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FOH AFネメシス解説

はじめに

こんにちは、NTT-WEST リバレントのけんぴです。
理解度が深まるにつれて勝率がぐんぐん伸びるスルメデッキを久しぶりに見つけたので、デッキ解説の記事を書いてみることにしました。

兼業プロをやっている関係で、他のプロ選手と比べて配信に充てられる時間が少なく、あまり思考を開示できる機会がないなと思い、こういった記事で思考をまとめて展開してみようかなと思った第一弾です。

無料部分と有料部分で構成されているので、お好みに合わせて読み進めてください。無料部分は「AFネメシスのデッキについて理解したい!」という方に、有料部分は「AFネメシスでFoHの競技シーンで勝ちたい!」という方におすすめの内容です。

・無料部分:「"埋めない"AFネメシスの変遷」~「不採用カード解説」(約9000文字 15分程度)
・有料部分:「マリガン指針」~「マッチアップ解説」(約9000文字 15分程度)

AFネメシスについては、プロリーグ第4節のデッキを考えている時に藁にもすがる思いで使い始めたのがきっかけで、実際プロリーグにも持ち込んで自身の1勝目を挙げることができました。(長かった…)

また、そのままRatings第13期でも使用して、勝率は以下の通り。自身初のレート2000達成&久々のレート杯出場に貢献してくれました。

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"埋めない"AFネメシスの変遷

WUPで一般的に使われていたAFネメシスがこちら。

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FoHでは《機構の解放》という、テンポとリソースを両立していたデッキの要のカードがスタン落ちしました。WUPのAFネメシスの構築は、《マグナジャイアント》や《コンセントレイト》といった1コスト1ドローのデッキ圧縮カードが入っており、なるべく《機構の解放》にアクセスできるような構築が主流でした。

また、《機構の解放》を中心に考えたプレイも多く、《アナライズAF》で《機構の解放》を引きに行ったり、《運命の反逆》や《トレースAF》で《機構の解放》を強く使ったりするプレイが正とされていました。

そんな《機構の解放》がスタン落ちしたFoH初期は、AFが注目されることは少なかったように思われます。

しかし、代わりに追加された《アーティファクトスキャン》と《機構の技師》という強力な2枚のカードが、デッキのAFギミックをより安定して強力なものにしたことで、『解放ネメシス』から『AFネメシス』に生まれ変わることに成功しました。

デッキの考え方

現段階で自分が使っているリストはこちら。

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AFギミックを主軸にした今回のAFネメシスは、5種類のカードによって構成されています。それぞれのカード群が持つ役割と、他のカード群とのかみ合いを意識してプレイすることが、デッキを強く使うポイントです。

①《パラダイムシフト》を供給する
②AFを生成する
③AFを増やす
④AFを打点に変える
⑤それ以外

以下で、各カード群がデッキの中でも持つ役割と、それぞれのかみ合いについて解説します。

■①《パラダイムシフト》を供給する

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この4種類が手札に《パラダイムシフト》を供給できるカードです。

《パラダイムシフト》は5コストのAFフォロワーを場に出すことができますが、これを低コストないしは0コストでプレイすることによって、大幅にアドバンテージを得ることが可能です。

また、攻めと守りをチョイスで選ぶことができる点が優秀で、ゲームプランに併せて必要なカードを選択できるのがこのデッキの強みにも繋がっています。

単純に《パラダイムシフト》のパワーで勝つ以外にも、チョイスでAFの種類を2~3種類追加して、後述する【④AFを打点に変える】カードのパワーをさらにブーストすることで勝ちに繋げることができます。

ゆえに、【①《パラダイムシフト》を供給する】カードが持つ役割は以下の通りです。

《パラダイムシフト》を複数枚集めることで、【②AFを生成する】【③AFを増やす】カードで生成されるAF1枚あたりで下げられる("ズル"できる)コストを増やす
《パラダイムシフト》からチョイスするAFでさらにAFの種類を増やし、【④AFを打点に変える】カードによるフィニッシュをサポートする

■②AFを生成する

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このデッキの要になる、AFの種類を増やせるカード群です。

【①《パラダイムシフト》を供給する】カードで溜めた《パラダイムシフト》のコストを下げる起点となるカードで、《パラダイムシフト》ばかり引いて【②AFを生成する】カードが1枚も引けない状況は「弱い」ハンドとなってしまいます。

また、後述の【③AFを増やす】【④AFを打点に変える】カードも全て、この【②AFを生成する】カードを引かないとパワーを発揮できないため、マリガンでは【②AFを生成する】カードを積極的に探しに行くことになります。

