◯◯選手フィードバック
・ステップアップする為に・・・
→金沢で出場機会を安定させること = 唯一できることは、いつでも結果を出せる準備
クラブで結果を出すこと、出場時間を多くすることが先決
そのために普段のTRから質を高め、監督やコーチの期待を良い意味で裏切り続ける
さらに、レベルの高い試合に出場する
出場時間に応じて経験が得られ、プレーの幅や質が高まり、またレベルアップできる
そのために、まずチームのサッカー、監督の目指すものを深く理解し、求められているものに応える
・柳下ツエーゲンの理想とするサッカー
リスクを少なくしながら、最短距離でペナルティエリアを目指す攻撃
前線からの圧力で相手の自由や選択肢を奪う守備
攻撃も守備も数的優位をつくることによって局面から制することができる
チーム全体のオーガナイズ、流動性を成り立たせるための個人の判断やクオリティ
つまらないミスは無くし、ひとつひとつのプレーの精度が90分高いままで終えられるチーム
個人の技術の高さは求めるが、個で打開することに頼らず、コンビネーションなど組織として攻め、守る
そのためにメンバー全員が皆、同じ絵を描いていること
それを実現するために、ひとりひとりが状況に応じて判断し、それをチーム全体で共有してプレーで表せること
(お互いが良い距離感、ボールを引き出す動き出しなど)
普段のTRから実際のゲーム以上の意識、質、判断など全てを求める
試合に勝つこと、怪我をすること、全ては必然
やるべきことをやれれば負けることはないし、必要のない怪我も防げる
決めるのは最後の一人だが、それまでボールを動かした選手全員によってゴールは決まる
逆にミスを限りなくゼロにできれば、相手に決定機をつくらせることもない
そうしたチーム全体のパワーで相手を圧倒すること、相手陣内で支配し続けること
かつての磐田がそうであったように、「今日はたまたま誰かがMVP」のようなスタイルではなく、「勝つべくして勝った」ようなサッカーの継続
勝つことでチームだけでなく、選手個人も経験や成長が得られる
→新潟で主軸のFWがベンチ外にされたように、監督の目指すサッカーにそぐわない選手は過去の実績など関係なく出場機会を失う
→逆を言えば、理想とするサッカーを表現できれば、信頼を勝ち取ることはできる
(磐田では、たとえ新人でもTRから意識の高さを見せつけたれた選手は起用されていた)
・◯◯選手への期待(監督コメントなどから)
運動量、スピード、恵まれた体格
→さらに期待するのは…
周囲との連携、次につなげる(ゴールにつながる)プレー、相手のスペースや弱点をつくプレー、うしろの選手を助ける前線からの守備、
◯◯選手自身がゴールをあげるために必要な全てのプレーの質
=良い状態でボールを受けるための動き(相手DFとの駆け引き、自分や味方のスペースをつくるための動き)、ボールを呼び込んでからフィニッシュまでのプレーの引き出しの多さ、ベストな選択のための判断と予測など
=常にベストな判断とプレーを続ければ、相手は後手にまわることになり、自分も味方もさらに時間やスペースが得られる
=味方にとってより良い状態のボールを預けたり、スペースをつくって上げられれば、自分のところにボールが入るときにも良い状態になる確率が高まる。
・金沢の攻撃で起こりうるシチュエーション(→そこで要求されるFWの役割)
マイボールになったらフリーの選手は前線へランニングし、相手を押し込んで時間とスペースをつくる
(→相手を後ろ向きにさせるランニングの推進力、方向、メリハリ、駆け引き)
簡単にボールを失わないよう、状態の良い選手へ預けていく
(→状態の良い選手にボールが渡ったときにはいつでもボールを引き出せる準備、体の向き、動き出し)
その時間のなかで、ペナルティエリアの中の人数を増やしていく
(→他の味方との距離感、連動、ゴールを逆算したポジション取り)
ルックアップした選手から前線へ縦にくさびやフィードが入る
(→ボールを収める、預ける、自ら持ち込むなどベストな選択とミスのないプレー)
より高い位置で前向きな選手にボールが渡り、スルーパスやクロスがゴール前へ
(→自分のマーカーに仕事をさせない判断の速さ、確実なポストプレー、次への動き直し)
クリアされてもワイドに押し込んでいるため、こぼれを拾いやすく、積極的にミドルをねらう
(→味方にシュートコースを空ける動き、こぼれを押し込むための予測と準備)
・得点を挙げるために必要なこと
=多くのゴールチャンスを呼び寄せる
↑ゴールまでのプロセスに沢山の引き出しがあるほど沢山のチャンスをつくれる
↑ラストパスを受ける時、ゴールを逆算したポジショニングを
↑パサーが出しやすいところにポジションを取り続ける
↑得意なかたちをより多くつくる
=どんな状況でも確実にゴールにつなげる
↑起こりうる場面で自分に求められるプレーの質を高める
↑チームの攻撃のかたちをイメージしながら、起こりうる場面を想定
・日々できることとして…
これらのことを一度整理し、いまの自分の立ち位置を確認する。
そして普段のTRから自分がやるべきことを意識しながら、臨む。
チームですべきこと、監督・コーチが求めるものとはまた別に、自分の課題設定も乗り越えていく。
例えば、3ヶ月にひとつ自分の得意なかたちを試合でも通用するかたちに磨き上げる。
そうすれば、1年で4つの得点のかたちを生み出せる。
「監督の信頼を」と口にする選手は沢山いるが、細かい部分までそれを分析し、自分に何を求めているか?、逆に何を見せつけたら良い意味で期待を裏切れるか?までイメージできていない。多くの選手は、いまの自分のかたちやスタイルばかりに固執して、期待に応えられないまま終わる。
今日は上手くいった、明日はどうなるかわからない、では、プロとしてやっていけない。
どれだけ自分の武器を確実なものにし、そのバリエーションも増やせるか。
大切なのは、明確な次のステップまでの設定と、それを実現するまでの具体的な段取りをイメージし尽くすこと。
細かくしていけばいくほど、日常の些細なことへの考え方や取り組み方が変わってくる。
逆を言えば、24時間360度、あらゆるものに、自分を高められる機会が宿っている。
例えば、現役のあるFWの選手は、高卒入団直後から、ひとつのプレーが終わるごとに自己反省を繰り返してきた。見事なゴールを決めたあとも、TRであっても試合であっても喜びや感情を表に出さない。その前に、今の自分のプレーはどうだったか、徹底的に振り返って反省材料を整理し、次の機会でそれを全て改善することだけを心がけてやってきた。無名の選手でも、そうやって自己研鑽することで、チームをJ1連覇に導けたり代表候補にまでなれる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?