にゃるらが選ぶ! 一度は読んでほしいエッセイ厳選10冊
僕は毎日Twitterに日記を、まぁ日記と言いつつほぼエッセイ的なモノを投稿しているわけでして、当然他人のエッセイというか思考を知るのは好きだったりするのです。今回は、せっかくなので皆さんにも僕が好きなエッセイを10冊紹介していこうと思います。読んでみてね。
1.超人計画/滝本竜彦
やはり、少しでも文章を書いたことのあるオタクの憧憬の頂点は、この一冊の表紙に集約されるのではないでしょうか? ダメオタクの汚れた部屋にそっと現れる美少女=綾波レイですからね。この表紙は本当にカッコいい。オタクの夢そのものなんですよ。
内容も滝本さんらしさ全開で面白い。新人作家となった滝本さんが、いかに虚無感とルサンチマンを乗り越えながら生きていくかが描かれる。まだオタクが世間から疎まれていた時期の、オタクの葛藤が伝わります。
急に自作の話になりますが、自分の部屋に美少女が出現するイメージを伝える際に「超人計画」の話を、背景描いてくれた方としました。僕の部屋に美少女が舞い降りるという夢が叶ってうれしかったです。
2.八本脚の蝶/二階堂奥歯
25歳でこの世を去った女性編集者の日記をまとめた一冊。表紙とタイトルが美しいですよね。二階堂さんはかなりの読書家であり、本書には数多くの本が引用されるので、読みたい本を探すのにもうってつけです。「本が好き」というのは、こういう人のことを言うのでしょうね。
文体がすごく綺麗な人なので、それだけにどんどんと鬱が悪化していく様の描写は真に迫るものがあります。
3.二十歳の原点/高野悦子
こちらも若くして自ら生命を絶った女性の日記です。時代が僕らと全く違うので、その時代性を想像しながら読むと、現代では想像できない苦悩が伺えます。
二十歳以前の日記も刊行されており、そちらはさらに思春期の女性のあれやこれやが赤裸々に描かれているので、他人の日記を読むという行為への罪悪感を覚えるほどの読み応えがあります。
4.90くんところがったあの頃/大槻ケンヂ
90年代のサブカル文化について、オーケンが面白おかしく語ってくれる一冊。インターネットが登場したり、プレイステーションが販売されたり……夢とオカルトにあふれた90年代の様子をアーティスト視点から覗くことができます。僕がまだ生まれていたものの自我はなかった頃の話なので、自分が母の乳を吸っていた時に、大人はこんなことをしていたのか! と色んな発見がありました。
5.神菜、頭をよくしてあげよう/大槻ケンヂ
オーケンのエッセイは無数にありますが、その中でも特にバランスが良い(ような気を勝手に感じている)一冊。「香菜、頭をよくしてあげよう 」が特別好きだから贔屓目もあるかもしれませんが。恋愛の話とか、オカルト・サブカルの話とか、良い感じに刺激的な話がのほほんと混ざって、読後感が楽しい一冊。
「香菜、頭をよくしてあげよう 」についての話は、一度書いたことがあるので良ければ読んでみてくださいね↓
6.男の!ヤバすぎバイト列伝 /掟 ポルシェ
誰だってバイトで不義理やちょっとした迷惑を掛けたことはあるでしょう。その自責の念から「俺ってクズなのかな……」と不安に襲われた夜もあると思います。しかし、大丈夫! 掟ポルシェよりは職場に迷惑をかけていないから!
読むと逆に元気が湧いてくるくらい、破天荒な労働っぷりは、世のちょっとしたクズたちに、「俺たちまだまだまともな方なんだ!」と勇気を与えてくれます。そんな凄い一冊なのです。
7頭の中がカユいんだ /中島らも
この本も、先ほど紹介した書籍のように、「大丈夫、中島らもより荒れてはいないから!」と勇気がもらえます。ドラッグとアルコールで、どんどん頭の中がカユくなっていく、中島らもの生き様を追体験してください。
この本についても話したことがあるので、良ければ購読して読んでみてくださいね↓
8.アマニタ・パンセリナ/中島らも
こちらは、中島らものドラッグ部分だけが綴られたエッセイ。睡眠薬から覚せい剤やLSDまで、あのドラッグとこのドラッグってどう違うの!? という疑問が解消されていきます。こんな簡単に手に入る睡眠薬は本当に危険なものだと、僕も思っております。
9.卒業式まで死にません/南条 あや
少しでもメンヘラに興味関心があるのであれば、必読です。どういう気持ちでリストカットを行うのか、ODに手を出してしまうのか、そういった話が日記の形で展開されていきます。
最も感受性が豊かであるだろう女子高生の全てが掲載されているわけですから、これはバイブル書と紹介されるだけの迫力はあるのです。
10.快楽主義の哲学 /澁澤 龍彦
澁澤龍彦って、普段からこんなこと考えているんだ……という事実が分かって興味深い。そりゃ、日常的にこんな思考をしているなら、歴史に名を残すよなって納得があって面白いです。
みんなもいっぱい日記やエッセイを書いて、自意識をたくさんインターネットに残していきましょう。
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