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メタルギアソリッド25周年

俺はメタルギアが大好きだ。いや、小島秀夫の作品が大好きだ。
9/3、そんな小島秀夫さんが手掛けた【メタルギアソリッド】が25周年を迎えた。


文字だけでかっこいい

ぼくとメタルギア

まだ日本語もろくに喋れない小さな俺の家にはMSX2(パソコンみたいなファミコン)があって、メタルギアっていうものすごくかっこいいゲームもあったんだけど、最初の敵に見つかって即死しまくるよくわからないゲームとしか認識が無くて、タイトルもわからないから母親に、「すぐ負けるゲーム」やりたい!って言ってたのを覚えてる。

何も考えずに突撃すると見つかって撃たれます



中学生になって、メタルギアソリッドが発売され、ゲームよりもタバコに金使いたい自分(時代ですね)はゲーム中にタバコを吸うスネークと友達の家で再会することになります。
物陰や隙間、段ボールで隠れながら、バンバン派手な撃ち合いにならないゲームをみんなで固唾を呑んで、文字通り息をする事も許されない緊迫感のある画面を見守ったあの日、タバコよりこのゲームが欲しい!と思った俺の目の前で、赤外線を視認する為にスネークはタバコを吸っていました。

時代ですね

メタルギアスモーク

ここで少しタバコのお話。
25年前、今では凄く身体にも周りの人にも悪いとされているタバコは、俺らにとっては凄く身近な存在でした。
大人はバカスカ吸っているのが当たり前、外に行けばどこの建物でも、電車でも飛行機でも病院でも吸えていた、そんな時代です。未成年の喫煙は勿論許されてはいませんでした。

二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律
※時効は3年

しかし、時代ですね。を言い訳として文章上でのスニーキング

コソコソと卑劣な言い訳

に使わせていただきます。
時代時代と言いつつ、未成年喫煙は凄く悪い事なので別に自慢とかじゃなく、メタルギアとタバコっていうのは特別な関係だと感じていて、当時の背景を語る上での味付けという形で(言い訳がすぎる!)すみません、言わせてください。

話は戻りますが、そんな当たり前だったタバコっていうのは、当時、映画やドラマの様な媒体で男らしさ、渋さ、クールさ、怖さ、焦り、恐怖等、色んな感情を表現するのにも使われていました。タバコが身近にあったので俺らにはわかりやすい表現で、わざわざ色んなカットを差し込まなくても良かった方法なのかな?と思います。

男らし過ぎる

と、タバコ25周年の記事ではないので、ここらで終わりとしたいですが、とにかくタバコというものは、かっこ良さ、そして幾ら強いものでも魅力、中毒には逆らえないという弱さの象徴だったとも思えます。

そんなかっこよさを表現するタバコをゲームのアイテムとして利用していたのが新鮮だったメタルギアソリッドですが、先にも紹介しました通り、物陰に隠れて、壁をトントンして敵を誘き寄せる。
段ボールに隠れて敵の通過をやりすごしたり、別の場所までベルトコンベアで運んでもらう。
そして、タバコの煙を使って赤外線を視認したり、縛りでタバコを吸い続けたままプレイ(タバコを吸うと健康に悪いので体力が減る)したり。
もっと凄いのが、ソフトのパッケージ裏に書いてある無線番号に繋げてストーリーを進めたり、ボスキャラを倒す為に2P用のコントローラーを使用しないと倒せないなんて、ものすごく自由度が高く、ものすごい角度の変化球を沢山投げ込んでくるんです。
そんな凄いゲームがメタルギアソリッドなんです!1%も魅力が伝わらないかもですが凄いんです!

