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「IT技術者のサポート×山梨の地域おこし」をすべて実現できる拠点!【シェアスペース Point運営者:浜野雅子】

New Way Jointが「山梨シリコンバレープロジェクト」を進めるためには、活動拠点が必要でした。活動拠点を探すなかで出会ったのは、浜野 雅子さんが市川三郷町で運営するシェアスペース「シェアスペース Point」でした。

シェアスペース Pointは活動拠点であるとともに、山梨シリコンバレープロジェクトが生まれるきっかけになった場所です。IT技術者を支えるほか、地域おこしに適していることから、山梨シリコンバレープロジェクトの拠点に選定しました。

今回は活動拠点になるシェアスペースを運営する、浜野 雅子さんに山梨シリコンバレープロジェクトや今後の展望について伺った内容をお伝えします!

ビジネスのきっかけは、どこにあるかわからない

岩間:浜野さん、本日はありがとうございます。改めて、自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?

浜野:山梨県市川三郷町で町おこし協力隊員をしている浜野雅子です。市川三郷町で借りた古民家をリノベーションし、酵素風呂やサウナを用意した「シェアスペース Pointo」をオープンさせたところです。スポンサー会社の運営元、管理人として施設の運営に携わっています。

岩間:仕事に打ち込みながら体も癒せるよい施設ですよね。自然豊かで空気が美味しく、ワーケーションする場所として本当にいいところだなって思っています。

そもそも、浜野さんがシェアスペースを作ろうと思ったきっかけは何だったんですか?

浜野:地域おこし協力隊員として活動していることが大きいですね。行政からも、空きスペースを有効活用してほしいという要望を受けることがあったので。

そこで、関東の都心部には当たり前にある「コワーキングスペース」を作れば、山梨で活躍するIT技術者やフリーランスだけでなく、東京の人がワーケーションする場所として機能するのではないかなと思ったのが、このシェアスペースを開設したきっかけです。

岩間:実際に見せてもらいましたが、東京にあるシェアスペースとは違った毛色ですよね。

浜野:せっかくやるなら山梨の集落にある自然を生かしたいという思いがあって。言ってしまえば、新しいものと古いものが融合した場所にしたかったという狙いがあります。

そのため、甲府エリアや山梨でも開けた場所でシェアスペースを開くことはまったく考えていませんでしたね。だからこそ、市川三郷町を選んだという経緯があります。

柔らかな日差しが入る、古民家の平屋を使った広々としたシェアスペース Point

岩間:そういえば、浜野さんとはどのような流れでつながりましたっけ…?出会ってからのできごとが濃すぎて。

浜野:私と岩間さんとの出会いは、共通の知人を介してでしたよね。たまたま、共通の知人が、うちの施設を使ってZoomをしていたときの相手が岩間さんで(笑)

岩間さんのほうから「そこどこ?」「ワーキングもできるし体も癒せる施設だから気になる」といった声があって、「ぜひお話ししましょう」ってなりましたね。

岩間:そうでした。浜野さんを紹介していただいてから数日後にはリアルでお会いしましたよね。私自身、魅力的な施設だし浜野さんとは早く会ってお話ししたいなって思っていたので。

浜野さんと出会ったときは、NPOの方向性をどうしようかと考え始めたタイミングで、「IT技術者の心技体」をという明確な方向性が決まってなかったことを覚えています。

浜野:たしか初めてお会いしたのが、2023年8月ごろでしたよね。そこから、山梨シリコンバレープロジェクトが形になり始めて。9月・10月・11月となんだかあっという間です。

「シェアスペース Point」にて、代表の岩間と浜野管理人

浜野さんとの出会いによって、山梨シリコンバレープロジェクトの方向性が定まるきっかけに

岩間:理事のメンバーを除くと、浜野さんは山梨シリコンパレープロジェクトに加わる協力者の一人目だったんですよね。

浜野:出会ったときに、山梨シリコンバレープロジェクトができていたというよりも、話すなかで方向性が決まっていった感じでしたよね。

岩間:そうでした。元々は、勉強するだけのNPOだったんですよ。けど、浜野さんのお話を聞くなかで「あ、酵素風呂もあるんだ」っていうところから、発想が膨らんだのを今でも覚えています。

