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児玉龍彦教授の提言、第三弾 東京を止めなければ日本が滅びる コロナが迫る思考の転換

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2020/04/21/YouTube公開 デモクラシータイムス 「新型コロナと闘う その先の世界へ 東京を止めなければ日本が滅びる コロナが迫る思考の転換」東京大学アイソトープ総合センターセンター長、兼、東大先端研 がん・代謝プロジェクトリーダー児玉龍彦先生が変異したウイルスについてや、PCRと抗体検査、医療崩壊を防ぐ為の提言をお話されました。

その動画の文字起こしです。なお、聞き間違いや、文章の構成などで不甲斐ない所もありますが、ご了承ください。

下記のURLは児玉先生のデモクラシータイムスの公開動画です。

https://youtu.be/gyZiZFXbJbs @YouTubeさんから

升味さん「東京は感染者数がどんどん増える一方です。
本日、警視庁が、この一か月で、変死したとして取り扱った方6名がコロナに感染していたというニュースが流れました。
検査を受けれずに亡くなっている方が増えているという事実を実感致しました」

「変死後にコロナ「陽性」判明、全国で11件 TBS NEWS 」https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3960384.html

東京、大阪の院内感染がメガクラスター化を始めた!

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児玉教授「実は、東京、大阪を始めとして、院内感染がメガクラスター化し始めています。

上記の青線にもありますように、和歌山有田済生会、仁恵病院、門司 新小文字病院、大分医療センター、佼成病院の院内感染は色々な力を集中して病院を再開するという所まで行きました。

所が、現在、札幌呼吸器科病院33人感染、北海道がんセンター10人感染、済生会川口総合病院8人感染、永寿総合病院187人感染・24人死亡、中野江古田病院94人感染、都立墨東病院23人感染、1人死亡、富山市民病院23人感染、京都 堀川病院10人感染、大阪なみはやリハビリ病院44人感染、神戸中央市民病院23人感染が起こっています。

さらに今日は東京で残っていた拠点の一つ、がん研有明病院の院内感染があり、手術数を8割減らすという、そういう事態になって来ています。

ここで、なにが一番問題かと言いますと、院内感染が続く事によって、救急拠点病院が次々、機能中止に陥っています」

司令塔もない東京も救急病院の危機

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児玉先生「私が働いております、東大病院は院内感染がなくても、永寿総合病院から患者さんが転院して来ます。

感染された方が来るかもしれないという事で、診療機能をかなり縮小して、上記の写真にもありますように、一番ピークの時間でも外来、入院を抑制して、一度、撤退して、そこで体制を立て直して院内感染を防ぐ体制を作りあげて、色んな重症の患者さんや分娩を引き受ける状態を取ろうとしております。

そうすると、感染の可能性のある妊婦さんを引き受けると1時間から2時間で帝王切開にするという事をやらなくてはならない様な、非常に妊婦さんと赤ちゃんを守る為に待ったなしの事態がやって来ています。

ところが、この東京の救急病院の危機というのが、全く報道もされていないし、司令塔もない。どういう風にこれを回避するかという事が、何も行われていません」

東京でじわじわと増え続ける感染が止まらない

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児玉先生「何故、そういう事になってしまうかというと、東京でじわじわと増え続ける感染が止まっていない。それでしかもその多くの人が、家庭に留まっている。

上記は世田谷区の検査陽性患者の数です。2/28に全国一斉休校が始まり、3/13に特別措置が始まった頃は、それ程、患者さんはいなかった。

ところが、それから、じわじわじわじわ増え続け、4/7緊急事態宣言の時に103人、4/16緊急事態宣言全国拡大の時には222人に、今日までに、さらに増え続けています。

そういった方に例えば東京都は品川のホテルを用意しましたよと。厚生省もそういうガイドラインという物を出していますが、多くは陽性を告げられると自宅で見ておられるという風におっしゃいます。

