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にゃるらが読んで面白いと思った本10選 2020

2020年 読んでよかった本

 2020年の漫画やアニメの話はたくさんしたので、読んで良かった本を挙げていきます。去年に読んだというだけで、必ずしも去年に発行された本ではないので悪しからず。

・マトリ 厚労省麻薬取締官

 麻薬取締官という類まれな職業についての本です。どんどん狂ったヤク中たちが登場する刺激的な面や、取締官としての頼もしさ、なんといっても帯にも映っている著者の瀬戸さんのダンディな渋さがたまらない。


・戸川純全歌詞解説集──疾風怒濤ときどき晴れ

 作詞家がどういう想いと環境で作詞したかをネタバレしてくれるって、とても貴重なことだと思います。それも戸川純特有のカラっとしつつもねっとりとした部分のある美しい文章で。
 AppleMusicでほとんど網羅されているので、代表曲しか知らなくとも、併せて聴いてみるといいかも知れません。

 これは、韓国のファンが作った「好き好き大好き」のMVですが、とにかく圧巻ですので、ぜひ一度観てください。気に入ったら、先ほどの本とともに戸川純を漁ってみるといいでしょう。

・教養としてのアート 投資としてのアート

 芸術は特に門外漢から見るとわけがわからない世界だと思います。僕自身も美術の方にはとんと疎くて、勉強のためにこちらの「教養としてのアート 投資としてのアート」を読んだのですが、なぜ現代アートが評価されて、どう現代アートが成り立つのかと、一般人が疑問に思うすべてが答えられており、すごく納得のいく一冊でした。
 知らない世界の常識が丁寧に説明されるのはうれしいですね。文章も軽快で読みやすく、おすすめの一冊です。

・あの頃。 男子かしまし物語

 「推し武道」の影響で読んだ、あの頃のアイドルオタクたちの男くさい青春を描いたイラストエッセイ。良くも悪くも濃いオタクたちが多数登場し、忖度や恋愛、時には揉めたりしつつも、基本的には歪ながらも友情を大切に支えあっていく様は素晴らしい。
 テーマとしてアイドルはあるのですが、ほぼ男オタクたちの生態についての本です。オタクたちの部活ノリが好きな方は、まず読んで損はないかと。イラストエッセイなので人を選びませんし。

・まんがでわかるまんがの歴史

 大塚英志による、マンガ形式でマンガの歴史を解説してくれる、とてもありがたい本。どのようにマンガという文化が成り立ったのか、お約束の表現やコマ割りは誰が開発して受け継がれていったかなどが、懇切丁寧に解説されております。

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 マンガ好きには必携といっても過言ではないでしょう。読んでいるだけで楽しく学べる、おすすめの一冊です。

・世界の女が僕を待っている WORLD SEX TRIP

 どんな理由にせよ、世界各国を周っているだけですごいのですが、その上で各国の風俗について詳細にレポートする行動力と胆力には脱帽です。普通の人はこんなに性欲だけで行動できないので、ものすごいエロい人なんだなと敬意を表します。皮肉でなく。
 そんな方が書いた魂の一冊なので、刺激的かつお役立ちです。風俗を回っているだけなのに、なんだか世界旅行しているような気持ちになれるのもうれしい。

・ユリイカ2020年9月号 特集=女オタクの現在――推しとわたし

 なんと現代的なテーマなのでしょうか。「女オタク」と大きくでた分、各ライターたちも「まずこの時代に男と女でオタクを分けること自体がナンセンスで~」と書いてあるのも信頼度があがる。
 SNSで盛り上がり続ける「推し文化」とはなにかについて、生々しすぎるほどのリアリティーで書き綴られております。悠木碧さんにより一女オタクとしての寄稿もかっこいい。

・あなたの中の異常心理

 「異常者」と呼ばれた方々は、どうしてそんな異常な心理にたどりついたのかを、実例や実在した作家などを踏まえて解説してくれます。そして、どうすれば自分たちが異常性から逃れられることができるのか、または異常な人間に向き合っていくのかなど、といかく異常だらけで読み応え抜群。異常なものが好きな方にお勧めです。

・入門 犯罪心理学

 ↑の犯罪者に絞ったようなバージョン。何冊か犯罪心理学の本を読みましたが、こちらが最も読んでいてわかりやすかった。なぜ人が犯罪に走るのか。また、犯罪に走ることが必ずしも悪なのかと、考えさせられる一冊でした。

・覚醒剤と妄想 ASKAの見た悪夢

 ASKAと同じ精神病棟で治療を受けていたドラッグジャーナリスト石丸元章による、覚醒剤と妄想の関連についての本。本人が元覚醒剤中毒者だけはあり、迫力とリアリティーは抜群。


 これは2020年で良かったマンガやアニメとかの記事です。


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