こいつ、コントローラーを震わせてきます

そんなメタルギアソリッドのクリアを拝めたのはその数ヶ月後、我がタバコ臭いお部屋にPlayStationと共にメタルギアソリッドが重い腰を上げてやってきて頂けたその次の日でした。

友人宅で見たのは画像で紹介したサイコキネシス使いの「サイコマンティス戦」まで、更に言うと友人はテキストをろくに読まずにスキップスキップで内容を知らない状態だったので、ソフトを起動してからゲーム性とストーリーに初めからどっぷり浸かりに浸かりまくって、日曜を利用して徹夜で当時の若い脳みその凄まじい集中力を使って、クリアまでぶっ通しでプレイしました。
恐らく、12時間程だったと思いますが全然長く感じられなくてまだまだ観ていたかった。

クリア後にふと思いました。この経験、何処かで?
ぶっ通しで重厚なストーリーの映画3部作を見た後のような疲れと清々しさ。タバコを吸いながら、主人公のソリッドスネークにでもなったような感覚で、デブリーフィング(軍隊用語で状況報告、事実確認)を頭の中でするこの感覚。

小島秀夫作品との出会い

俺は当時小島秀夫さんなんて知らなかったのですが、一つのゲームをクリアしたその時の感覚を思い出しました。
メタルギアソリッドが発売される約2年前前、セガサターンでプレイした【ポリスノーツ】の事を。

Amazonより

当時とにかくこの豪華セットが良くてただそれだけで買ったポリスノーツ。プレイしてガワだけじゃなく内容も豪華で面白くて、ぶっ通しでプレイした感覚はメタルギアソリッドをクリアしたその時の感覚と似ていて、俺の思い出の中にこびり付いていました。

物語を進行させる上で、時代背景や状況、登場人物の説明をすんなりと入れてくる感じ、そしてその細かさ映画的な見せられ方、なんと説明して良いのか、同じ人が関わった感じがプンプンとしたのです。
メタルギアソリッドクリア後、ポリスノーツの豪華パッケージをオープンすると【小島秀夫】の文字が、あるわけ無いよねー。
と言うわけで、漠然とその時は何かで感じたことあるなーと、そんな程度でした。

やがて、メタルギアやポリスノーツの時代に近づき、ネットが普及し始めて色んな情報が簡単に仕入れられる大人に成長した俺の元にPlayStation2がやってきて、更にメタルギアソリッド2が手元においでいただいた時、小島秀夫さんが、大好きなポリスノーツにも携わっていた事を知って線と線があったかは分かりませんがピーン!と張り詰めて脳の細胞のまだ使っていない未知の領域が引っ張られてずるりと手元に落ちたような感覚が訪れました。この作品とこの作品が繋がっててこれがこうなってたのか!みたいな具合です。厳密に繋がってはいませんが、同じ感覚でした。

世界繋がってたんかい!日本代表

そんな、大好きな小島秀夫氏が手掛けた作品が好きな俺は、導入でここまで愛が溢れ過ぎて書いてしまい、もはや疲れ果ててしまった感もあるのですが(タバコも愛し過ぎ)、ここからメタルギアソリッドの作品群について少し細かくお話させてください。

メタルギアズ

メタルギアソリッドはこれまでナンバリングが5作品、ナンバリング外が4作品の正史とされる9作品

https://www.konami.com/mg/history/jp/ja/
https://www.konami.com/mg/history/jp/ja/

と、所謂外伝(名前とキャラは一緒だけどあまり関係の無い作品)、物語の補足とされるようなものを合わせると20以上の作品が発売されています。

多分これには勝てないけど凄い数です!

公式の年表を挟ませてもらいましたが、へ?1から5までと、ナンバリングじゃないやつがぐちゃぐちゃじゃない?最後が4なの?どういうこと?

ってなりますよね。そうなんですぅーここも凄く面白いんですぅー。物語のはじめとされる3とさいごの4のナンバーが続いてるのもかっこいいんですぅー。そして、見てください。

3のスネークと4のスネークの顔、良い感じに歳取ってますよね。
でもこれ、別の人なんですぅ!主人公実は違うんですぅん!
メタルギアから主人公がネイキッドスネークからソリッドスネークになるんですぅ。
ぱっと見歳取ってるから4で終わりかと思わせておいての別の主人公で、ソリッドスネークが急激な老化してたりするのも実は色々と繋がっていて、蛇の物語は色々と凄いんですぅん。

すみません興奮して心の中の髭生やし乙女が出てしまいました。

わたしですぅーん

と、もっともっとすごくすごく語りたい凄い要素が盛り沢山なのですが、ずっとずっと俺たちゲーマーを凄い所から楽しませてくれてるのが、小島秀夫さんが手掛けてきたメタルギアなんです。
どうでしょう?なんだか難しそうとしか思えませんよね?

