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髭剃り

『髭剃り』

私は手動式の剃刀で、
泡をつけて毎朝髭剃りをします。

この作業が時々うまく行かないことがあり、
顔に傷をつけて、
出血してしまう事が時々ありました。

髭を完璧に剃り落としたいと思って、
剃刀を強く当ててしまい、
皮膚に傷を負わせてしまうのです。

無精髭を生やしていると、
だらしないという印象を与えてしまう、
という観念があって、
顔に生えている髭は、
一本残らず落としたいと思ってしまいます。

しかし、髭を残したくないがために、
下手な剃り方をして、
顔に傷をつけてしまっては本末転倒です。

電動シェーバーなどを使えば、
この問題は解決するかもしれませんが、
どういう訳か手動式剃刀が好きなのです。

結論として、この頃は、
あまり完璧にはせず、
顔に怪我を負わせないことを優先する、
という事にしました。

少し微妙な剃り残しがあって、
丁度いいのだ、と思う事にしました。

その心掛けがあることによって、
この頃、顔に傷を負わせることは、
少なくなったように思います。

昔、朝の出勤時のサラリーマンに、
新型の電動シェーバーを試してもらう、
というコマーシャルが流行しました。

出勤前に髭を剃ったはずなのに、
新型の電動シェーバーが、
剃り残した分を剃ってくれて、
性能をアピールする、という内容でした。

剃り残しを剃れるくらいの性能を持った、
髭剃り機があることは、
もちろん悪いことではないと思います。

しかし別に、朝の出勤の時に、
充分な身支度をして出かけたのですから、
別に剃り残しを暴かれなくても、
困ることはなかったのではと今は思います。

完璧である事や、より良くなることを、
人間は世の中に求められて、
本質を忘れてしまいそうになります。

顔に傷を負わせない方が重要なのに、
完璧に髭を剃ることの方が、
大事だと思ってしまうのです。

完璧でなくても、神様はこの私を、
大切に思ってくれていると、
それだけを握って、いい加減な自分を、
愛せるようでありたいなと思います。

いつも読んでくださり、
ありがとうございます。

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