ところが、この自宅待機というのは非常に難しいです」

自粛、自宅待機だけでは止まらない、感染者の増大

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児玉先生「東京と大阪で感染拡大がいかに凄い事になっているかという事を検査数分の陽性者数で見て頂きたいと思います。

東京では、すでに、6654人のPCR検査数に対して、陽性者数が2457人。

これは4/15までの数ですが、その比率が36.9%。

要するに発熱した方の3割以上にコロナウイルスが感染している。

上記に示している、府県では感染者数の増大が止まらなくなっている。
街中にかなり、陽性者がいる。

そして、色んなテレビ局のキャスターや、アナウンサーが感染したりしている。

しかも、その多くが丁度、武漢で見られたのと同じ、家庭内感染である。

家の中で引きこもっていても、感染が減らない。

家に引きこもっていても、感染が家の中で起こる。

そういう事が続いています。

こうした状態の東京や大阪を止めれないと、非常に大変な事になります。

今、世界でコロナウイルスでの死因の世界一位がアメリカ、イギリスなどですが、3月の初旬までは日本とイギリスとアメリカが100万人辺りの陽性者数が5人という事で、世界で最も少ないという事を言っておりました」

全世界の死者数は約16万5000人。米国の死者4万人、次にイタリア(約2万4000人)、スペイン(約2万人)、フランス(同)、英国(約1万6000人)が続く。米国はニューヨーク市だけで1万4000人以上となった。 米国の死者4万人超 

欧米集中変わらず―新型コロナ:時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042000055&g=int @jijicomさんより


新型コロナウイルスの感染拡大が続くイギリスで、政府が公表している死者の数以外に、介護施設で4000人以上が死亡した可能性があることがわかりました。
イギリス政府は、新型ウイルスに感染し死亡した人は19日までに1万6000人以上と発表していますが、これは病院で死亡したケースに限られているため、実態を反映していないとの指摘が出ています。

 英 公表数以外に介護施設で4千人超死亡か  http://a.msn.com/01/ja-jp/BB12SI5O?ocid=st 日テレニュース24より


児玉先生「ですが、その頃から、非常に危ないですと言っていたんですが、愛知で起こったクラスター感染は、ハワイからの帰国者で起こっています。

宮崎県の第一例目はロサンゼルスからの帰国者で起こっています。

という事は、アメリカにはかなり、隠れ感染者がいるのではないか?

その、隠れ感染が今、一斉に出てきて、アメリカは毎日何千人という、大変な数の感染者が出て、亡くなる方が凄い数になるという事が起こっています。

それに続いてイギリスも全く同じパターンを起こしています。

そうした事態が今度は東京が極めて危ないと思いましたのが、今度は東京から兵庫に帰省された方が、兵庫で発見される。

東京から青森に帰省された方が、青森で発見される。

東京から那覇に戻られた方が那覇で発見される。

要するに東京では既に凄い数の隠れ感染がいて、検査制限というのをやってる間に、これを日本中にまき散らす様になって来たんではないか、という事が、考えられます。

そこで、東京と大阪を止めない限り日本が崩壊するというのは間違いないというペースになって来ています」



誰が東京の医療崩壊を招いたのか

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升味さん「現状というのは、東京から感染を日本中にばら撒いているという様な形にもなって来ているんですけども、金子先生、東京は本当の所は、医療も先端を行ってると思うのですが、こういう風に医療崩壊してしまったのはどうしてなんでしょうか?」

金子先生「基本的に東京がニューヨークの様になるかって事を前回やりましたが、あの時にも指摘したんですが、2/28全国一斉休校が実施されたんですが、WebRonzaで大曲貴夫さんという国立国際医療研究センター国際感染症センター長の方が小池さんのブレーンだったわけです。

