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遠星

心もなく魂もないまま

空を見上げては 散らばる星達の腕を求めている


春も過ぎたというのに 時は薄っすらとほこりをかぶり

無効になってしまった切符の様に上着のポケットから出てきて

唇は乾き 心はなぜかむなしい

感情は開ききった花びらの様で 朽ち始めた匂いが漂い

暗闇に光る鏡にちろりと映る舌が 深夜の想いにそっと影を差し込むと

びろうどに紅が灯り 心なげに飛び回る