自分が浜野さんの施設を使ってみたいって思えましたし、そこを使うと健康や美容が整うなって思えたんですよね。あと、仕事のパフォーマンスも上がるなと。

そのときに、NPOでやりたいことって「IT技術者の心技体を整えられる環境を提供すること」なんだろうなって方向性が決まりました。

山梨シリコンバレープロジェクトでIT技術者へ提供する3つのこと

※山梨シリコンバレープロジェクトでIT

岩間:言ってしまうと、最初に浜野さんへお会いしたときに「山梨シリコンバレープロジェクトで使わせてください」と伝えたことを記憶しています。

浜野:そうそう。それこそ2023年8月後半でした。本当に私の施設を使っていただくことが定まってからは、山梨シリコンバレープロジェクトの色々なことが決まっていくのが早かったなって思います。

お話しをいただいたときに、「なんだかうまくいきそうなプロジェクトだな」って感じていました。


シェアスペース Pointは「IT技術者を支援する」という点に最適な場所

浜野:逆質問になりますが、私が運営するシェアスペースを選ぶ一番の決め手になったことってなんだったんですか?

岩間:自分はそんなことないけども、IT技術者さんってひたすら熱中して仕事をしているんですよね。今まで勤めた経験もありますけど、同僚はもちろん先輩も後輩も健康そっちのけで仕事をするみたいな…。

仕事に打ち込みすぎる姿を見て、「なんか人生損してないかな?」って第三者目線で思うことがあったんです。健康と仕事を両立しながら生きる方法もあると考えたときに、今回の浜野さんのシェアスペースがぴったりだと感じました。

あとは、個人的に酵素風呂に惹かれたところもあります(笑)健康だけでなく美容にもよさそうなところは本当に魅力的ですね。

実際はワーカホリック気味になるIT技術者が多数いる状況
酵素風呂の様子

浜野:改めてお話を聞くなかで、私と岩間さんで「IT技術者の現状をなんとかしたい」という点が合致しているんですよね。

あと、岩間さんがITというエッセンスを持ち込んでくれたおかげで、グッと可能性が広がるなって感じたんですよ。私自身、ITに程遠い人間でして…ITの要素を絡めたくても絡められない状況だったんです。

岩間さんのNPOやIT領域に携わる方が私の施設を利用してくれることは一番望んでいることでした。願ったり叶ったりといったところです。

岩間:目指していることは、浜野さんと初めてお話ししたときから同じだなと感じてました。

ITに程遠いってお話がありましたけど、「ITに強い私」と「ITに苦手意識を持つ浜野さん」って観点で見ると、ある意味で両極端ですよね。

浜野:そうなんですよね。本来はなかなか交わることがなければ、出会う機会もない。だからこそ、ITに強い岩間さんとタッグを組んで、IT技術者として活躍する方々を施設へ誘致できそうな未来にワクワクしています。


せっかくなら“山梨らしさ”を体感できる場所でやりたい

岩間:あと、浜野さんの施設を選んだ理由で言うと、NPOのイベントを山梨の開けた場所で開催するのは違うなと考えていたんですよね。

せっかくやるなら、東京とは違う山梨らしさを出すべきだと思っていたので。

浜野:私自身、色々な方から「なんで市川三郷町にシェアスペースを作ったの?」って言われることがあるんですよ。岩間さんと同じで「山梨らしさを出すにはむしろここしかないんですけど!」って感じでしたね。

岩間:「山梨らしさを」という点も、一致してますよね。私自身もここしかないって思えるほど、すべてが揃った場所でした。

浜野:ここをテーマパークじゃないですけど、仕事も遊びもできる場所にしたくて。

よく「山梨にテーマパークがない」って言われますけど、ないなら作ればいいじゃんって考えています。人が来る場所を作って、観光地みたいになればいいなって思いますね。

思いについて語る浜野管理人

浜野:あと「市川三郷町は何もないでしょ」って言われますけど、そんなことはなくて。市川三郷町のよさを取り入れつつ、魅力を発信していきたい思いを強く持っています。だからこそ、岩間さんのNPOと一緒に発展していきたいんですよね。

岩間:なんか、都会と同じことをしても仕方ないと思うんですよね。東京にある便利なものを真似て作っても。

浜野さんが運営するシェアスペース Pointは、山梨だからこそできる魅力がいっぱい詰まっいるんじゃないかなって自分はとても感じます。


「IT技術者の心技体が整う」って改めてすごい取り組みですよね

岩間:実際、山梨シリコンバレープロジェクトのよさってどこだと思いますか?