で、彼が検査を沢山すると医療崩壊が起きますよっていうのを、今も公開されていて、読むことが出来るのですが、そういう事を言ってしまったんですね。」

打ち込み人が調べて見ました所、下記のWebRonzaの記事に大曲貴夫さんのインタビューが色々と掲載されてました。ご参考までにどうぞです。

追い詰められる医療現場 新型コロナ治療最前線医師に聞く、医療崩壊を防ぐポイント
国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長に聞くhttps://webronza.asahi.com/business/articles/2020022800007.html
WebRonzaより


金子先生「結果としてそれ以降、検査制限みたいな事がずっと行われていて、厚労省全体もまあ、そういう方向だったわけですね。
専門家会議も。

で、その結果、気がついて見ると全くの逆だった。

つまり、検査制限をした為に隠れ感染が猛烈に広がって、医療崩壊をもたらしかけている。

ほぼほぼ、医療崩壊に近い形になってしまったと。

これは、僕の見方ですけど、小池さん自身が認めてるかは別にして、こういう事があるので、永寿総合病院、児玉先生も言いましたけど187名の感染で24名が亡くなっていると。
※4/22時点で医師ら職員73人の計201人の感染を確認。亡くなられた方は30名にのぼります。

中野江古田病院も94名感染者が出ている。

江古田病院の場合だと、4/1時点で感染者が出た事はわかっていた。
所が、それを殆ど公表せず、きちんと解明したうえで、大量の検査して、こここを解決させようという事を全力で取り組んでいるという事が見えない。むしろ、隠蔽してる様に見える。

それは、何故かというと先ほどの大曲貴夫さんの議論にブレーンが言ってる事が完全に失敗したんだと。

失敗した事をきちんと謝って、改めてこういう風にやりますという事を言えないから、どんどん、感染、集団感染、院内感染を隠蔽したり、表向きは公表しても、じゃあ、どうすれば良いのかっていう事をやらないので、児玉先生がおっつしゃる様に武漢で家庭内感染と院内感染が非常に大量に出て、大変な事態に入ったわけですよね。

或いはニューヨークで起きてるような事態に、似たパターンに向かっているんじゃないか?

それの元は検査制限から始まってしまったと。いう事なんじゃないかと、私は思ってるわけなんです。

本来は先ほどの中で、非常に重要な都立病院ですよね。

都立の大塚、駒込、墨東病院も、つまり東京都の管轄下の基幹病院も、院内感染が大量に出始めている。

にもかかわらずこれに対して基本的には言わないで、飲食であるとか、他の所が原因であるかの様にすり替えて、しかもそれが検査してないものだから、データがないわけですよね。

で、休業みたな話をどんどん持っていく形で自分達の責任を免れるような形で動いてるのではないか?

そう言われても、もう仕方ない状況ではないかという事を私は思うわけです」

児玉先生「金子先生、そこでもう一つ物凄く、私には理解しがたい問題は、小池知事が一貫してですね、院内感染の残った病院の名前やコールセンターでの感染拡大が起こった場所を一切非開示で行くと。

基本的にはこういう発表は極力抑えて行こうと、そういう形が物凄く強烈なんですが。

実はあの、最初の屋形船の時も、医療関係者が感染しているんですが、それがどこの病院の方かというのを一切触れないで、私的な関係で感染したとか、そういう恰好の発表が行われています。

ですが、私共、かまたの病院という非常に有名なのがありまして、二年前に結核の大感染で死者を出している病院があるんです。

かまたと聞いたらすぐ、そこの病院ではないかと心配したんですが、結核を起こしたのが本院のほうで、今回が分院であった。

まあ、同じ診療地帯の所で起こっている。

要するに、病院の一つの問題があるのに、そういう事がすべて隠されている。

また、コールセンターというのは、韓国でも一番大きな感染の集積になったのですが、今日まで、どこのコールセンターで起こったかという事をNTTも東京都も一切隠しております。

