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夜に思う

赤い月 
ぷかりと浮かぶビルの間に
タップを刻み手を叩け
浮き世の終わりの愉しさよ

橋の下 
川面に映るは懐かしの
街の灯揺れて煌めかし
昔は永久に思えたものを

耳を射つ 
トランペットが哀しいと
窓開ける背の愛しさを
一人寝の夜に抱き寄せる