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一口エッセイ: 他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え

 「他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え」なる、凄く興味をそそられる本を読みました。
 この本は、知る人ぞ知る「裏モノJAPAN」の編集部が、町の居酒屋で駄弁っている、そのへんのおっさんたちに人生訓を聞くという、なんとも変わった主旨のコラム連載をまとめたものです。

 偉い人や成功者の言葉は、無限に溢れているわけで。もちろん、それはそれで需要もあるのですけど、やっぱり「でも、この人は才能や実力あるから言えるんだよなぁ……」というモヤモヤを同時に抱えることも少なくないもの。でも、この本の人生訓からは、そんな懸念も嫉妬も一切必要ない! なぜなら、本書で語っている方々は無名のおっさんであり、話している内容が正しいかどうかなんて誰も分からないのだ! 深い意味がないからこそ意味があり、相手の事情なんて気にしないでいいからこその共感と学びが生まれる。
 特に自分が好きなモノは、74歳による「この世より、あの世の方が豪華メンバーだと思えば死ぬのも怖くない」ですかね。たしかに、既に亡くなった有名人たちの方が豪華であるわけで、この前向きな発想は、実際に死が身近にやってきた一般人ならではだなぁと感心したのですね。僕は、老後にこの境地にたどり着けるでしょうか?
 他にも、「○○な女はヤレる」のようなくだらない眉唾モノから、「どんな成功者も絶対に裏で努力しているから騙されるな」と迫力のあるものまで盛り沢山。僕も、いつか50代になって酒の席で、ボソッと呟きたいよ。「インターネットってさぁ、なんだかんだ青春のやり直しで楽しいんだぜ」って。

 毎日のエッセイをまとめた同人誌を販売中です。居酒屋に居るおっさんの胡乱な発言がいっぱい載ってると思ってください。

 商業エッセイ集もよろしくお願いします。僕の人生から勝手に人生訓を読み取ってみてね。

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