面白さを伝える難易度TheBossExtreme

そうでしょう。このゲームを説明するのは難しいんです。
小島秀夫さんの作品はとにかく、やってみないと遊んでみないと魅力は伝わりません。
文字で伝えようとすると1億万兆文字は掛かりそうです。冗談抜きで。

簡単に説明しようとすると、隠れて敵にバレないように進めるゲームだよと言えるのですが、そんなのもう今は沢山あるし…

スプリンターセル、クロックタワーもそうだし、

トイレに隠れるジェニファー クロックタワーより


映画みたいなゲームだよと言ってもそんなのも沢山あるし、
自由度が高いよもあるし、みんなでワイワイ出来るよ!もあるし…
でも!でもね!
メタルギアはシリーズそれぞれだけど全部楽しめるんです。下手すりゃあ国づくりみたいな要素もあるし、ピーチ姫を助けようみたいなのもある。何が出来ないんだろう?って考えると、お絵描きも出来るし(弾痕使って)人にエッチな本を見せてあげることも出来るし、ピタゴラスイッチも出来るし、ホラーゲームも出来るし、巨大な敵とも戦える。人のおしっこも邪魔出来る!あと女性用トイレに入って、女性から怒られることも!しゅごい…

沢山のエッチな本を見せてみた
怒られてみた

あと出来ないのは恋愛シミュレーションとエロゲーか…いや、出来る!

話せない彼女と一緒

パズル、謎解き、脳トレも楽しめるし。ノベルゲーム的な要素もあるっちゃあるし、あとは…とにかく今思いつく限りの色んなゲームの要素はメタルギアで遊べるんです!

マスターコレクション

もうこれ以上面白そうなゲームってなくない?すごくないですか?

マスターコレクションvol.1 2023年10月24日発売!

おふざけは置いておいて、もうすぐそんな凄いゲームが全部で5作品も遊べるマスターコレクションが発売されます。

これ、冒頭で言っていた「すぐ負けるゲーム」だった俺の初めてのメタルギアとその続編、メタルギア2も遊べるんです。
今遊ぼうとすると、MSX2とソフトか、PS2本体とメタルギアソリッド3 サブシスタンスを中古で買うしかないのですが、また現行機でメタルギアソリッド1〜3とメタルギア1.2を遊べるなんて凄い。

安い!

そして、すごく気になるのが、シリーズ各作品のデジタルシナリオブックとデジタルマスターブック。

あと、バンドデシネの1と2。これ、フルボイスのデジタルコミックで、ゲームしなくても1と2の物語が楽しめるっていう。これも面白いんだぁ。サウンドトラックも付いてくるし、これで6118円て…

凄いですよね。
語彙力無くなるくらい本当にすごい作品なので、気が向いたらプレイしてみて欲しいです。
プレイ動画を見るのも面白いですが、自分で苦労してクリアするメタルギアは格別です。

もう少しで終わりたくない

もう少しお話したいです。すみません許してください。この通りです(直立不動)。面白かったら小島秀夫さんに伝えてください。あわよくばXかこのnoteにスキとかフォローとかしてくれたら嬉しいので、ここまで読んでくれていたら拡散してください。この通りです(笑顔で直立不動)。

25年前に発売されたメタルギアソリッドから始まった新しいメタルギアは小さな俺からすると「すぐ死ぬゲーム」からは想像も出来ないほど進化していて、続編が出る毎に驚きと感動を与えてくれました。
が…そんな大好きな小島秀夫さんの作ったメタルギアソリッドは5では、すぅっと、メタルギアソリッドやポリスノーツをクリアしたあの日のような感覚が味わえることなく。熱かった空気がなんとなしに伸ばされ、冷まされてぬるい空気が抜けるように終了してしまいました。
確かにメタルギアへと繋がるストーリーではありましたが、俺達はまだその先が見たかった。
あそこからまだメタルギアへは繋がらない、
ヴェノムが「アウターヘブン蜂起」へと至った道のり、
その裏でネイキッドがどうしていたのか、
愛国者達の動き、
恐るべき子供達計画が破棄されるまでと、イーライ、デイビッド、ソリダスの成長とそれぞれの動向。

