今年のシンシナティ・レッズを語れ

メジャーリーグも開幕して一か月が経とうかとしている皆様、お元気していますでしょうか。
当方相変わらずシンシナティ・レッズを応援して数年ほど経っております。シンシナティというとかのスター・ウォーズの玩具を専売していたメーカーであったケナーのあった土地ですな。現在はハズプロがケナーを買い取ってありませんし、スター・ウォーズのトイ版権もかなり熾烈な争いしてますが。

元々シンシナティ・レッズの名前の元はアメリカ発の全選手プロ選手で構成された、いわば初のプロチームであるシンシナティ・レッドストッキングスを由来としているんですな。元々アマチュアがチームを組んで職場対抗戦みたいな事をしていた遊びが段々と熱を帯びて力のある選手に金を出して助っ人をしてもらう、みたいなのが段々ととめどなくなってできたのがシンシナティ・レッドストッキングスなんですな。
まあ、このチーム結構すぐに瓦解して監督兼任選手だったハリー・ライトはボストンに行ったりして、そのチームが現在のアトランタ・ブレーブスになるんですが。コーラの都はプロ野球選手のふるさとなんですな。
そのコーラは南北戦争で身体を壊したジョン・ペンバートンが自分の薬を買うために一山当てようとして……。そこはまあええですな。

実はレッズ、という名前の名残りはそのシンシナティ・レッドストッキングスからなんですな。だから結構勘違いされているんだけれど、シンシナティ・レッズはアメリカ最初のチームかと言われるとちょっと違うんですな。
ただエクスパンションでシアトルにあったマイナー球団、パイロッツがメジャーに上がるに際してミルウォーキーに移籍したときも地域の住人達から求められたのもあってパイロッツからブリュワーズの名前に変えたようにその土地に根付く名前をもらう事は多々あるのでシンシナティに来るチームは「レッド」をつけるのがよきことなんですな。

そんなシンシナティ・レッズの2024年はまずまずのスタートを、切っているようでなかなかな状態に。

1,相変わらず安定しない先発と柱を失いつつも安定するブルペン

さてさて開幕前に衝撃的なニュースがありましてな。
去年レッズの柱であったイアン・ギバウトが怪我してIL入りしちゃったんですな。
去年のギバウトは一時最多勝にもいたまさにチームの勝ち頭。他球団では通算で50試合も投げていなかった選手が一瞬にブルペンの柱になるのはメジャードリームを改めて感じさせる一幕でした。日本ではあまり知られていないけど。
その彼がいないから結構台所がちょっと苦しい。
また、復活の気配を見せたティジェイ・アントーンがまたもや怪我でIL入り。とにかくブルペンが寂しい。
とはいえフェルナンド・クルーズが現在中心となって頑張っているんですわ。

目立ってはいないがアスレチックスから獲得したサム・モールやバック・ファーマー、変な投げ方でめちゃくちゃ明るいブレント・スーターも頑張っている。

だがブルペンでは主体となっているべきのアレクシス・ディアスはあまり登板できていない。とにもかくにもセーブの機会が少なく、丁寧に扱われているディアスが活躍できる場面がかなり極端に減っているのは否定できないのですよ。

で、なんでこうなっているのか、っていいますと相変わらず先発が崩壊気味でしてな。
今年からはフランキー・モンタスが参加して頑張って先発を回してるんですわ。

なかなか苦しんではいるけどとりあえず中四日は回してるのね。
で、アンドリュー・アボット、グレアム・アシュクラフトに怪我からやっとニック・ロドロが帰ってきたんですよ。

https://www.youtube.com/watch?v=xrWH6pLqxW0

結構先発が厚くなりましてな。
まだ安定して5イニング投げられるのがいないってのが問題ではあるんですが、とりあえず3イニング以降はどうなるか分からない常時オープナー、みたいな状況は脱したわけでありますよ。

ただ、ハンター・グリーンがですな。やっぱり安定しないんですわ。
期待はかけられているんですがね、期待に応えられていないのが正直なんですわね。三振はめちゃくちゃ多いんですがね。
個人的には力任せなピッチングなんで彼もまたブルペンでここぞを支える一人になればええんやなかろうか、って思っているんですがね。
日本では大谷翔平や佐々木朗希と比較される速球派なんですが、バチっとはまると手が付けられないんですけど、はまらなければずるずると点を取られていつの間にか4イニングくらいで降りてるって光景多すぎるんですよね。
先発やるならもうちょっと安定してもらえないもんですかねえ。
とにかくいい時はいいけどダメなときはてんでダメという投手。そろそろ安定しないと先発揃ってきてるから居場所なくなるべや。

