頭の中を止めてくれ!
自律神経が日を追うごとに乱れていくのを感じるので、鍼灸師の方に自宅出張を頼んで家で鍼を刺してもらっています。通院にすると絶対に行かなくなるから。
鍼を刺されている間、血流のながれが刺激されぼおっとする。何も考えられずに夢見心地で眠たくなる。ここでようやく理解した。僕は「何も考えない」ことが日常で一切ない。
何かを考え、興奮し(この言い方だとエロいこと考えているみたいだが)、交感神経が優位になる。すると身体が臨戦モードの方に入る。なので僕は何もない時に汗をかく。身体がバトルの構えをとっているからね。入眠も睡眠薬を飲まねば困難。脳内ではつねに物語が展開され、休ませる気が毛頭ない。
入浴や温泉を「休み」と認識しなかったのも、浴槽にいたところで脳内は妄想の嵐で、余計なものが無い分、余計に脳のリソースだけでカロリーが消費されてむしろ疲れるからです。まあ最近まで嗅覚がなかったので匂いでリラックスなどができないのもあると思います。
だから筋トレは続けられる。
バーベルを背負って腰を上下させている時、寝っ転がってバーベルを高く持ち上げている時、さすがに肉体の限界と挑んでいる瞬間だけは、100キロの鉛のことだけに集中できるから。僕の生活の中で唯一、脳内の声がおさまる時間。
実は、運動以外の方法もある。
本、映画、ゲーム。僕がこれらを人一倍好むのは、作品に没頭している間だけは、脳内の声がその内容へ向かって穏やかになる。映画は特に好きだ。2時間、目の前の映像と音声のことだけ考えていればいい。こんなに楽なことはない。ゲームも素晴らしい。上手くハマれば数時間も「考えずに済む」。昨日もアンパッキングをずっとプレイしていた。僕がアクションよりもシュミレーションや単調作業が好きな理由も、頭の中が長時間一点集中し易いから。トロピコを遊んでいる時は独裁政権のことしか考えきれない!
5年、毎日日記を書き続けてきた弊害で、何が起こっても真っ先に僕の脳みそはそれを文章に書き起こす。まあ自閉症の傾向が強まっただけで、昔からこうなんですが。信じてほしい。あなたも5年間毎日日記を投稿すればわかる。頭に文字が散乱する感覚。だから僕はいま英語を習っていて、英語圏の配信者を追っている。自国の言語でなければ言葉が溢れずに済むので。
いい悪い、とかではない。もちろん嫌な想像が止まらなくなることも多いのですが、楽しい妄想も多い。気づけば現在製作中である1クールアニメの絵コンテや構図の妄想が始まる(こう書くと頭の中だけのアニメみたいで怖い)し、次に小説を書くなら、ゲームを作るなら、漫画原作をするなら、作詞をするなら……といった物語への連想が止まらない。これが止まったら恐らく創作へのやる気も止まるので、こういった癖を止める気はない。脳内物語が展開していくにつれ不眠も悪化する。なのでデエビゴで強制的に一時中断をする。なんと分かりやすいセーブ方法!
もちろん、そんな立派な創造性と無関係に、もっとわけのわからんカオスな思考で埋まることも多い。「強制的に国民から本気で労働を奪ったらどうなるか?」など。実際どうなるんだ。みんな「働きたくない」と言うくせちゃっかりサラリーマンだから、なんだかんだ仕事がないと不安になっておかしくなるんでしょう? 繋がりに生きるホモ・サピエンスめ! みたいな。
僕は死ぬほど身体が硬い。ガチガチ。つねに脳内の物語や思考に、笑って泣いて、怒って驚いてを繰り返しているから。冬以外は生きているだけで発汗する。副交感神経が優位になる時間が少ないんだ。どうにもならない。これが生来の病気。神が与えた試練。自閉症スペクトラムそのもの。
鍼を刺している間は頭の声が止む。もっと刺してくれ!
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