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生きるためにアイドルをしている。


私のアイドル活動にはお金がかかる。

衣装代、作曲代、交通費、ライブ出演費。お客さんがツーショットチェキの時にくれる1000円も、 ほとんどが活動費に消えていく。

時間もかかる。土日の休みはほとんどアイドル活動に消えるため、友達との予定も入れる暇がない。そもそも入らないけど・・・。
歌って踊ることも大好きで、新しい人と会えるのも楽しくて、だけどそれだけでは多分続けられていない。


なぜそれでもアイドルをするのかというと、生きるため。
私は生きるためにアイドルをしている。



アイドルをやらずに民間企業の仕事だけしていた時、本当に死ぬかと思った。生きながらに殺されていた。
何一つ楽しくなかった、何の目標もなかった。未来は一般的な仕事結婚出産老い死亡に収束していくのをありありと感じて気が狂いそうだった。日々こんな焦燥感と絶望を感じるくらいなら死にたいと思った・・・。


私は何にこんなに焦り、絶望しているのか。けして芸能人になりテレビに出てちやほやされたいわけではない。写真集だって出したくない。
それでもなんとなく、やり残している感覚がすごくある。



多分私は、私のことが大好きなのだ。
どうして人は私の魅力に気付いてくれないんだろう。このまま消えていくなんてもったいない!
学歴も顔も歌もダンスもしぐさもしゃべり方も美的感覚もワードセンスも運動神経も病気も生き様も細い脚もFカップも全部全部出し尽くしたいんだ!
そりゃそのうえで好きになってほしいけど、それで嫌われたらそれはそれ。嫌われて殴られたっていいから、あるもの全部使い果たしたい、私は貧乏性だから。薬局でものを買う度もらえるクーポンをため込んで絶対に使い尽くすタイプ。
私のクーポンを使えないまま死ぬくらいならいっそ今ここで死んでしまいたい!!!!


私の持っているものを最も出し尽くせる手段は、まごうことなく「アイドル」であった。

アイドルをすることで、私はどうにか死なずに生きるモチベーションを保つことができているのだ。

だから逆にどうして世の人々がアイドルをやらずに健やかに生きていけているのかが不思議でしょうがない。
恥ずかしいから隠しているだけで、みんな本当はアイドルになりたいんだよね・・・?


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