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一口エッセイ:好き?好き?大好き? (原題: Do You Love Me?)

 昨日に引き続き、僕が好きな本の話をします。
 主に統合失調症の患者などと交流をしてきた精神科医R.D.レイン著作の詩集、「好き?好き?大好き? (原題: Do You Love Me?)」は、今回自分が製作したゲームの中でも、かなり重要な部分で引用しているので、もしゲームも購入して頂いた方は、そこを意識してもらえると嬉しい。

 このR.D.レインの詩集が与えた影響は大きく、それこそ岩倉玲音の名前の由来になっているし、ゲーム版ではこの詩がカウンセリング時に引用される。戸川純の代表曲の曲名にもなっているし、一部で有名な美少女ゲームのタイトルでもある。これら全てを僕は大好きなのですが、それも大元であるレインの詩が素晴らしいからでしょう。レインの詩は、精神病の患者とのカウンセリングを経て紡がれる。この詩集もまた、精神病の患者たちがレインに発した言葉がモチーフに。特に表題作「好き?好き?大好き?」は何百回も音読した程に素敵です。

 「好き?好き?大好き?」と何度も確認する彼女。彼氏がオウム返しで「好き好き大好き」と答えるたび、「世界全体よりも?」「わたしのそばにいるの好き?」「ほんとうに好き?好き?大好き?」と何度も何度も聞き出す。彼氏は、その度に同じ言葉を繰り返しており、とても狂った関係である。
 これは、彼女が彼氏の思考を全て自分への愛で上書きすることで、完全な同一化を行おうとしているように思える。世界一好き好き大好きな自分と融和させるため、バグったラジオのように愛情を無限に確認する。壊れた彼女の頭の中にあるのは、大好きな彼氏との同一化という究極の愛だけなのだ。


 毎日の日記をまとめた同人誌をboothにて販売中です。僕の思想を読み進めて、思考を一体化させましょう。

 先月に発売した商業エッセイ集もよろしくお願いします。こちらはもっと融合係数が高くなると思います。

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