コールセンターがあったといわれる病院の周辺で次々と膨大な感染が起こっている。

こうした事が、この病院の感染、要するに食堂が食中毒を起こしたら非常に問題です。

それで、病院が院内感染を起こしたら、かかっていた人たちにすぐ伝わらないと大変な事になります。

それは何故かというと、永寿総合病院は一日100人の外来患者を見ます。

10台の救急車が回って来ます。

そして、その多くが次の所に参ります。

そこで次々患者を作って、それが、もし突然院内感染が増えていっぺんに閉じますと、そこの患者さんが周りの病院にわあっと行きます」



感染が病院から広がる

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金子先生「ちょっと事実関係を抑えておきたいんですが、屋形船の感染を運び込んだのが永寿総合病院ですよね。それと本当の所かわからないが、中野のコールセンターだといわれている。

この中野はさっき言った、中野江古田病院と総合東京病院の近辺、それが集団感染を起こしている。

それの経路の解明もやってないし、どういう対策をするかって事も一切公表してないって事ですよね」

児玉先生「はい。小池知事はですね、物凄く医療機関の問題を隠そうというのを1から10まで徹底しています。

この東京都の隠蔽体質というのをマスコミもきちんと追及しない。

それで出てくると一番、末端の研修医が宴会があったとか、そういう話があたかも問題であったかの様に、夜のキャバレーであるとか、前線の看護師さんが悪いとか、そういう様な話ばかりになってしまう。

これではですね、誰も、この東京の感染を本当に食い止める事が出来ないんじゃないかと」

金子先生「多分、これは小池知事が失敗の本質という第二次大戦で負ける時の作戦を失敗した本を推薦しているんですけど、彼女はそのまま、オリンピックをギリギリまで引っ張っていって、強行しようとして、みんなおかしいなって思っているのは、延期を決定した途端に東京封鎖って言いだしたりする。

さっき言ったブレーンの大曲さんについてはですね、テレビやメディアにこの人が信頼出来るんですって紹介してるんですよ。

だから、その言ってる事を基本的にやってきたという事を隠そうとしているという風にしか思えない」

※下記の写真は打ち込み人が個別で添付。@jcast_newsさんからお借り致しました。

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東京都の小池百合子知事が2020年3月25日夜に開いた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する記者会見で、同席した国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長が現場医師として明かした。 

「8割は軽症、2割は入院...」 都会見、現場医師が明かした「新型コロナの怖さ」 https://www.j-cast.com/2020/03/26383042.html @jcast_newsさんから


金子先生「つまり、失敗した事への責任逃れっていう事が起きているんじゃないか。

本格的な感染のるつぼになる様な状況を作っておきながら、只、個人の責任逃れで、それを免れようとしてたら、日本全体に悪い影響を与えちゃうわけですよね。

所が、芸能人は小池知事は頑張っているとか、そういう様なコメントをする人もいるわけですよ。

だけど、よく見てください。テレビコマーシャルに9億円もかけてやってるわけでしょ」 



小池知事の大量CMの噴飯

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金子先生「だけど、その時に、院内感染がどうだから、こういう事を防ぐ為に何かやってますっていう、そういう放送ならわかるが、自粛しなさい、夜間は出ないようにとか、別に小池さんで無くてもいい様な話を9億円もかけてやってるわけですよ。

それ、みんな都民の税金じゃないですか。

責任逃れで都民の税金で、もし宣伝してるとしたらですよ、これはとんでもない事じゃないか。

しかも、都知事選挙の前ですから、非常にセンシティブでやっちゃいけない事でしょ。

週刊文春の取材が正しいとすればね、私が出る事を条件にして、コマーシャルをやったと言ったとしたらですね、こんなふざけた事はないなと私は思うわけですね。

非常に倫理的にまずい」

升味さん「金子先生、例えば東京都で院内感染があった時に和歌山だったら、全員をPCR検査して、何とか封じ込める事が可能だったわけじゃないですか、東京はそれもしない」

