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2024/6/2 絶望ラジオ第65回の永田敬介さん

永田敬介の絶望ラジオ 第65回「世の中は腐っているのだ」がとても面白かったので、感じたことや考えたことをメモしておきます。

※各種Podcastでも聴けます。

皆が陥る魔だから再起へのルートも多数ある。

不倫をしてすべてを失った31歳の男性に対するコメント。
不倫自体が正しいとか正しくないの議論は一切せず、「今の時代の決まりに従えばすべてを失うことになる。」「不貞そのものに興奮するというのなら、治療を受けるか、世の中の決まりを変えるために何かをするしかない。」と、淡々と事実ベースで語っていきます。この公正さへの永田さんの感覚、何度も言っていますが、とても好きだなと思います。

でも、「母親に私の育て方が悪かったと泣かれた」という点だけは、少々突き放した論調ではなく、しっかり寄り添って「これは一番堪えただろう」と仰いました。永田さんご自身もきっとお母さん思いなんだろうなと、言葉の端々からいつも伝わってきていることもあって、あたたかな人間味が感じられる喋りだなぁと感じました。

そして、不倫で裁かれることについて、世間一般の様々な事例についてお話をされた後に、最後には、絶望をひっくり返して希望を見せてくれました。

「世間のトラブルはほとんどが性欲起因。みんなが陥る魔だから、再起へのルートも多数ある。悲観するな。」

説得力がすごかったです。

現在、女性がパーソナリティを務める人生相談ラジオはいくつか思い浮かびますが、男性がパーソナリティを務める人生相談ラジオは少ないんじゃないかなと思います。他のラジオのことをあまり知らないので、断言はできないのですが、永田敬介の絶望ラジオは、おそらく人生相談ラジオのトップランナーの一つなのではないかと考えています。

実は簡単に払いのけることのできる障害

職場で話しかけてもらえないことや自身の老害化を懸念する絶望レター。

「自分は嫌われている」という言葉に垣間見える被害者意識と甘えを、言葉を丁寧に選びながら、決して断罪するわけでなく、上手に指摘して気づかせようとする永田さんの厳しさと優しさを強く感じました。

「嫌われてなんかいないよ」という言葉が、口当たりの良い慰めではなく、厳しさをもったこんなにも親身な言葉として響いてきたのは、初めてかもしれません。

そして、「それを障害と思っているかもしれないけれど、実は簡単に払いのけることのできるものかもしれない」という示唆を与え、「自分から話しかけに行きましょう」と真っすぐに明るく提案する永田さん。

この気づかせるターンと背中を押すターンの転換の速さが、きっと、人の心を救っただろうなと思いました。

レターに書かれた文字だけでのコミュニケーションでもこんなにもレター主の心をしっかりと抱きとめて、そっと地面に下ろして、自分の足で歩いてみなさいと言う。すばらしい指導ぶりだなと思いました。最近、絶望ラジオを聴き始めた知人が「永田さんが大学にいたら、名物教員になっているだろうなぁ」と言っていたのを思い出しました。

「自分から話しかけましょう」と仰る中で、ご自身が、後輩達に話しかけて良い関係性を築いてきた経験を少し詳しく伺うことができました。
2人以上で話すときには、誰かが置いてけぼりにならないように「な?」と声をかけて巻き込むとか、途中から入ってきた人にはこれまで話していた内容を説明して聞かせるなど。
まるで、対話上手の秘訣を伝授する実用書のような内容です。

有益すぎる。

かつて、トンツカタン森本さんは、永田さんが、後輩達の話をものすごくよく聞き、親身になって相談にのっている様子を、「人力舎の太陽」と呼んでいました。

この「人力舎の太陽」であるところの「永田敬介」は、きっと、永田さんご自身の真摯な努力により作り上げられたものなんだろうということが、今日のこの実用書のようなお話から伝わってくるように思いました。

「自分が嫌い」「自分はダメだ」という人はたくさんいます。
でも、なかなか人は変われません。

まず、「変わりたい」と思える人がどれくらいいるでしょうか。そして、変わるために、今のダメな自分を客観視して課題を分析する人がどれくらいいるでしょうか。自分のダメなところに向き合うのは痛みを伴いますから、そんなにたくさんはいない気がします。さらに、自分のダメなところのダメさを言語化できる人でも、その明らかになった課題を改善するために具体的な行動計画に落とし込んで、実際に計画通りに行動し続ける人となると、ほんの一握りかもしれません。

永田さんは、この変化のプロセスを、分析から行動までしっかりとやれる方なのではないかと、かなりの憶測含みですが、今日のラジオのお話から伝わってきた気がしました。

こういう方なら、何に取り組まれても、成功する気しかしません。

有能すぎるなと思いました。

憶測や妄想も多く含まれています。
誤読がありましたら申し訳ありません。

ひとまず以上です。