今回のAFネメシスは【①《パラダイムシフト》を供給する】カードと【③AFを増やす】カードが1種類ずつ追加されたことにより、【②AFを生成する】カードの重要性が相対的に上がりました。

【②AFを生成する】カードが持つの役割は以下の通りです。

AFをハンドから供給して、《パラダイムシフト》のコストを下げる
AFの種類を増やして、【③AFを増やす】カードをアクティブにする
AFの種類を増やして、【④AFを打点に変える】カードのパワーを上げる

■③AFの数を増やす

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《デバイスチューナー》《アーティファクトスキャン》《アーティファクトリメイカー》の3種は、盤面のAFや破壊されたAFを再召喚できるので、AFの種類は増やせませんが、その数を増やすことができます。

元々AFフォロワーはコストパフォーマンスが高いため、それを増やしてたくさんプレイするだけでテンポに大きく貢献します。4枚のAFを召喚できる《アーティファクトリメイカー》は特にテンポ面での貢献が大きく、これ自体がゲームを決めるフィニッシャーとなることもしばしばあります。

また、AFの数が増えるため、《パラダイムシフト》のコストを下げる速度にも貢献します。【②AFを生成する】カードのように新たな種類を追加することはできませんが、それらよりも1コストあたりの召喚枚数が多く、供給に当たってラグが少なく済みます。

【③AFを増やす】カードが持つ役割は以下の通りです。

コスパよくAFをプレイしてテンポに貢献する
《パラダイムシフト》のコストを下げ、その後の動きを柔軟にする

④AFを打点に変える

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《アブソリュート・モデスト》と《ヴァーテクスコロニー》は、デッキ内で貴重な「相手のライフを削れるカード」としてパワーを発揮します。

特に《アブソリュート・モデスト》は唯一無二の効果を持っており、序盤~終盤までテンポ面で大きく貢献します。終盤は《ヴァーテクスコロニー》の打点を2倍にできる他、《イザルエ》によるフィニッシュプランもサポートでき、貢献度の高さは尋常ではなく、《アブソリュート・モデスト》の有無で有利不利がひっくり返るマッチもあるくらいです。
後攻はもちろん、先攻でもマリガンで単キープを検討してよいでしょう。(詳しくはマリガンの項で)

【④AFを打点に変える】カードの役割は以下の通りです。

序盤~中盤の盤面処理を補助する
盤面以外から打点を創出してリーサルに貢献する

■⑤それ以外

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これらのカードはAFギミックには絡みませんが、展開とマッチアップ次第でパワーを発揮します。

《機構の解放》がなくなって唯一懸念であった「リソース不足」に対しては、《《世界》・ゼルガネイア》+《破壊を齎す者・ヴィズヤ》のギミックで強制的にゲームを終わらせることで解答が可能であり、デッキの弱点をカバーしているのが評価点です。

それぞれのカードの詳細な役割については、「採用カード解説」の項を参照。

ゲームプランの考え方

前項で解説したカード群の組み合わせで、勝ちパターンのイメージを複数持っておくことが大事です。実際のゲームではもう少し複雑な絡み方をしてきますが、大まかにイメージを持っておくだけで、今自分のハンドがどのプランに適しているのか見えやすくなります。

【②AFを生成する】→【④AFを打点に変える】

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AFの種類を増やして、《アブソリュート・モデスト》《ヴァーテクスコロニー》で勝つパターン。先攻の場合、《パラダイムシフト》が少なくてもこれだけで勝てるパターンは多く、先攻で【②AFを生成する】カード+《アブソリュート・モデスト》をキープするだけでゲームを優勢に進められます。

【②AFを生成する】&【①《パラダイムシフト》を供給する】→【④AFを打点に変える】

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コストの下がった《パラダイムシフト》でAFの種類をさらに増やして、《アブソリュート・モデスト》《ヴァーテククスコロニー》で勝つパターン。《パラダイムシフト》が絡むことで、前述の動きよりもさらに強力な動きになり、後攻ではこういったプランによる捲りを意識して行います。

(【②AFを生成する】)&【①《パラダイムシフト》を供給する】→【③AFを増やす】

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ハンドが《パラダイムシフト》に寄ってAFの種類が増やしにくい場合、《アーティファクトスキャン》《デバイスチューナー》でAFの数を増やして《パラダイムシフト》のコストを早めに下げ、連打することで勝ちにつなげるパターンです。
《パラダイムシフト》を連打することで種類数を補填し、(【②AFを生成する】)&【①《パラダイムシフト》を供給する】→【③AFを増やす】→《パラダイムシフト》をプレイする → 《アーティファクトリメイカー》のようなフィニッシュにもつなげられます。