金子先生「しない。だから知事の方でも優れた方がいて、和歌山県知事は済生会病院に院内感染が出た時に、医療従事者や患者を何百人と検査した。

それで、封じ込めて、消毒してもう一度、再開に辿り着いたわけです。

大分も国際医療センターという基幹病院も同じように膨大な検査をして、何とか封じ込めたわけです。

愛知県もやってるし、鳥取も一生懸命やろうとしてますけど、こういう一部の自治体が一生懸命、PCR検査を拡大して頑張っているのに、東京都が日本の崩壊の元凶になっている。

その事をわざとかどうかわからないが、隠そうとしている事自身が非常にまずいんじゃないかと思いますね。

だから、児玉さんが指摘している様な現状は極めて重いと思います」


私たちは、感染対策モデルの選択を間違っていないか?

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升味さん「私たちは感染対策モデルの選択をどこかで、間違ったのではないか?

和歌山とか、他の所で院内感染を封じ込めた知事の所は、国の方針に逆らってやってきた。

根本の国の方針が間違っていたんじゃないかって先生も思いますか?」

金子先生「思います。
それはなぜかというと、児玉さんにワールドメーターという、感染の基本的な検査数や死者数の人口に対しての比率や、データーをしっかり持っているのを見ると、やっぱり、最初検査しないでロックダウンしたけど、上手くいってないアメリカやイギリスというのがあるわけですよ、片方では膨大検査をして、gpsで個別追跡をして、専用病棟を建設してきた。

中国について統計については疑義がでていますが、それでもやっぱりピークアウトしてきてますし、台湾はゼロで、韓国なんかも一桁になってきてますし、香港なんかも。

そういう東アジアの方が実績が良い。

データを素直に見れば、英米モデルよりも、実は東アジアモデルの方が成功している 。

日本では東アジアモデルより、英米モデルの方が優れているという、昔からの概念という物に縛られているが、実は全くの逆。

だとしたら、成功している事例に謙虚に学んで行かないと、大切なのは人命ですから、間違いに対して反省するという事を、とにかく、良いものは真似をするっていう事を優先しないといけない。

とにかく、検査件数が日本は低い。

緊急事態宣言をどうするのか?ずるずるとやるだけなの?

それで本当に問題解決するのか?接触を減らすだけが、根本的な問題解決にならない」

非常事態は3か月経っても解けない可能性がある

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児玉先生「どうして、感染が止まらないのかという話に移りたいと思います。

このウイルスの特徴はSARSと比べて、すぐ前にいる人に感染する頻度も低い、重症化する率も低いんです。

所が、人の身体に長く存在しまして、しかも軽症者が非常に多くいて、その中から、突然重症化する。

その、一番典型的な例が監禁されて、人体実験をされたと言われているダイアモンドプリンセス号です。

ここに、3711人を乗せて1人の感染者が1/20に入り、2/4から検疫が入って、それで2/19に終わり、下船をした。

その経過が昨日もテレビで非常に無責任に行われて、誰も監督しないリーダーがいない中で行われていた様子が報道されて、改めて愕然と致しましたが、これがその時に何故、余りわからなかったかと申しますと、下船した直後2/24に厚生省の職員や検疫官の感染が出てきて、2/29に最初の死亡例が出た。

そこから、3か月経った4/15で見ますと712人が感染して、13人が死亡、1.8%、7人重篤という事で1%とこういう風に考えますと、今、感染者が増えているという事は、非常事態は3か月経っても解けない可能性があると、非常に恐ろしい問題があります。

なぜそうなるのかというと、実は2割の重たい人だけ見れば良いんじゃないかという議論がかなり行われましたが、このウイルスの特徴は、8割の軽い人が問題でして、その人を介して膨大な人が感染してしまう。

そしてその膨大な方の中の3%が突然重症化するという事で医療機関が次々壊れたり、もう、東京で出てますように、突然調子が悪くなって、倒れた方が、その後に診断されたり、そうしますと、このウイルスは今まで言われているように、ヒト、ヒト感染だけでは無く、もう一つヒト、物、ヒトも見なければいけない。

