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術後の経過 特筆すべき点なし

 術後の途中経過が気になるという声もままあるので一応書いておきます。といっても、今まで特に書いてこなかったということは大きな変化が無かったからなのですが。
 まず、第一に「鼻と喉を開通させた際の腫れ」がひかず、これは時間をかけるしかない。腫れているので刺激があると「痛い」と認識してしまい、たとえ「匂い」らしきものを感知したとて、痛くてよくわからない。とにかく今は鼻に風が通ると痛みが発生するので、つねにマスクや綿を詰めたりして保湿している。乾燥すると粘膜のない僕の鼻の中は簡単に傷つき、痛い。病気の元になるぜ。
 そんな僕の味方が一人だけいる。


 『ハナクリーンS』だ。本体には一丁前にHana cleanS と英語表記されている。こいつとロキソニンだけが僕の痛みを和らげる。

 使い方は簡単。先端のノズルを鼻奥へぶっ刺し、本体内の塩水を鼻の奥から一気に噴射。瞬間、僕の頭部を温い塩水がかけめぐり、頭の中に溜まった膿が一気に洗浄される。これを鼻が血で詰まって圧迫感があるタイミングに行うと気持ちがいい。この『ハナクリーンS』くらい役割がハッキリしていてシンプルな構造・操作性の商品は素晴らしい。なんならもし僕に鼻が健常になる未来があったとしても、朝晩はハナクリーンを実践したいくらいである。
 それはそうと、まだまだ体調は悪い。鼻と連動して圧迫された耳が痛く、たしかめてはいないが恐らく中耳炎だ。何かを飲み込むと激痛がくるので食事も控えめ。熱も平熱よりは高い……が、あの入院生活の苦痛を考えればほとんど正常と判断して良い。耳も熱も来週には解決しているでしょう。手術跡である大きく切られた鼻と喉の腫れだけそう簡単に治るものじゃないが。痛みと熱は抗生物質や鎮痛剤さえあれば日常生活ではそこまで困らない。すごいね、お薬。
 しようと思えば鼻から呼吸っぽい動作をできるが、そのたび腫れが痛むので結局まだ口呼吸。ごく稀に鼻呼吸の練習をしてみる。口を閉じても呼吸ができてなおかつ口内が溜まった涎で潤っている感覚が小気味良い。できれば一生この調子でいたいものだが果たして……。
 というわけで、申し訳ないけれども術後に大きな変化はなく特筆すべき点もない。腫れが引いて「匂い」に挑戦できるようになれば書くかもしれないけれど、現実とは非常に地味なものだ。あれから何も変わらず、シナリオ執筆と本を読むのルーティンである。手術前に壊れたテレビ台を強化して修復できたので、やっと家でも映画が観れるようになった。さらに重量を載せられるよう強化された支柱を設置するパワーアップイベントは、初代ガンダムのマグネットコーティングのようでワクワクした。クリスマスも年末年始も特にイベントがないので、テレビ台強化が今年最後の大イベントとなるかもしれぬ。現実は本当に本当に地味なんだ。

 どうせなので筋トレ成果を自慢。

 退院後も週3でジムへ通っている。最初は一週間と少しの間病室に閉じこもっていたためどうなるかと心配でしたが、無事に復活。人間は3ヶ月で細胞が入れ替わる。なので3ヶ月以上鍛えると全身は「筋トレしている人」の身体に変貌し、ちょっとやそっとでは筋肉が落ちなくなる。人体の神秘を感じる。まだまだ全身が怠くて仕方ないけれども、サボると即終わることは知っているので昨日も今日も年末年始もバーベルを上げていくぜ。応援してくださいね。
 筋トレ後、ハナクリーンで鼻中を清潔にして、膿と血が出るまでの数分間、透き通った空気を鼻呼吸で実感する。この瞬間は間違いなく爽快で、早くこれが常態化してくれたら嬉しい。きっと、その時は痛みでなく「匂い」が認識できるでしょう。それまでに塞がる可能性もあるんだが……。まあ、気長に生きていくしかないのだから考えても仕方ない。何かあれば書きますが、たぶんまだまだ何もないでしょう。改めて書いておきますが、人生なんてドラマにならない地味な出来事が9割で構成されている。

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