■【⑤それ以外】

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アミュレットに依存したデッキ(エイラBなど)対面では、《浄化の輝き・ミュニエ》でアミュレットを消すだけで、相手が詰んで勝つパターンがあります。特定の対面のみ、AFギミックよりもこれを優先するマリガンを行う場合もあるので、マッチアップごとに覚えておきましょう。

実践例

ここまで固い話ばかりでピンと来ていない人も多いと思うので、前述のゲームプランを実戦にどう役立てるかを解説します。

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これはプロリーグ第4節の先行4tの場面で、自分はパスを選択しました。
現状のハンドに見ているカードは、以下のように仕分けられます。

①《パラダイムシフト》《アイアンスティンガー》
②(《アイアンスティンガー》)
③《アーティファクトスキャン》
④《アブソリュート・モデスト》
⑤《《世界》・ゼルガネイア》《浄化の輝き・ミュニエ》

このハンドを見た時の、AFギミックに関する思考はこんな感じです。

「モデストを強く使いたいな」
「でもAF生成できるカードが全然足りんな」
「スキャンもあるし、アナエンシェの取り方できればパラダイムのコストが早く下がって3,4種類目をパラダイムで賄えるな」
「となるとこのスティンガーはAF生成札としての役割が大きいな」

こんな感じに考えると、この《アイアンスティンガー》は進化を切った方が価値が高いカードに思えてきます。
実際には、「ディスカードD相手は多少盤面を作っても簡単に返されちゃうな」「ゼルガネイアが見えているから、受けプランが1番勝てそうだな」という思考も絡んでいます。

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実際に迎えた先6tはこんな感じで、【②AFを生成する】カードが引けていませんでした。このターンにハンドに2枚ある《アーティファクトスキャン》をアクティブにできなければ、《《世界》・ゼルガネイア》の横に合わせるカードが弱く、押し切られて負けていたでしょう。しかし、《アイアンスティンガー》を【②AFを生成する】カードとして残したおかげでギリギリ勝つことができました。

このように、ハンドのバランスが今どうなっているか、①〜⑤の区分に当てはめて考えることで、カードごとの正しい使い方が見えて勝ちに繋げやすくなります。慣れないうちはスクショを撮るなどして、後から「このハンドではどういうプランが取れたんだろう?」と考えてみると、そのうち慣れて自然にプレイできるようになると思います。

採用カード解説

デッキの構造的に確定3枚採用としているのは以下のカードです。

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3枚採用に疑問の余地がないカードは省き、新しく追加されたカードと、採用枚数に議論の余地があるカードについて解説していきます。

■《機構の技師》:3枚

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FoHで《機構の技師》が入ったことで、《パラダイムシフト》の供給枚数が安定するようになりました。

欠点としては、《パラダイムシフト》の供給にラグがあり、中盤以降テンポへの貢献度も高くないカードなので、後引きが弱く、デッキの強さにブレを生じさせてしまう点です。エイラBの《黄金の鐘》がその最たる例で、序盤に引けば強く、後半はハンドで腐ってしまいます

しかし、《アーティファクトスキャン》《アーティファクトリメイカー》があることで、ある程度の後引きであれば十分に強くカードを使うことができ、純粋にデッキパワーを上げるカードとして採用できます。ゆえに確定3枚採用としています。

■《アーティファクトスキャン》:3枚

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新しく追加された《アーティファクトスキャン》は、1枚で2枚のAFを生成できるので、《パラダイムシフト》のコスト下げに大きく貢献します。特に《アナライズAF》《エンシェントAF》の取り方ができると、破格のスピードで《パラダイムシフト》のコストが下がっていきます。

6種類達成すると強いのは言わずもがなで、「《パラダイムシフト》の供給」→「コストを下げる」の手順をすっ飛ばして0コストのAFがハンドに加わります。(意味不明)
加わるAFの種類によっては、フィニッシャー級のパワーを発揮することもしばしば。

ハンドが《パラダイムシフト》に偏った場合はそれらのコストを一気に下げる役割を持ち、【②AFを生成する】カードが充実している場合は6種類達成からのフィニッシュの役割を持てるため、《アーティファクトスキャン》が入ったことで、ゲームプランの選択に柔軟性が増しました。
いずれの使い方でも強力なので、過度に6種類達成に拘ることは禁物で、どの使い方をすべきかはターン内で時間が余ったら考えておいた方が良いです。