郵便局員10人感染。ヒト、モノ、ヒトを介するそういう感染が起こっている。

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児玉先生「福島県で最近この郵便局の感染というのが多発しておりまして私もある市長さんから、支援を要請されましたが、10人、郵便局員が感染しているという事で、ヒト、モノ、ヒトを介するそういう感染が起こっている。

ですから、ただたんに、家に引きこもってるだけでは危険な状態。

郵便物や物を介しても感染する可能性があるという、非常に怖い状態になっている。

医療崩壊を防ぐ為に緊急の3つの事が必要なのです。

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児玉先生「これは膨大な検査をやる意味にもなります。第一番目は救急などを担う地域の基幹病院を守る。

基幹病院では受診される患者さんを一日前に検査をしておいて、わからないと難しい問題があります。

こういう病院では定期的に医療従事者全員を検査して、院内感染が起こらないようにする。

これは老健施設も一緒です。二番目に家庭内感染を防ぐ為にはドライブスルー型の施設から、緊急隔離施設に移す。

そういうルートを作らなくてはいけない。

今、色々な所で緊急隔離施設、例えば東京都でホテルを確保したとか、そういう事が言われますが、実際に現在行われている、各地区の状態では、あなたが感染していますよと言われると殆どの方が真っ白になって、まず、それは周りの人には言わないでください。 それで、家で隔離してますとおっしゃいます。

所が、3日ぐらい経つと、とてもこれは、家ではやってられないと。

食器を分けるとか、お風呂を替えるとか、お手洗いを替えるとか出来ない家であったらば、家庭内感染がどんどん広がってしまいます。

それで、緊急隔離施設というのに対して、きちんと医療だとか、サービスの保障が必要です。

3番目に重症患者の為の施設確保を緊急に行わなくてはいけない。

これは、エクモの機械自体もそうですし、こういう重症者の為の整備もしなくてはいけない。

今、必要なのを、もう一度整理して見てみましょう。

韓国のPCR検査の体制

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児玉先生「上記のレジュメは韓国で行われているものを示していますが、韓国ではドライブスルー型の検査と選別診療所といういるものを屋外で行って、それで、PCR検査などを元に、陽性の方は重症と軽症に分ける。

そして、GPS追跡でこのコンタクトの警告というのを送ると。

こういう恰好でみんなが情報を知りながら感染に対処出来るという事をしています。

5月6日以降に備える。精密対応の体制整備を

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児玉先生「今、5/6以降に備えるには、日本で行われている、いわゆる、大味な昔風のビックデータ対応を、みんな一律でやめなさいとかそういう事ではなしに、かなり個別対応の精密医療プレシジョンメディスンと言われるものを深めて行かないといけない。

それを、5/6以降に備えて長期化する。

この、感染のぶり返しに対抗する為には、第一番目にはライフラインを支える人たちを支援する為の抗体検査と経済支援が必須です。

これは、医療、介護、食品、スーパー、コンビニ、ガス、水道、電気、電話、そうした事を社会を支える人たちを支えていく。

そして、その為にはPCR検査とそれから新たに抗体検査と、免疫力が出来ている事が分かるようなやり方。

それから、支える人の層を厚くする。
そういうものと、給与支援が必須です。

そして、二番目に物凄く大事になりますのは、一律規制から、精密規制という事です。

まだ遅くない精密医療、誰も残すな!

