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アムステルダムの街並み

 観光スポットばかり見ていても、それは誇張された国の特徴しか見ていないので意味がない。何気ないオランダ・アムステルダムの日常を覗いてみましょう。

 なんといってもデザインに対しての感性が素晴らしく、街の一部を切り取ってもモンドリアンのデ・ステイルを感じることができる。オランダ人の色彩感覚は素晴らしい。この壁なんて車や植物まで含めてひとつの作品のようです。
 赤・青・黄を重んじるモンドリアンが到達した抽象的なセンス、ミッフィーに代表される引き算から生まれたシンプルで洗練されたデザインがそこかしこに溢れている。色とりどりな花が街並みを彩るチューリップの国でもあり、視覚的な気持ちよさが素敵です。


 ゴッホ・ミュージアム。この建物自体も、モンドリアンに影響を受けた建築家リートフェルト作なのですが、こちらは別館な上で改築されているのであまり実感は湧かない。当時のリートフェルトのデザイン性は気狂い扱いであったし、今度紹介するシェーダー邸がいかに完成された形をしているかに人々が気づくには、多少の時間がかかってしまった。ゴッホだって死後にしか評価されていないことを考えると、優れた芸術は孤高であり不幸なのかもしれません。




 そういった美術性が根本的に根ざしているからか、そのへんの店内も異様にカラフル。この国は色彩のあるべき姿を本能的に知っている。


 大量のアヒルちゃんたちも、大麻やマジックマッシュルームすらも、カラフルに店内に色を与える。



 夜のアムステルダムに雨が降る。ドラッグとアルコールとセックスで溢れた快楽の街は眠らない。奥の酒場では大雨なぞ気にせず平日というのにお祭り騒ぎ。この場所で踊らない方がバカなのでしょう。


 海も綺麗な街だ。ぼおっと眺めていたら目の前の男がジョイントに大麻を詰めて気持ちよくなり始めた。ある意味で真の平和がここにある。

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