■《アイアンスティンガー》:2枚

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進化を切ると、【①《パラダイムシフト》を供給する】と【②AFを生成する】の両方を果たせる優秀なカードですが、進化が切れないと4コストで《パラダイムシフト》を1枚供給するだけのカードになってしまうので、2枚採用。

《アブソリュート・モデスト》が唯一無二の性能を持っているので、進化権を要求するカードをデッキに多投しない方が安定することに加え、《機構の技師》が入って《パラダイムシフト》の供給が安定したことを加味して、減らしていても良いとカードと判断しています。

■《デバイスチューナー》:3枚

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《エンシェントAF》や《アナライズAF》をコピーできれば、《マジックエンジニア》の上位互換のパワーを発揮できるため、かみ合うと強力なカードとして採用しています。

ただ、今回追加された《アーティファクトスキャン》はランダム性こそあるものの、0コスト、盤面にAFがない状態でも発動できる、回収枚数が2枚、と優れている面が多く、1/1/1であること以外《デバイスチューナー》は《アーティファクトスキャン》の劣化カードとなってしまいます。

特に、《機構の技師》《アーティファクトスキャン》が加わったFoHのAFネメシスにおいて、AFギミックを直接支えるわけではなく潤滑油として働くだけの【③AFを増やす】カードの需要はそれほど高くありません。むしろ、《デバイスチューナー》や【②AFを生成する】カード以外のカードを引きすぎて需要過多の事故が多発する原因ともなります。

以上を加味して、デバイスチューナーは3枚確定採用とはしていません。デッキのバランスを鑑みて、2枚に減らす等も検討の余地があるとは思います。

それでも今回3枚採用としているのは以下の理由からです。

・1コスト圧縮カードが減少し、奇数ターンでppを綺麗に使い切ることが難しくなっていること
・《アーティファクトスキャン》が未アクティブな序盤で、リソースをつなぎながら動けること
・《アーティファクトスキャン》+《デバイスチューナー》で1ターンの動きが賄えて、AFを大量に生成できること

■《アーティファクトリメイカー》:3枚

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AFの種類の恩恵を如実に受けるパワーカード。
《機構の技師》など【①《パラダイムシフト》を供給する】カードのプレイが遅れても《アーティファクトリメイカー》をプレイするだけで、《パラダイムシフト》のコストを一気に下げて実用圏内にできます。

《機構の解放》とのシナジーが強力な印象から2枚に減らされることも多いですが、《アーティファクトスキャン》と同様に供給過多となった《パラダイムシフト》をアクティブにできるカードであり、重複しても連打が強いことから3枚確定採用としています。

自分もプロリーグで《アーティファクトリメイカー》2枚のリストを持ち込みましたが、3枚に変えてから目に見えてデッキパワーが向上したと感じているので、3枚採用をぜひ試してほしいカードです。

・《《世界》・ゼルガネイア》:2枚

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リソースが有限なFoHのAFネメシスで、10tにゲームをほぼ終わらせられるのが魅力のカード。
《破壊を齎す者・ヴィズヤ》とのOTKコンボももちろん強力ですが、10/10突進の《《世界》・ゼルガネイア》が直接召喚されると《アブソリュート・モデスト》+《ヴァーテクスコロニー》の打点が通りやすくなり、実質OTKのような形も取れるので、総じてフィニッシュ性能が高いです。

加えて、環境で猛威を奮っているディスカードDに有利を取るための大事なカードです。《《世界》・ゼルガネイア》の回復と《エッジAF》の回復を組み合わせることで、ディスカードDの総打点量を上回って耐久することができます。

ただ、顔を詰めてこない対面で引くと腐ってしまう事故要因なので、2枚採用としました。また、ディスカードDが減少すると安定してプレイできる対面が減ることから、さらに採用枚数を減らすことも考えてよいカードです。

・《ラグナアウェイク》:2枚

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現環境では、《殺戮を齎す者・イザルエ》≧《破壊を齎す者・ヴィズヤ》くらいの頻度でチョイスします。《破壊を齎す者・ヴィズヤ》をメインに考えてのカード採用だったので、《殺戮を齎す者・イザルエ》の強さは正直目から鱗でした。

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《破壊を齎す者・ヴィズヤ》は、直接召喚《《世界》・ゼルガネイア》と組み合わせてOTKできる他に、9tに《ブリッツAF》と一緒にプレイすることで、《ブリッツAF》を消せない相手を疑似的に詰み状態に追い込めます。

