残念でしたね。賭け金は後ほど返還させていただきます!さてお次の演目はアマゾネス・ファイト!美女達がライオンにズタズタに引き裂かれるのか…それとも屈強なメキシコライオンが返り討ちあうのか!』ステージの上の死体が片付けられ、バラクラバ達が鎖に繋がれたメキシコライオンを引きずりだす。

メキシコライオンはネオサイタマのヤクザやカネモチにペットとして好まれるメキシコ産の凶暴な猛獣だ。並の人間では50人いても殺せまい。絶食させられていたのだろうか?これから引き裂く獲物が待ち切れないかのようにヨダレを垂らしている。

一方、別のゲートから遭われたのは二人の女だった。片方は黒いドレスにフランベルジュを備えた女ブラックメタリスト。片方はLAN直結チャカガンを構えた派手な髪の女子高生である。

『今日の女戦士はブラックメタリストのクロイワ=サンとハッカーのシラカワ=サン!二人ともこのブラッド・フェス・ハウスの秘宝を盗み出すため侵入した雇われ傭兵でしたが…アワレ!囚われ本ステージのグラディエーターに!自由を手にすることができるか?あるいは死か!二人の運命は今この試合にかかっています!』

クロイワ

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ブラックメタリストの「クロイワ」(種別:モータル)
カラテ    3  体力   3
ニューロン  3  精神力  3
ワザマエ   3  脚力   2
ジツ     –  万札   5
攻撃/射撃/機先/電脳  3/3/3/1
◇装備や特記事項
 フランベルジュ: 近接武器、2ダメージ、攻撃難易度:HARD
 『◉血の狂乱』:
  体力が1になった場合、そのブラックメタリストは狂乱し、『突撃』を使用可能となる。
 『◉儀式的自傷』:
  自らの胸にナイフで逆さ鳥居や魔法陣などのパターンを刻み、異常興奮状態に入る。
  手番中に「その他の行動」として自分自身に1ダメージを与えることができる(自動的に成功する)。

シラカワ

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ハッカーの「シラカワ」 (種別:モータル/重サイバネ)
カラテ    2  体力   2
ニューロン  3  精神力  3
ワザマエ   3  脚力   2
ジツ     –  万札   5
攻撃/射撃/機先/電脳  2/3/3/5
◇装備や特記事項
 LAN直結型ハンドガン: テック銃器、1ダメージ、連射2、射撃難易度:NORMAL
 『◉kill-9』

二人の傭兵は悲愴な覚悟で武器を構える。二人は手練のようだが強壮なるライオン相手ではどこまで戦えるか…。『さぁて、皆さん準備はいいですか!レディー、ファイト!』解き放たれたライオンが二人に飛びかからんとした次の瞬間、色付きの風がステージに飛び込んできた!「「「「イヤーッ!」」」」

ステージ上のイクサ

戦闘開始

メキシコライオン (種別:危険生物)
カラテ    8  体力   8
ニューロン  1  精神力  2
ワザマエ   4  脚力   4
ジツ     –  万札   3
攻撃/射撃/機先/電脳  8/-/1/-					
◇装備や特記事項					
 『◉突撃』、『◉連続攻撃2

1ターン目

ウォーゲイザーはスリケン【122425、成功】ライオン体力7→ヘブンリムはランスキック【42445、成功】ライオン体力4→ブラックゾーンはカラテ【135、成功】ライオン体力3→ファイアドリフト強攻撃【6336、サツバツ】サツバツ出目3急所破壊。『痛打+1』、ニューロンダメージ1、精神力ダメージ2、メキシコライオン死亡。

飛び込んできた色付きの風がライオンに殺到したかと思うと、ライオンは突如ワイヤーアクションめいて吹き飛ばされ金網に激突!!そのまま壁に投げつけられたトマトめいて無様に転落。ステージ上に血溜まりを作った。顔面はカラテで陥没し、その脇腹には深々とカタナが刺さっていた。

ポカンとその様子を見つめる傭兵二人組と観客。ファイアドリフトは無言でライオンの死骸に近づきカタナを引き抜く。ナムアミダブツ、恐るべきはニンジャのカラテ。瞬間的に殺到した4人のアンブッシュ・カラテが屈強なライオンの命を一瞬にして奪ったのである。

しばし静寂ののち、観客達は大歓声を上げた!新たなる乱入者の強さに酔っている!『おやおやおや!これは番狂わせ!謎の乱入者4人があっという間にライオンを殺害してしまいました!またもや賭けはご破産です!』司会の男は芝居じみて顔を覆う。

そして身を乗り出し一際大きな声でアナウンス!『代わりといってはなんですが、ここからはお客様参加型のイベントを急遽開催します!乱入者を倒した方には賞金100万!皆様奮ってご参加ください!』

