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不機嫌な赤ずきんちゃん


この記事の続きです。



  お母さんが作ってくれた大切な宝物である赤い頭巾がなくなっていたことに気づいたからです。どこを探しても見当たりません。きっと狼に食べられた時になくなったに違いない、赤ずきんちゃんはそう思いました。赤ずきんちゃんの両親は狼に食べられて亡くなりました。そのことからより一層狼に対する怒りが抑えられません。狼が憎く、復讐してやろうと思い、赤ずきんちゃんは将来は猟師になってこれ以上の犠牲者を出さないようにしようと決めました。そして自分を助けてくれた猟師の元へ行き狩猟を学びはじめました。しかし狩猟を初めて5年が経ち赤ずきんちゃんの実力も上がってきた頃、狼は絶滅しました。赤ずきんちゃんは思いました。私の考え方は間違っていた、何かを憎む心を原動力にするのではなく、誰かの力になれる人生を歩もうと。それから赤ずきんちゃんは頭巾職人となり、村人の素敵な思い出作りの手助けをするようになりました。頭巾ひとつで村人を幸せにする、それは赤ずきんちゃん自身が赤い頭巾を通しておかあさんからたくさんの愛情をもらったからこそ村人の心に響くような頭巾を作ることができたのです。赤ずきんちゃんは村の人々と幸せに暮らしたのでした。

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