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一口エッセイ:スーパーマリオブラザーズ

 『スーパーマリオブラザーズ』を観ました。端的に言えばわりと面白かったです。ちゃんと恐怖に怯えつつも立ち向かうルイージが、マリオ界でのゴシックホラー担当として個性を手に入れていることが嬉しい。ルイージマンションネタがあるとテンションが上がってしまいますね。スマブラの参戦ムービーでも悪魔城を探索するのは、ルイージの役目でしたね。
 内容に関しては、終始「マリオだ!」といった感じで、マリオを求めて鑑賞する人なら間違いなく楽しめるでしょうし、劇場の子供たちも満足げでした。ちっこいヒゲのおっさんが異常なまでに飛び跳ねまくるのはシンプルに愉快だし。僕はスーパーマリオ64を気が狂うほど遊んだ世代なので、がらんとした無人のピーチ城を孤独に走り回るローポリ空間の物悲しさを味わいたいけれども。64の小ネタいっぱいあって良かったです。
 僕の原初の記憶は、遊戯王・デジモン・Dr.スランプの三本立てを観ているところから始まります。それ以前の記憶もうっすらとあり、畳の上に自分が居たような感覚があるような無いようなですが、はっきりと「自我」を認識した瞬間は、遊戯王映画のブルーアイズ三体連結に大興奮したことと、デジモン映画で流れたボレロのメロディが綺麗だと思ったことから。Dr.スランプの方は一ミリも覚えていない。
 もしかしたら、今回のマリオが記憶の始まりになる子供も、僕が観に行った劇場の中でチラホラ居るのかもなと想像します。頭にキノコの帽子被ってくるほど既にマリオ大好きな児童も居た。ぼんやりと想い出としてお母さん・お父さんとマリオを観てワクワクした体験が残っている。良いスタートではないでしょうか。僕らの時は、ブルーアイズやメテオ・ブラック・ドラゴンのカッコよさをこれでもかと見せつけられ、劇場から出た場所に設置されたカードダスへ自動的に誘導される罠が仕掛けられており、僕のお母さん含めて全国の親御さんの小銭が子供のドキドキに代えられてしまいました。お母さん、ありがとう。
 上映前のCMでマリオのゲームやレゴの宣伝が入っていたので、あの映像を刷り込まれた子供たちが、映画の後にマリオのゲームやオモチャをヨドバシなどでねだり、帰宅後も配管工の兄弟へ夢中になって映画の余韻に浸る。良いことだ。スターを獲得したゲーム界一の痛快で無敵のおっさんと僕のブルーアイズ三体連結+パロットモン、どちらが強いか想い出原体験で勝負だ!


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