2ターン目 

男が指を鳴らすと閉ざされていたゲートがオープン!試合を見ていたスモトリやメタリストが飛び込んでくる!バトル・ロワイヤル!「わわ…思ったよりも大事になっちゃった!」『しまったスね…迎え撃つしか無さそうっス。来るっスよ!』

4人はカラテを構える。『ヘブンリム=サン!ランスキックで今から私の攻撃するスモトリを始末してください!ファイアドリフト=サンとブラックゾーン=サンはメタリスト達を!』『『『了解。』』』「ハッキヨホ!」「アアアダブ!」

アンタイブディズム・ブラックメタリスト×2(種別:モータル)
カラテ    2  体力   2
ニューロン  2  精神力  2
ワザマエ   2  脚力   2
ジツ     –  万札   1
攻撃/射撃/機先/電脳  2/2/2/1
◇装備や特記事項
 フランベルジュやグレートソード: 近接武器、2ダメージ、攻撃難易度:HARD
 『◉血の狂乱』:
  体力が1になった場合、そのブラックメタリストは狂乱し、『突撃』を使用可能となる。
 『◉儀式的自傷』:
  自らの胸にナイフで逆さ鳥居や魔法陣などのパターンを刻み、異常興奮状態に入る。
  手番中に「その他の行動」として自分自身に1ダメージを与えることができる(自動的に成功する)。
◆スモトリヤクザ×2(種別:モータル)
カラテ    3  体力   4
ニューロン  1  精神力  2
ワザマエ   2  脚力   2
ジツ     –  万札   3
攻撃/射撃/機先/電脳  3/2/1/1
		
◇装備や特記事項 
 鎌バットなど:近接武器、2ダメージ、攻撃難易度HARD
 『◉突撃』
ウォーゲイザーはスモトリaにカラテ【144421、成功】スモトリ体力3→ヘブンリムはスモトリaにランスキック【45324、成功】スモトリa死亡→ブラックゾーンはメタリストaにカラテ【534、成功】ブックメタリストa残り体力1→ファイアドリフトはメタリストbに強攻撃【4235、成功】 ブラックメタリストb死亡→スモトリは突撃【5313、成功】ヘブンリム回避【1163】→メタリストa突撃【41、失敗】

迫り来るスモトリに対しウォーゲイザーはヌキテ・チョップ!脂肪を突き抜かれのけぞるスモトリ!「グワーッ!」そこへすかさずヘブンリムがヒキャクを唸らせ飛び込みランスキック!金網まで吹き飛ばされたスモトリは胸部が陥没し死亡!

「良いサイバネっスね!弊社のっスか!?」「あぁ!オムラのカスタムメイド最新モデルさ!イツモオセワニナッテマス!」屈強なスモトリを一瞬で殺し、会話する余裕すらある!なんたる恐るべきニンジャの力か!

「凄いな…俺も頑張ろう…」二人の連携を見ていたブラックゾーンはつぶやく。しかし、背後からグレートソードメタリストが迫る!ウカツ!「アアダ…「イヤーッ!」「アバーッ!?」しかしブラックゾーンは振り向きカラテパンチ!「舐めるなよ、俺もニンジャだ。」その横ではもう一人のメタリストの首をファイアドリフトが切り落とす!「イヤーッ!」「アバーッ!?」

「う…アアアタブ!」「ドッソイ!」生き残ったスモトリとメタリストは突撃攻撃を敢行するも、ニンジャ達には当たらない!圧倒的戦力差!


3ターン目 

「ヨシ!大したことないっス!このまま全滅させてあの司会男を…。」ウォーゲイザーはハッとなって辺りを見回す。いつのまにかバラクラバ達がステージ内に入り込んでいるではないか!いきなりの急展開にスモトリとメタリストも動きを止める!背後から拍手の音!振り向けば仮面の司会男がステージに降り立っていた!

「いや〜皆様お強いですね。折角参加なされたお客様もあっさり返り討ちとは。」男の身につけたタキシード服は所々が破けスチームを噴出している。重サイバネだ。「しかし、ここまでですよ。申し訳ありませんがここで皆殺しにさせて頂きます。」

「どうしたんスか?主催側がイベントに参加なんて許されないのでは?」ウォーゲイザーが声を上げ挑発。「そういうわけにも行きません。あなた方ニンジャでしょ?しかもウチのボスを殺しにきた。そりゃぁここで殺しとかなくちゃいけません。」

そう言いながら男は腰に下げたヒートサーベルをゆっくりと引き抜いた。「たしかニンジャは戦う前にアイサツをするんでしたっけ?ドーモ、ブラット・フェス・ハウスの副支配人、エツです。」

「ドーモ、オムラ・インダストリのウォーゲイザーです。」「ソウカイヤのブラックゾーンです。」「ファイアドリフトです。」「ヘブンリムです。」両者は一斉にアイサツ。「さて、どうしたんですか?固まっちゃってお客様。私達より先に倒さないと賞金は0ですよ?さぁさぁ、早いもの勝ちだ!」

エツの言葉を受け再び奮起しニンジャに突撃するスモトリ達!マシンガンを構えるバラクラバ!サーベルを構えるエツ!カラテを構えるニンジャ!戦闘再開!

