一口エッセイ:しばらく会わないと発生する「うっすら嫌われてる感覚」
数ヶ月ぶりの友人と会って話したのですが、おもしろいことに、互いが「なぜか相手にうっすら嫌われているような感覚がした」と話して笑い合ったのですね。もちろん、心の底ではそんなこと無いと理解していますが。やっぱり、不安なものは不安です。
実際、向こうもだんだんと関わりが減って関係が薄まっていく恐怖に耐えかねて、久々に遊ぼうと連絡したとのこと。なんて立派でえらい行動なんでしょう。僕の場合は、「どう思われてるかなー……今更絡んできてなんだよって言われるかな〜……向こうは向こうで楽しいだろうしなぁ」なんて考え込んで、結局連絡せずに終わる。こっちも嫌っていないのだから(むしろ気になるくらいには好き)、相手も特別悪感情を持っていないはずだ……と信じ、いつか何かのタイミングで巡り合う時をそっと待つ。もちろん、そんな時は二度とないかもしれない。
大事ですね。たまに、勇気を出して「久々に話しませんか?」と言ってみること。特に、SNSを眺めているので、互いの近況をうっすら知っている状況ですから、じゃあ「元気ですか?」と話しかけるのも変だよなぁってなりがちですし。元気かどうかはアカウント見ればわかるじゃんって思われそう。
しかし、急な連絡が怖いというのも本音です。なにかトラブルやお金が関係するのでは、と警戒するのも必然。この感覚自体は大事なものですから。突然の連絡の際に用件が明記されてなければ、8割方怪しい展開になると思っています。9割かも。相手の出方を見ないと書けないような用件、たいていこちらが損して終わります。急に「お金貸してくれない?」とは言えないので、まずは挨拶で様子見みたいな。そっちの方が怪しいだろと感じるものの、人間、切羽詰ままた時は判断力が落ちますからね。
とはいえ、「うっすら嫌われてるんじゃないかと不安で」という書き方も率直すぎて難しい。もう「久々におまえと会って話したいぜ!」と好意をストレートに表現するのが正解ですよね。本当に裏はないのだから。言われて嬉しいし。今日、このことに気づきましたね。「久々に遊ぼう!」って連絡が嬉しかったから。これで良いんだけど、これを送るハードルは字面以上に高い。断られる時のダメージもあるし。なので、今回の友人からの数ヶ月ぶりのメッセージは、とてもカッコいいと思います。
別にSNSにウソを書いているわけではないけど、SNSだけでは見えない心情もありますし、それが最も大切なことであったりもするのです。
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