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第9回 志野新習②「森田暴露療法」

今回の第9回なのですが、えげつない時間かかりました。
ってのも主にこの志野の話でかなり時間取られてました。











いやぁ…………orz
これね……表情が難しすぎるんですよ…………orz


そもそもこのストーリー思いついたのが2023年の3月で、バイトしてた時に思いついたのですが、そん時から悩んでたのが若木の反応です。

若木のあの笑うシーンなのですが、すごい絶妙というか微妙なバランスで描かなきゃいけなかったんですよねorz

まず大前提として志野は
「これ言うと誰かにドン引きされる、気持ち悪いって言われる、頭おかしいって言われる。もしこれで人が離れて行ったら恥ずかしくて死ぬ」
という感情があります。
つまり
「打ち明けることによって拒否される恐怖」
があったんです。

けれども、自分1人で抱えることに耐えきれず苦しんでいたので若木に打ち明けることにしたんです。

そこで私が悩んだのが若木の描写です。

まず、あの笑い方なんですけど意図的には
「あはは。確かにそれはおかしいよねぇ」
って優しく受容するような、肯定するような、受け入れるような笑い方なんです。
ここで気を遣って
「いや別に変じゃないよ」
って言うのも嘘っぽいし、かといって
「やばwwwwwwそれはうけるwww」
っていうニュアンスの反応をするのも若木の性格的にはありえないし、ていうかその反応だと下手したら傷つくのでちょうどこの中間?と言うんでしょうか?

"気を遣ってはいるけど、嘘もついていない"
"確かに変だなとは思うけれども、拒否をするわけでも無い"

みたいな、ビッッッミョーなラインを狙わないといけないのでここで時間取られてましたorz

で、あのシーン、若木のコマが横に3個連続で連なってますが、最後のコマは
「うん、うん。確かにそれはおかしいわ笑」 
って感じで、志野に同意して頷いているイメージなんです。けど漫画的にそのコクコク頷いている表現が難しくて、最終的にアレに落ち着きました。

2番目のコマはさりげなく
「ふふっ」
と笑いが声に出ているイメージ。けど馬鹿にしているわけではなくただ単に面白いな、という感じ。
…いや
「そこまで怖がらなくてもいいのに。なんか可愛いな」
という年上としての余裕的な笑いもあるかもです。


そして志野の最後の表情は、安堵の意味を込めて描いてます。
「ドン引きされるかと思ったけど、なんだ。フツーに受け止めてくれた」
「ずっと悩んで誰にも言えなかったけど、なんだ。こんなにあっさりしてたのか」
みたいに拍子抜けしたニュアンスもあるかも。
ずっと今まで抱えていたものが降りてラクになったような、解放されたような感じです。


とりあえずこの話、原稿書いたのが7月後半あたりで、そっからパソコン上で修正するのにすごい時間かかりました。なので完成に1ヶ月かかったんです。
最後の志野のあの表情は結構描き直してますしね(^^;; なんか絶妙な表情にしたかったんだけどなかなか上手くいかず。

そんで私は小さい人間を描くのが苦手で、
今回それが連続したのも困難極めた理由です(^^;;
コマいっぱいにキャラの顔や表情が映し出されるシーンはそこまで難しく無いのですが、キャラの全身図を小さく描かなきゃいけないシーンはガチで地獄です。今まで一枚絵ばかり描いててこういうシーンを描く機会がなかったのも描けない理由です。

若木が椅子に座って志野が地べたに座るシーンとか、難しすぎて半泣きでした笑(いや上手い人なら簡単に描けると思うのですが)





まぁ、とりあえずこんな感じです。
裏話として楽しめてもらえたのなら幸いです。
では。


p.s.この回を描いていて気がついたのですが、自分はずっと誰かにこんな感じに受け入れて欲しかったんですね。
なので多分、理想の受け手としての役割を若木に任せてたんだと思います。描いていて気がつきました。

なのであれは
「こうだったらいいなぁ」
って感じで無意識的に理想がストーリーになってたんだと、今気づきました。

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