サイバネ司会者「エツ」

画像8

◆ボス級◆重サイバネ司会者「エツ」 (種別:モータル/重サイバネ)
カラテ    4  体力   4
ニューロン  3  精神力  3
ワザマエ   3  脚力   3
ジツ     –  万札   4
攻撃/射撃/機先/電脳  4/3/4/5  
回避/精密/側転/発動  5/-/-/-
◇装備や特記事項
 ボス級モータル: 回避判定の難易度+1
 ▶︎生体LAN端子LV1、▶︎テッコLV1
 チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
 ヒートカタナ: 近接武器、ダメージ2(1+火炎1)
『◉突撃』
マシンガン・バラクラバ・ギャングスタ×3(種別:モータル)
カラテ       3    体力        2
ニューロン     2    精神力       2
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        2
◇装備や特記事項
◆マシンガン:連射3、ダメージ1
 ●射撃スタイル:掃射3 難易度HARD、標的が互いに隣接していればマルチターゲット
ウォーゲイザーはカラテ【55365、成功】ブラックメタリストa死亡!→ヘブンリムはスモトリbにランスキック【42156、成功】b残り体力1→エツはウォーゲイザーにチャカガン【235、成功】 ウォーゲイザー回避【511、成功】→ブラックゾーンはスモトリbにカラテ【246、成功】スモトリb死亡→ファイアドリフト強攻撃【4256、成功】 バラクラバ一名死亡!→バラクラバ銃撃【246】【566】5発 掃射巻き込み数1d4【1】ターゲットはブラックゾーン回避【326、成功】アブナイ!

「イヤーッ!」「イヤーッ!」突撃してきたメタリストをウォーゲイザーはスリケンで殺害!ヘブンリムはスモトリの方を金網まで蹴り飛ばす!しかし!BLAM!ウォーゲイザーに銃撃!「なっ…!」顔を傾けて回避!エツのチャカガンだ!

「おやおや、避けられてしまいましたか。」非道!わざとスモトリ達を煽り突撃させ自身の攻撃の隠れ蓑にしたのだ!「やってくれるっスね…。」ウォーゲイザーは青筋を立てる!一方ブラックゾーンは自身の近くまで蹴り飛ばされてきたスモトリをチョップカイシャク!「イヤーッ!」「アバーッ!」「バイオスモトリよりも軟弱だな!鍛え方が足りないぞ!」

「……。」しかしブラックゾーンの背中を狙う不穏な影、マシンガンを構えたバラクラバ小隊!「させるか!イヤーッ!」「アバーッ!?」気づいたファイアドリフトがインターラプト!一人の首を刎ねるも残る二人は怯みもせず容赦ない射撃を敢行!「避けて!ブラッグゾーン=サン!」「エッ…?ウオーッ!?」ブラックゾーンは緊急ブリッジ回避!アブナイ!

4ターン目 

ウォーゲイザーは眉根を寄せる。実際エツは良いサイバネを使っている。動きが滑らかだ。それにバラクラバ共の一斉掃射はニンジャといえどもアブナイ。ここは火力を高め一気に敵を全滅させるべし!『ファイアドリフト=サン!カトン・ジツをお願いします!他の二人は相手に隙を作ってください!』『『『了解!』』』

4ターン目!アトモスフィアはhardへ!
ウォーゲイザーはスリケン【25215、成功】バラクラバ1名残り体力1→ヘブンリムはランスキック【51643、成功】エツ回避【16、成功】→エツはヒートカタナ攻撃【2442、成功】ファイアドリフト回避【21253、成功】→ブラックゾーンはスリケン【436】バラクラバ1名残り体力1→ファイアドリフトはカトン【644241、成功】残り精神力2。中心はエツ。体力1のバラクラバ2名死亡!エツは回避【433、失敗】ダメージ1d6【6】体力−2死亡!

「フー…。」ファイアドリフトは早速右手にカトンのエテルを集め始める。エツのサイバネ装甲は実際厚そうだ。まともに当てねば仕留めきれまい…。一方ウォーゲイザーはバラクラバにスリケン攻撃!ヘルメットを砕くが即死ならず!「チッ!やっぱり硬いっスね!」

「イヤーッ!」ヘブンリムは金網を蹴って加速しレツにロケット・ランスキック!「ム!…イヤーッ!しかしエツはこれを紙一重回避!「ナニ!?」「フー…なぁにニンジャの動きは普段からボスので見慣れてるんですよ。」挑発的に笑うエツ!