特に、先10t《《世界》・ゼルガネイア》で勝とうとしてくるAFミラーやミッドレンジ~コントロールV対面の後9tにこのプレイをすると、相手の《《世界》・ゼルガネイア》が殴れなくなるので、生存確率が上がります。
加えて、相手の《ヴァーテクスコロニー》を投げさせないなどプレイを抑制できるので、これが決まれば大抵は勝ちます。

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《殺戮を齎す者・イザルエ》は盤面を消滅できる都合上、《アブソリュート・モデスト》との相性が良く、負けゲームを一気にひっくり返す力があります。《殺戮を齎す者・イザルエ》で盤面を消して《アブソリュート・モデスト》の打点を1回通し、10tの《ヴァーテクスコロニー》で締めるパターンは単純かつ強力です。

葬送Ncの《デッドメタルスター》を絡めた盤面や、エイラBの《聖なる守り手・ユカリ》込みの盤面を作られた際は、よく《殺戮を齎す者・イザルエ》を投げつけて相手を絶望させます。

9tにギリギリ1枚引き入れれば良いカードなので2枚採用としています。

・《浄化の輝き・ミュニエ》:3枚

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アンリミテッドのAFでも使われるメタカードの女王。
エイラB対面では、《エイラの祈祷》を消滅させることで相手の動きを弱くすることができるので、大幅有利が取れるようになります。

また、盤面処理がきつい葬送Nc対面でも、《幽暗の墓守》の結晶を消滅させたり《デッドメタルスター》のラストワードを消滅させることで、盤面処理を楽にしてくれます。

また、後攻で《《恋人》・ミルティオ》のラストワードを消滅させることで、リソース切れを狙う勝ち方もでき、葬送ネクロ対面の勝率を5割程度まで引き上げてくれます。

他にも、異形Eの《頂きの闘技場》を消したり、ディスカードDやリンクルキャルWのリソースを奪ったりと、メタカードなのに腐る対面がほぼ無いことから3枚採用しています。
しかし、環境で《浄化の輝き・ミュニエ》が明確に腐ってしまうデッキが主流となった場合は不採用もあり得るカードなので、今後活躍できるかは環境次第と言えるでしょう。

・《夢の使者・アメス》:1枚

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異形Eに対するメタカードとして採用しています。
AFネメシスは盤面が強く、守護と回復が安定して供給できるため異形E相手に有利が取れますが、《夢の使者・アメス》が入ることでさらに安定して勝率が出せるようになります。序盤は1コストで、終盤は2コストで守護を追加できるため、守護2面要求が楽になります。

また、専門店Wなど顔進化を切りたい対面ではテンポカードとして貢献しますが、進化が絡まないとパワー不足になるカードで、2枚引くとほぼ必ず2枚目が弱くなるため、1枚のみの採用としました。

不採用カード解説

■《マグナジャイアント》:0枚

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WUPでは、《パラダイムシフト》の供給を安定させることと、デッキ圧縮によって《機構の解放》を引きやすくすることが役割だったカードです。《機構の解放》がなくなり《機構の技師》が入ったことによって、どちらの役割もそれほど重要ではなくなり、今回のデッキでは不採用としています。(《コンセントレイト》は言わずもがな)

ただ、【⑤それ以外】のカード枚数はそのままデッキの事故要素に直結するため、その枚数を落としてAFギミックに参加できる《マグナジャイアント》を採用するのは十分アリだと考えています。《浄化の輝き・ミュニエ》《《世界》・ゼルガネイア》が活躍しにくい環境になったら1番に《マグナジャイアント》の採用を考えるでしょう。

■《ペネトレイトランサー》:0枚

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前述の【⑤それ以外】のカードに比べて使える場面が限られるので、相対的に見て不採用としました。《ペネトレイトランサー》が活躍できるのは、バフが絶対ゲームに絡むエイラBか葬送Nc対面なのですが、それらは全て《浄化の輝き・ミュニエ》で間に合っているため、役割が被ってしまっています。《浄化の輝き・ミュニエ》が強すぎるのが悪い。

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ここまでが無料分です。お付き合いいただきありがとうございました。

以下有料部分では、「マリガン指針」と「現在環境でよく見るアーキタイプとのマッチアップ解説」をしています。「FoH環境をAFネメシスで勝ちたい!」「AFネメシスを理解して得意デッキにしたい!」という方におすすめです。

「マッチアップ解説」に記載済みマッチアップは以下の通りです。購入の際の判断材料としてください。

■記載済み
・ディスカードD
・異形E
・葬送Nc
・専門店W
・リンクルキャルW
・エイラB
・AFNm(ミラー)

■追記検討中
・ミッドレンジ~コントロールV
・進化R
・冥府Nc

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