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児玉先生「これは、GPS追跡も含めて、どういう所に患者さんがいて、誰と誰が会わない様にしたら良いのか、どういう所を避けたら良いのか。

ビックデータではなくてプレシジョンメディスンというものをやらないと。

例えば世田谷区で250人を超える感染者がいると、その多くが、自宅にいるというような状態の中では、どこの郵便番号の所に多くて、どういう所を見るかという事をやらなくてはいけない。

ここで、なぜそういう事が必要かと言いますと、精密医療をやらないと危ないという例がシンガポールで出て来ました。

先週からシンガポールで感染者が急増してきておりまして、2日前には1000名を超え、昨日も600名近くが感染しております。

これはシンガポールの外国人労働者向けの低所得者住宅の中で、広範に起こっているという事が非常に大きな問題となっております。

それで、誰も残さない様な恰好で情報が全ての人に分かる様に伝わらないとこの感染を食い止める事が出来ない。

こういう転換を急激に行わなくてはいけないという風に思っております」

今、心配なこと

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升味さん「今、みなさんが心配な事というのは先生のお話にも既に出ておりますけど、ウイルス自体が変異していて、武漢型から欧米型に更に進化したウイルスになっているんじゃないかという事。

それから、家庭内での感染の問題もありますが、アナウンサーの方が家庭内でお連れ合いから移ったりという事も報道されていて、軽症者を隔離するという穴が開いてしまっている。

それから、もう一つ今、おっしゃいました、まさにライフラインの支え手の感染を防がないと、ライフライン自体が崩壊して、私たちの引きこもり生活自体も成り立たないという事になって行くのですが。

これは全体をどういう風に考えていったらいいんでしょうか?」

児玉先生「一つはですね、ウイルスの変異は色んな薬を使う地域に入っていってるという問題がすごくあります。

それで既に地中海やなんかの感染の所では、フランスでマラリアと、それから、アジスロマイシンという抗生物質など。

これは変異を非常に増すタイプの薬なのですが、そういうのが使用され、それで、どんどんウイルスの拡散の変異が増して行ってます。

それで以前よりかは感染力がもっと強くて、しかも若い人にもかかるタイプのウイルス。

これがシンガポールにも入りだしてますし、世田谷にも家庭内帰国者を介して、家庭内感染の一つの大きなパターンとして入ってきています

そうしますと、さっき言った個別追跡と隔離を広範に行うには様々な携帯の情報などを使わざる得ないという段階が来ている。

まだ遅くない精密医療。自治体から始めよう

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シンガポールの隣のマレーシアで行われている、個人情報を保護しながらやるというやり方が凄く大事になっています。

これは、どういうのかと言いますと、まず本人の同意を得られた格好でコンタクトトレーシングというものがあります。

携帯が二つ近くにあると、傍にありますよと伝えられる仕組みがあります。

携帯の番号をパンデミック番号という他とわからない番号に匿名化し、もう一つは建物等も匿名化をし、そのGPSが行った所、コンタクトした所というのを二重の匿名化を活かしてやる。

それからこれを一つの次元の恰好で行って、責任者がまあ、カルテを預かるに相応しいお医者さんの様な方が行う。

そして、そういう事を破ったら厳しく処罰されますよという事を明確にしたうえで情報のコントロールを定めてやるという恰好で始まっています。

それで、日本においてもこういう議論をただちに始めて、例えば3日前からのコンタクトトレーシングをやるんだったら、その3日前にそういう事を決めておいて、3日後から始めるという恰好での準備が今すぐ、必要になってるのではないかと思っています。

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升味さん「このGPSの話は、児玉先生がずっと前からかなり強くおっしゃってきたんですけども、今日の新聞を見ましたら、一面にこういう形で政府の方も検討を始めているというような内容になっています。

ただ、児玉先生がおっしゃる、一人も残さず追跡をという形にはなっていないのですが」

児玉先生「最後に申し上げておきたいのが、こういう事を始める際にみんなが合意できやすい所からまず始めるという事。

自治体レベルからですね、本人の同意のある場合でのコンタクトトレーシング。

それから、郵便番号別の患者数だとか、もっと細かな情報の開示を始める。という事をどんどんやっていって、社会全体で匿名化しながら情報を広く使っていく。

その為のルールを検討していく。それと共に急いで、このコロナ関連の為の情報の使い方に関する次元と責任者を明示した法律を用意する。

これが非常に緊急の課題になっていると思います」




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