「….そして!」エツは突如として急発進!ヘブンリムの横をすり抜けるとエテルを集めるファイアドリフトに切りかかった!「イヤーッ!」「ヌゥーッ!?」「させませんよ!隠し玉の準備なんてお見通しです!」

体をのけぞらせたファイアドリフトを少し離れた位置のバラクラバ達が至近距離射撃を狙う!「借りは返すぞ!イヤーッ!」しかし、ブラックゾーンがバラクラバにスリケン射撃!「グワーッ!?」

「アリガト!ブラックゾーン=サン!……そして!」ファイアドリフトの右手が輝き始める。「残念だったね。エツ=サン。既にカトンは練り上げた後さ…。」ファイアドリフトは自身のジツを解放!右手から発射される火の玉の嵐が襲いかかりバラクラバ達とエツは炎上!「「アバーッ!」」バラクラバ焼死!

「グワーッ!…ク…クソッ!」エツは燃えさかりながらもファイドリフトにサーベルを振り上げる!恐るべき執念!「せめて貴様だけでも…アバーッ!?」エツの体が突如爆発した!「…発射後もカトンの操作はある程度できるんだ…実際アンタは良く戦ったよ。」エツは黒焦げになり倒れた。今度こそ死亡!ニンジャ達の完全勝利!

万札はバラクラバ8 スモトリ6 ブラックメタリスト2 ヤクザ4 合計で24get 万札プールは万札27に

戦闘終了

「…終わったね。脳は焼いてないから多分データ取れるよ。」「ドモッス。じゃあ早速、親玉の居場所のデータ貰うっスよ。」エツの死体にLAN直結するウォーゲイザー。これでこの施設のことは大体把握できるはずだ。

既にホール内は戦闘の熱気で包まれ、あちこちで薬物中毒者による殺し合いが発生していた。ステージ内に入る新たな侵入者は少なくなっていたが、時折くるヨタモノはブラックゾーンやヘブンリム、そしてショックから立ち直った傭兵二人が殺している。

ウォーゲイザーは暫く直結した後、端子を引き抜いた。「う〜ん。大体取れたっスね。今ゲート閉じるっス。」ウォーゲイザーはエツから奪った電子権限を行使し金網のゲートを閉めた。これである程度は大丈夫だろう。ステージ内に立つものはウォーゲイザーの前に集まってきた。

「どーも親玉はあそこのVIP専用の観覧室にいるみたいっスね。サラナ=サンもそこみたいっス。」ウォーゲイザーが指さしたのは吹き抜け3階正面の窓。マジックミラーになっているのか中は見れない。「なるどあそこが目的地か。」

「さて…じゃあ我々はあそこに突っ込むっスけどアンタ達はどうするッス?」ウォーゲイザーは傭兵二人組に顔を向けた。シラカワが答える。「このまま逃げるつもりだよ。でも今なら幹部が死んで警備も混乱してるはずだし、依頼されてたヤクザ・クランの家宝とってちゃう?クロイワちゃん。」「そうだな、ついでに2階には捕虜室があったはず。謝礼がもらえるかもしれないし、ついでに解放していくか、シラカワ=サン。」

「じゃあパスワードとマップ教えるっスよ。端子出してください。」「ホントに?何から何までしてもらって悪いね〜。」「別に善意だけじゃないッスよ?追手避けになってくれないかな、って部分もあるっス。」「あぁ…なるほどね〜。なるべく頑張ってみるよ!」

シラカワとウォーゲイザーは直結情報共有を済ませる。その様子を見るクロイワにヘブンリムが話しかけてきた。「これはIDカードの複製だ。捕虜を連れて逃げる時にいるだろう。持っていけ。」他のニンジャ達も懐からカードを取り出してクロイワに渡す。

「オッ!ありがとう。正直門番バラクラバをやるのは中々キツくね。」「礼を言うようなことでもない。」クロイワは数十枚のカードをポーチに収めた。そこに直結を外した二人がやってくる。「さっ情報共有は終わりっス!上階に行くっスよ!お二人もご一緒にどうです?」

無言で頷く傭兵二人。ニンジャ達に傭兵を混ぜた六人は金網ゲートを開きスタッフオンリーと書かれた階段まで走り抜ける。イビルフィースターは3階からその様子を見ると口の端を釣り上げワインを飲み干した。

【スティール・ヴェノム・アンド・ファイアー】前編終わり、後編に続く。




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