浜野:IT技術者の心技体を整える部分は改めてすごいなと。どの仕事にも通ずるものの、心技体のどの部分が欠けてもダメだと思います。

例えば、技術があっても心が病んでいたり、体が疲労困憊だったりすると、本来の力が発揮できないですよね。私自身、元々、職人をしていたのでどこかが欠けてしまうとパフォーマンスが落ちるなと思う部分が多かったんです。

仕事もプライベートも、心と体が元気じゃなければ一生懸命になれないじゃないですか。とはいえ、仕事してなんぼの世の中だからこそ、現実で考えると見落とされやすいポイントなのかもしれませんね。

だから、病気や鬱になる人が多い現状ですし…

うつ病を含めた精神疾患を有する外来者数は年々増加傾向にある。

(引用:厚生労働省「第13回 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」

岩間:「人生を楽しむためには」という部分にフォーカスすると、心も体も元気じゃないといけないってことに辿り着くんですよね。

浜野:だからこそ、心技体を整える山梨シリコンバレープロジェクトの取り組みは今の世の中になくてはならないと思います。

技術者から見ると、すべての部分をサポートしてくれるからこそ、山梨シリコンバレープロジェクトは大きな存在になると実感しています。

岩間:IT技術者の心技体を整えられるのは、浜野さんが運営するシェアスペース Pointがあるからこそですよ。


実現が難しいからこそ、価値があるし新しい取り組み

浜野:山梨シリコンバレープロジェクトの取り組みって、新しい挑戦だなって思います。心技体のうち、どこかにフォーカスしてサポートする団体やサービスはありますよね?

でも、山梨シリコンバレープロジェクトのようにすべてを支えられる団体やサービスってなかなかないと思うんですよね。

やりたいと思う人はいるかもしれませんが、できない方がほとんどじゃないですか。

岩間:どうしてそのように思われたのですか?

浜野:まず、心や体のメンテナンスとなったときに「誰に頼むか」それを探さなければいけませんよね?例えば、「場所をどこに確保して」「心をサポートする専門家は〇〇さんへ」「体を整える人は〇〇整体院へ」というように。

そもそものベースがない場合は、この部分を解決するのが難しいと思います。今回の山梨シリコンバレープロジェクトで言うと、岩間さんの人望があるからこそ各領域の専門家が集まったんだと感じています。

実現することが難しいからこその価値もあると思います。

2024年1月13日に開催予定のイベントには、代表の岩間とゆかりがある、アロマハンドマッサージ師や眼精疲労改善整体師、骨格整体師や柔道整復師などのプロが集結する。

まずは私たちについて知ってもらうことがプロジェクト成功への第一歩

岩間:山梨シリコンバレープロジェクトにおける第一回目のイベントは、本当に自分たちの活動について周知したいですよね。「こんな団体があるよ」「勉強できるほか、健康やメンタルも保てるよ」という部分がアピールできるといいなと。

周知するなかで「あの団体また何かやるらしいよ」みたいな流れになっていけば、多分、IT技術者だけでなく、市川三郷町を盛り上げていけるんですよね。

浜野:そうなってくると、イベントもやりやすくなりますもんね。シェアスペース Pointへ行くと、いつも何かしらのイベントをやっている。だから、情報をチェックしておこうみたいな気持ちになってもらいやすそうですよね。

例えば、施設に畑がありますし、みんなで栽培して食べるみたいな取り組みがあっても面白いじゃないですか。

岩間:デジタルデトックスという視点で考えると、IT×農業って相性がいいんですよね。それも今後のイベントの一つとして取り入れられたらなって思います。

浜野:本当にやりたいことっていっぱいありますよね。


IT技術者への支援だけでなく、山梨の地域おこしも視野に

岩間:それこそ、浜野さんは地域おこし協力隊員として活躍しているけど、自分も山梨シリコンバレープロジェクトを通じて地域おこしに貢献できたらなって思っていたんですよ。

浜野さんは地域おこしについてどのように進めたいと考えていますか?

浜野:最近は山梨県立青洲高校の学生や地域の若者と一緒に、地域おこし×ITを絡めた取り組みを進めていきたいと考えていますね。

若い子たちの力が伸びなければ、大きく発展していかないよなって思えるんです。私にとっては若い子たちの柔軟なアイディアや発想力などを学ぶ機会になればと。

あと、少子高齢化が進む世の中で、これからは若者を取り込むことがより課題になるじゃないですか。

岩間:たしかに、山梨においては高齢化や若者の地元離れによって、人口が減り続けていますもんね。若者は「そもそも、山梨の魅力に気づけていない」といった理由で地元から離れていると聞いたことがあります。

山梨の人口は減少傾向にある

岩間:ほかにやってみたいなと思うことはありますか?