早口オタクぉん

まだまだ知りたいこと、知るべき事が沢山ある。
時代が進むにつれて小島秀夫さんは変わりゆく世界のストーリーに合わせて、元々全てが最初から決まってたかのように綺麗に物語を紡いで繋げて新しく構築して…その新しい物語が見たかった。見たい。メタルギアをプレイしたファンは皆思ってる。
一見4で終わりを迎えたかのように見えたストーリーは、過去に遡って新しいストーリーを作れるという事を、2をプレイした後の3で、4をプレイした後の5で見せてくれた。
未来の過去と未来のそのまた未来をまだ見ていたい。
ジャックの物語もライジング以降も続くだろうし、サニーの物語もまだまだ知りたい。
沢山のスネークと沢山の戦争、沢山の人の物語を見てきたハルの話も聞きたいし、彼のその後も知りたい。
メリルとジョニー、キャンベル大佐も気になる。ドルビンだって武器商人としてのストーリーも作れそうだし、4で存命のキャラクター達のその後も知りたい。下手したらサニーが携わってる宇宙のお仕事がポリスノーツに繋がっても良い。更に言えばスナッチャーが別の軸で繋がっていても良いし、Z.O.Eも、ボクらの太陽も。なんだったらマルチバースだって今なら全然使えるし、サヴァイブが作れたんなら、そこを利用して、ソリッドとネイキッドを共闘させたりしても良いじゃない。
これだけ登場人物の造形が深かったらMCUなんて正直目じゃない。KONAMIはIPを小島秀夫さんに自由に使って良いよと言って良いくらいだし、それくらいの甲斐性を見せても良いのでは?と若干苛立ってしまうくらい、作品を愛している。
そもそも、企業に属していた時に発明した物は企業に属するなんてさ、なんか、思いついた本人が自由に出来ないなんて、そら色々あるからさ、わかるけどもさ、発案者が企業から離れてもがっつり自由に出来る要素があるようにして欲しいよね。

でも、ここまで熱く、そう思わせてくれたのは、小島秀夫さんがキャラクター一人一人をしっかりと描いてくれたから。

確かにデスストランディングも凄く面白かったし、新しく繋げて紡がれるストーリーも同じく知りたいものです。

デスストランディング2も楽しみ
みんなはダリルっていうけど、俺はマーフィーなんだよなとオタク的な一言

とメタルギアには及ばないですが、たくさんのテキストを書きました。ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。

にゃのnoteVファントムペイン~終?

まだまだ書けと言われれば書きたいことはたくさんありますが、本当にメタルギアの世界は深く広くそして果てしないものとなっているので、いくら書くスペースが有り余ってようと、おそらく俺がこの世で生きたデブリーフィングを終えるまでに、書ききれないと思うので、ここらで終わりたいと思います。
少しでもメタルギアソリッド、関連作品、そして小島秀夫さんの作ってきた作品に触れるきっかけとなれれば幸いに思います。

少し疲れたので、俺もボスの元へ・・・

ボスゥ

こんな感じでファントムペインもゲームが尻つぼみとなっていた感じの表現の感じのそれな感じで終わります。

おまけ

おすすめのメタルギアユーチューブ動画

素パンダさんの動画

メタルギアの世界を知りたいなら、この方の動画がナンバーワンだと思います。俺なんかがnoteで書かなくても、素パンダさんの動画を見ればメタルギアの99%は知れると思います。
声も解説もとてもとても素晴らしい大好きなユーチューバーさんです。


メタルギアソリッドデルタ

メタルギアソリッド3のリマスターが開発中です。
次世代機で3がまた新たな環境で楽しめる。最高ですね。
メタルギアソリッド3d(3dsのメタルギアソリッド3)に実は少し携わったことがあり、思い入れと思い出が一番ある作品です。スタッフロールを見てニヤニヤしてました。
生涯でこんなに素晴らしい作品に出会えたのは人生最高の宝物です。


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