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フルロードWEBにてお仕事させて頂きました!

トラック専門誌「フルロード」さんの、毎日更新されるWEB版にて…挿し絵3点描かせて頂きました!

今日は運送業界の労働災害のお話です。
意外にも運転中の事故よりも荷役中の事故が多いといったことなどが書かれています。

イラストの3点のケースぜんぶ焦げ猫も経験してます…。
イラストは連載中拙作「カズオの運行日報」のキャラクターを使いました。

イラストと焦げ猫自身が経験したケースについて解説をば。


荷台から落ちる


焦げ猫も結構なん度も荷台からの転落はやらかしてますが、絵に描いたのは同僚が起こしたケースです。
佐竹さんが持っているグレーの板は、発泡ポリエチレンやウレタンでできている緩衝材で、荷物の間に挟んで使うモノです。

飲料のパレット積みはどこにでもある仕事ですしパレットなのでラク、と思われるかもしれませんが…。
意外と、走行中にズレたり崩れたりして破損させないための「養生」がめんどくさいというか危険な場合もあります。

工場・倉庫のリフトマンが荷台にパレットを入れるときに同時に緩衝材を挟ませてくれる現場はラクなのですが、安全上の問題や待機している車を早く捌くためなどの理由でとりあえずポンポン積んでしまって、
「養生はあとで自分でやって」
…という現場も多いです。

このとき、積まれたパレットとアオリのわずか10数センチのすき間を足場に、伝い歩きしながら緩衝材を挟んでいくことも多いのですが…。

その同僚は強風で煽られた緩衝材を飛ばされまいと、荷物に捕まっていた手を思わず離してしまい、背中から落ちて骨折…。

現場にもよりますが、焦げ猫は養生のときはアオリを吊って足場にできるよう、50cmの玉掛けワイヤーを道具箱に入れておくようにしました。
厳しい現場だと「これさえ使っちゃダメ。踏み台使って」というところも。


フォークリフトの事故


「フォークリフトが行こうとするほうに立つな」とはまず現場で教わるコトだと思います。
焦げ猫もさんざん言われましたが、自分がリフトに乗るようになるまでは、リフトの動きを読むのが難しかった記憶があります。

ですが、このイラストは完全にカズオ(リフトに乗ってる子)が悪い。

イラストでは手前が壁の角で、壁に沿っていくと受付があるので青さんが行こうとしていた…という設定ですが。
大きな倉庫内は歩行者用通路として床に線が引いてあって、お互いの領域を侵さないルールになっているところが多いんですが、それ以前にイラストのカズオは真後ろを見ていません。
青さんが居なくても壁に激突したでしょうね(汗)

焦げ猫が実際に体験したのは、リーチ式(立って運転する)フォークリフトでの事故でした。
乗り慣れない人が乗っていて、冷蔵倉庫内で荷物をピッキング中に下がってきたリーチと荷物の間に挟まれました。

痛かったけど大ケガとまではいかなかったのは、挟まれた一方がパレットに積まれた荷物だったからです。
荷物が押されて動いて(潰れて?)衝撃吸収してくれたからよかったんです…。

でもその人、
「痛い痛い!!」
…って焦げ猫が叫ぶまで当たったことに気付かず下がってたので、壁だったら絶対死んでましたね。

カウンター式もリーチ式も大したスピードが出ないようになってる乗り物ではありますが、車体が頑丈で力はあります。
乗るほうも周囲を歩くほうも、くれぐれも周囲をよく見てください。


テールゲートリフターで起こりがちな事故


スーパー等でコレを使って荷降ろししているのを皆さんも見たことがあると思います。
昔は「パワーゲート」と呼んでいましたが、いまは「テールゲートリフター」というのが正式呼称で、取り扱いに講習の受講が義務化されています。

コレじたいは30年くらい前からあるシステムです。
初期の格納式はよく壊れた記憶があります。

さて、この仕事で危ないのは、イラストのように台車のストッパーをかけ忘れてゲートの操作に気を取られていると…(植松は荷台に背を向けちゃってましたね)ということだけではありません。

焦げ猫も台車の下敷きになったことはもちろん、カゴ台車と荷台壁に手を挟まれ骨折2回やらかしてます。

焦げ猫がカゴ台車の下敷きになったときは、ちゃんと納品所にホーム(概ねトラックの荷台高さになっている荷降ろし場所)がある店舗ではあったのですが、高さに差があるためゲートを上げ下げして降ろしていました(当時は車高調整のためのエアサスがありませんでした)。
そのとききちんとゲートと荷台の高さが合ってなかったのか、台車を引いたら自分のほうに倒れてきて、台車だけでなく満載したカチコチの冷食のケースがドサっと直撃。
まさに下敷きになり…。

イラストの植松のように地べたまで下ろしたゲートにいて、荷台からカゴ台車が落ちたなら、もっと大事に至っていたと思います。

ゲートじたいのストッパー(植松の足元にあるヤツ)をめんどうがって起こさなかったり、手っ取り早くしようと1度にゲートに2台台車を乗せたりする人もいますが、焦げ猫はもうおっかなくてそれができません。

バラ積みよりラクな仕事ではありますが、きちんと講習を受けてから始めてくださいね。


以上フルロードWEBさんに描かせていただいたイラストの解説・裏話でした。

マンガ「カズオの運行日報」のキャラクターを、手塚治虫先生の「スターシステム」のように使ってみました(爆)。

今後も運送業界関係のお仕事があれば、彼らを登場させるつもりです(^^)

マンガ「カズオの運行日報」は、トラックドライバーの実話ベースのお話です。
こちらもぜひヨロシクです!↓


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