浜野:あとは、集落周辺に色々と作れると面白いかなって思っています。例えば、キャンプ場やマウンテンバイクコース、芝滑りできる場所を作ったり、蛍が出る川を復活させたりするみたいに。

やりたいことはたくさんあるので、学生と一緒に進められたらなって思っています。

岩間:浜野さんのやってみたい活動を通じて、学生や若者に山梨の魅力的な部分に気づいてもらいたいですよね。

浜野:イメージしているのは、岩間さんが持つITのエッセンスを地域おこしにつなげられると、私たちにしかできない取り組みができると思うんです。この取り組みを通じて注目を集められることが理想的だなと。

岩間:いいですよね。DASH村じゃないですけども、一つの場所をみんなでおこしていくと愛着が湧きますし。だからこそ、学生をはじめとした若者には携わってほしいなと思いますね。

浜野:若者にとって、新しいものと古いものを大切にする感性を磨く機会になればと考えていますね。

岩間:こうやっていくと、IT技術者のサポートだけでなく、山梨を盛り上げていけそうな気がします。携わる分野が違っても、ビジョンを共有して一緒に歩んでいけるといいですよね。


せっかくなら、楽しめるイベントも実施したい

浜野:岩間さんは、地域おこしについてどのように考えていますか?

岩間:山梨シリコンバレープロジェクトのなかで、IT技術者の心技体を支えつつも、山梨に可能性を作れる場所があることを地元の方に知ってほしいですね。

浜野:山梨に可能性を作れる場所があると知ってもらい、興味のある方が来てくれて一緒に面白いことができるといいですよね。

岩間:面白いこと?実は密かに考えているんですよ、次は婚活イベントができたらいいなって。

山梨シリコンバレープロジェクト一発目のイベントの数週間後には、ITエンジニアの婚活イベントをする予定です。

IT技術者って異性と出会う機会が少ない環境で、結婚していない人も一定数いるんですよね…。参加者はビジネス交流会でつながった方と話すと、集められる気がしますし。

浜野:婚活イベントはやりたいです!実際に町のほうからも要望があるんです。どうやって人を集めようかと悩んでいたところだったので本当にタイムリーです。ぜひやりましょう。

岩間:もちろんです!IT技術者の仕事だけでなくプライベートも支援することが、トータルで見て山梨の地域おこしにつながると考えています。


コミュニティ作りを通じて、人と人との輪を同心円状に伸ばしたい

岩間:山梨シリコンバレープロジェクトをきっかけに、今後どのようなことに力を入れていきたいですか?

浜野:コミュニティ作りに力を入れたいですね。田舎ならではというか、地域の人たちが一緒になってやることは大切だと思っています。

ほかにも、県外から訪れた方も一緒に活動できたり、出会えたりする、コミュニティができれば楽しいなって考えています。

シェアスペース Pointに来ればみんなとつながれて、初めましての方でもポンと馴染めるような場所にできると。人と人をつなぐハブになれることが理想ですね。

学生サークルと地域おこし協力隊による活動の様子

岩間:わかります。なんか自分たちばかり動いててもつまらないですし。コミュニティを作れば、やりたいっていう人たちが集まって、それを叶えることができるようになると思うんですよね。

浜野:逆に岩間さんはいかがですか?

岩間:今でこそ私が中心になって山梨シリコンバレープロジェクトが動いていますけど、今後はみんなで作り上げていきたいですね。IT技術者が集まって新たなサービスやその場所を作っていくことができると思うんですよ。

だから、自分のことだけでなく、チームや地域という単位で「こんなことできるよね」「あんなこと挑戦したいよね」というように考えていけるといいなってイメージしています。

あとは、学生さんを育てる方向でも何かしらの形で動きたいです。前提として、「楽しくできること」は重要じゃないかなって思いますね。年齢や経験に関係なく、皆が楽しく過ごせるチームができると自分はすごく嬉しいです。

岩間さんが運営するNPOの過去の活動の様子

浜野:IT技術者が増えることはもちろん、色々な人たちが出入りして、そこでまた出会いがあって…のように。人と人のつながりの輪がどんどん広がっていくことが理想的ですよね。

岩間:最終形態ですよね。そこを目指して、関わる方々が楽しめる環境を提供していくべきだと考えています。

浜野:同じ方向性を向いているからこそ、山梨シリコンバレープロジェクトに今後も協力していきたいと思っています。改めてよろしくお願いいたします!