にゃるらが良いと思った曲2023年12月
↑先月の。
・飾りじゃないのよ涙は/Ado
『Adoの歌ってみたアルバム』なる、タイトル通りカバー曲が集まったアルバムで、ボカロ曲多めの中でスッと入ってくる中森明菜がありがたい……。
Adoさんのコブシの効いた力強い声で歌われ、中森明菜と同じく「強い女性による恋愛観」が切なく演出される。素晴らしい。これからも定期的にAdoさんにはゆったりめながらも情熱的な歌詞の昭和歌謡を歌って欲しい。
・Killer Queen/Queen
Adoさんにも関連しますが、紅白でクイーンが参加したので。紅白で歌った曲は『don't stop me now』。せっかくなので、僕が特に好きな一曲『Killer Queen』。クイーンの曲は吉良吉影関連の元ネタへ使われていますね。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも最初にテレビで披露していましたね。仕込みアリなテレビへの反抗でメンバーがあえて適当な演奏を行っており、そのロックな精神もカッコよく、男性でありながら女性的な心を持つ女装したフレディの葛藤のような儚さがMVが伝わって、とても魅力的なんです。説明不要の名曲であることはもちろん、フレディの生き様がこの頃からすでに完成されていて美しさすら感じます。
・未来派野郎/坂本龍一
坂本龍一のアルバム。『未来派野郎』って、ちょっと間抜けな響きとソリッドなジャケットがたまらない！
テクノのアルバムって、ほとんど歌詞がないから作業中にアルバムを無限ループさせる聴き方しているので、恥ずかしながら実はどの曲がどうって判別していないことも多く、今回もだったらアルバム丸ごとお勧めしちゃえとそのまま貼った。
敢えて一曲上げるとしたら、僕の大好きなモンドリアンの絵をモチーフにした『Broadway Boogie Woogie』でしょうか。坂本龍一のポップな面が全開で、まさに未来へ向かって駆け出している明るい「未来派野郎」な一曲です。
・『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』オリジナル・サウンドトラック/川井憲次
『ゲゲゲの謎』良かったですね。
そりゃ僕は水木しげるを長く水木しげるを追ってきたわけだから大興奮でしたが、まさかこんなにも多くのオタクたちを鬼太郎が、というか目玉おやじが熱狂させる日が来るとは。
そして、鬼太郎の劇伴を川井憲次が担当する日も来るとは……。
『カランコロンの歌』、たまらないですね。いやはや、川井憲次はすごいよ。カランコロンのリズムでここまで涙腺が刺激されるなんて想像もしたことなかった。『カランコロンの歌』、童謡のように静かで、眠る前などに聴くといいですよ。
・Theme of Patlabor 2/川井憲次
川井憲次の穏やかな劇伴といえば……劇パト2でしょう。
いいよね……。うまくいえないけれど、劇場版のメインテーマなのに非常に穏やかで、いい意味でプレステやサターンのマイナーRPGのメニュー画面とかで流れてそうな感じがさ、すごく好きなんです。
この曲の空気感もまたパトレイバーの持ち味の一側面であるとは思いますが、この感じそのままで映画一本やっちゃう押井守のパワーもすげえよ。
なんにせよ、川井憲次の落ち着いたBGMいいよねって話で。もちろんダブルオーやビルドの激しさもいいんだけどね。
・幻魔大祭/八十八ヶ所巡礼
そんなに詳しいわけではないですが、仏教関連の曲を掘っているうちに、そもそも両腕に般若心経のタトゥーまで彫っているマーガレット廣井の世界観に触れていないの勿体ないと、最近ちょろちょろ聴くように。
おかげで初夢へ出てくるまでに。
深夜に、こういう『人間椅子』のような摩訶不思議な異様な「和」の世界観に浸ると気持ちが良い。
・Space Is The Place/サン・ラー
サン・ラーという黒人音楽家がいる。
彼は「太陽の神」の名を名乗り、仲間たちの帰るべき場所を自称し続けた。彼には強い宇宙哲学があり、この『Space Is the Place』などは顕著でわかりやすい。21分あるので、たっぷり「宇宙」を堪能できるぞ！
そんな特異なキャラクター性・出自を持ちながら、サン・ラーのシンセサイザーの音はたいへんストレートで心地よい。代表曲も『UFO』と宇宙がテーマそのまま。ジャズとシンセサイザーが融合し、「音に乗って宇宙と一つになる」ことを主軸とした音楽の奇妙な安心感は、令和となった現代でも色褪せることはない。
・BIG-O! (TV EDIT)/永井ルイ
ビッグオーのOPってサブスクあるのかなと思ったらテレビ尺版だけあった。まあ、こちらは聴いてみればわかるように、元ネタのクイーンにあまりにそのままで、後に和解があったものの、現代の配信版などでは残念ながら差し替えられている。
なので、最近バンダイチャンネルで配信されていたときも、OPでも本編内でも「ホントはいま主題歌が流れてたんだろうな！」ってタイミングで別の曲が流れている。まあオリジナルを知らなければ劇中はあまり違和感がないのですが。
あまりにまんまではあるが、一応許可はもらえたわけで、ビッグオーのOPがカッコよくて迫力満点なことに変わりはない。
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