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にゃるらが良いと思った曲2024年 2月

↑先月の。

・玄城バトル/伊藤賢治

 サガ新作のことをつねに考えているのでロマサガ2・3のサントラをよく流しています。公式でビデオサウンドトラックなるものがあるらしい。これは素晴らしい。
 玄城バトルは、サガの中でも特にギラギラに加速していく曲でカッコいいですね。シンプルにロックなサウンドはサガの中でも稀なんじゃないでしょうか。他ボス戦はもっと神々しさも混ざっているので。
 伊藤賢治のゲーム音楽は、『カルドセプト』のゆったり落ち着くBGMも良い。静と動、どちらも素晴らしいものの、やはりサガでは神々へと挑戦する人間の激しさが特に際立つのですね。

・地下水道/植松伸夫

 サガの地下もいいけれど、地下水道はクロノ・トリガーもね。先程の曲が激しめだったので、静かなスクエニBGMも。交互に効くとサウナのようにバランスが取れる。
 言うまでもなくクロノ・トリガーには名曲づくしであるものの、地下水道は水の流れる音が綺麗で、環境音楽のような嗜み方ができることで唯一性が高い。ザ・スーファミな音が一瞬でドット絵の情景を連想させて落ち着く。


・R x R x R /HAKOS BAELZ

 カッコいい。自身のキャラクター性であるネズミ要素を、「ドブネズミの歌」という拾い方をしてきてロックな表現に落とし込んでいて素晴らしい。「ちゅーちゅー」の鳴き声もかわいいでなく格好良さに振っており、キャラソンの域を越えた音楽性に達しています。いい!
 彼女のモチーフとしての「混沌」も曲へのアクセントにスッと盛り上がるように馴染むため、今回のアルバム全体を通しても魅力がわかりやすく、嬉しい。
 曲を聴いていると嬉しい、大事な感情だ。

・only shallow/My Bloody Valentine

 せめて一ヶ月ごとに更新しようとしつつ4月になってしまいましたが、この記事は2月に聴いた曲なのでバレンタインを……。
 My Bloody Valentineってバンド名自体がもうズルい。
 サイケデリック系の音楽の流れで知っていたものの、どうやらドームポップなるジャンルの始祖的な存在でもあるらしい。あまり音楽に詳しくないので、詳細はわからないが……なんにせよサイケにドロドロな夢に浸れるような独特の曲を演奏してくれるのでありがたい。これが僕の血のバレンタインだ。


・唇をかみしめて/吉田拓郎

 吉田拓郎の名前とジャケットから連想されるイメージの原液のような曲。
 社会でもみくちゃにされて際にスーッと聴いてくれる穏やかなメロディ。

 人がおるんヨネー
 人がそこにおるんヨネー

 ゆるい歌詞に反して、その演奏は激情を感じさせ、そのギャップに人生の喜怒哀楽と無常を覚える。
 この社会では、あまりにたくさんの出来事がひっきりなしだが、それもすべて「人がおるんヨネー」に収束される。人がそこにいるから、様々な出来事が起きる。同じ人間であるのだから、そのこと自体は理解しながらも幸福を目指していかねばならない。インターネットとて同じく、あらゆることを抽象化した場合の結果は、ただそこに人間がおるだけよね。


・コーヒー・ルンバ/荻野目洋子

 1961年の曲を90年代に荻野目洋子がカバーすることでリバイバルヒット。わかりやすく「妙に癖になる変な曲」そのもの。

昔アラブの偉いお坊さんが 恋を忘れた あわれな男に
しびれるような 香りいっぱいのこはく色した 飲み物を教えてあげました

 出だしから「アラブの偉いお坊さん」なる、よくわからん存在が堂々と登場する時点で度肝を抜かれる。つかみが完璧なうえで、荻野目洋子の妖しい魅力が相まってとても癖になる。
 まんまブレンドコーヒーのCM曲であったらしく、CMでもアラブの偉いお坊さんから始まる。その後の歌詞自体はド直球でコーヒーの宣伝をしていると言えばそうではあるのですが、なかなか大胆な起用に迫力を感じさせます。
 音楽自体は特にルンバには属しないらしい。言われてみると何がルンバなのか全然判別がつかず、正面からルンバと書いてあると勢いで受け入れているなとびっくり。どうでもいいですね。


・Moment/Aice room

 ブルアカでの激しめなBGMは聴いていたが、美少女ゲームが下地にある以上、絶対に「泣きの曲」があるはずだと漁ってたどり着いた。ソーシャルゲームを一切触らない誓いを立てているのでプレイはしていないものの、この曲が「泣き」のシーンを大いに演出している様子が容易に想像できる。
 それだけ、シンプルに力強く、そして繊細な旋律をしている。ジャケットに引っ張られているかもしれませんが、人はシナリオを読み進めている際、ヒロインの感情に合わせてピアノの音が聴こえ始めた瞬間、グッと一気にもっていかれる。あのブルッとくる感触をたしかめるために、僕らはシナリオへ没入していくといっても過言ではない。
 きっとこの曲もたくさんのオタクたちの涙を、その指先が奏でる鍵盤のメロディで刺激してきたのだ。

・ルネッサンス情熱/国安わたる

 あまりに名曲過ぎて急に聴きたくて仕方なくなる。2月もルネッサンス情熱が聴きたい気持ちを抑えられない月であった。3月も4月もエンドレス深呼吸である。
 それにしたってアニソンのサビの入りが「エンドレス深呼吸」なのも思い切りましたよね。そりゃ、いついかなるときも深呼吸は大切なので、正しく言う通りなんですけど。この大胆さも時代を問わず語り継がれていく名曲の気高さそのものなのでしょうか。

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