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一口エッセイ:自室と精神


 引っ越し作業がだんだんと落ち着き、先日に貼った「壁」が、さらに完成しつつあります。今回は、とりあえずざっとフィギュアを並べてみただけですが、これだけでももう十分に満足度が高い。実は、写真では切れているものの、もう一段分上があります。脚立が必要!
 さて、何度か僕は自室を「心の中の体現」であり、「城」そのものだと認識していると書いてきましたが、この解釈は幼い頃に『遊戯王』を読んでから出てきたものです。
 遊戯王の序盤の方でシャーディが千年アイテムを使用して他人の心を覗くじゃないですか、それで心の中がそれぞれ個性的な部屋になっているんですよね。そして闇遊戯の部屋は複雑な迷宮になっていてカッコいい! それを見たにゃるら少年は、精神と部屋は地続きであり、自室とは自分の心を映す鏡のようなものなんだ! と感じたのです。
 特に、十数年間ずっとワンルームで母親と二人でプライバシーの欠片もなく、「自室」という空間がありませんでしたから、憧れも含まれていたのでしょうね。その反動で、一人暮らしを始めてからは、如何に部屋の中で自分を表現できるかに拘り続けており、今回の壁も自己表現の結果。
 なんとも自閉的な趣味だとは思うものの、こうして好きなものに囲まれた空間で、大好きな特撮玩具を弄って内に籠る時間が、何より楽しくて仕方ない、そんなタイプの人間なのです。

 

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