ギバウト、アントーンが帰ってきたらもっと楽になる反面、先発があんまりイニング食えていないのも事実でここが上手いこと絡めば面白くはなるんやろうけど……。

2,自前の選手が絶好調、ただ……

打撃に関しては今のところいう事なし。
やっとメジャーの舞台に慣れ始めたかエリー・デラクルーズがようもまた打つ。

今年は六番で起用してそこで下位打線の要として活躍しているのよ。
下位打線?と思う人もおるやろうけど今のシンシナティ・レッズはとても珍しい采配をしているからそこはあとで説明するけえの。
とりあえず要の一つになってるんやね。
個人的にデラクルーズの六番起用は大正解と思ってるのよね。

元々デラクルーズは目立ちたがり屋だからド派手なプレーをする一方で細やかさに欠けた選手。往年のアメリカ車みたいなやつで馬力はメジャーでもトップクラスなんだけどかみ合わないと打線そのものを崩壊させがちな、いわば諸刃の剣。
その彼をどこに置くか試行錯誤していたのが去年。とにかく二番とか三番においてそこからチームが崩壊していたのをよく覚えてる。もう打線がぷつぷつ切れるの。
で、本人は目立つプレーするから「レッズにはデラクルーズという才能の塊がいる!」ってそこだけ目立っちゃうのよ。デラクルーズ大活躍の1勝の陰でデラクルーズで歯車が狂った打線のせいによる数敗がある。それが8月以降のレッズだったの。

そこに目立ちはしないもののフリースイングで暴れさせやすい六番に起用してから見事にはまっている。今年は上位打線がそこそこしんどい状況ながらも下位打線はデラクルーズを中心に打って試合を作っているという感じ。この辺り性格を捉えているデビット・ベル監督の良采配だわね。
なにも才能の塊を上位に置く必要ないのが人材の宝庫たるメジャーリーグなのだ。

ただマット・マクレーン、ノエルビ・マルテが外れ、まさにベル野球の要たるT.J.フリードルが怪我をして出られていないのが結構苦しいところ。
スペンサー・ステアー、ジェイク・フレイリーは相変わらず元気なんだけど。

あとベルはとにかくスモール寄りのチームを作りたいところがあるようでいまセンターのスタメンを取っているのがスチュアート・フェアチャイルド。

守備力と足には素晴らしいものがあるのだがいかんせんバットに当たらない。
フリードルよりは足、守備はうまいのだが、バッティングは完全にフリードルの勝ち。というか彼を見ていると元日ハムの井出竜也をすごく思い出すんだよねえ。フリードル戻ってきたら彼、どうするんだろ。

ただ嬉しい誤算みたいなものもあるでよ。
2022年NCダイノスでプレーしていたニック・マルティーニが好調。DHを中心にプレーしているのよ。アジアに行った投手はメジャーに戻って活躍する傾向はあるんだけど打者、それもバッティングが持ち味の選手が活躍することは稀だから本当に希少種。
シーズン通しての活躍は想像しにくいんだけれど、こういう選手が脇を固めるようなチームは大抵強いのでシーズン最後までロースターに残ってほしいわね。

そういえば今年のオフ、ジェイマー・キャンデラリオを獲得したのだけれど。
まあ、話さなくていいわね。打撃買われて入団したのに打率2割切っている選手の話してもみんなつらくなるだけだし。

3,今年も独特な起用法のベル采配。今年こそ吉と出てほしい

監督、デビット・ベルの采配は結構独特での。
かなり選手を休ませながらプレーすることを重視してるのよね。
今のところべったり起用されているのはエリー・デラクルーズと絶好調のニック・マルティーニくらいのものでジェイク・フレイリーやスペンサー・ステアー、ウィル・ベンソンといった打撃に自信のある選手を三連戦あれば一日はスタメンから外れている、みたいな起用が目立つのよね。
彼らの打撃が高いながらも突飛出ているわけではないってのがあるのだろうけど、結構これで全選手休み休み使っていく、って感じがある。
これは去年から結構見受けられる起用なのよね。多分2022年のぐちゃぐちゃになった時期を受けて選手の体力を気にしながら使うほうがいいって判断に至ったのかもね。特に2022年はタイラー・スティーブンソン、ジョナサン・インディアといった二大プロスペクトが怪我したのがあまりにも大きすぎて、現在その二人ともあんまり活躍できてないところ含めても思うところがあったように思う。
そういう意味では2022年からずっとFAなどの目玉選手はこれと言って活躍しない風潮はどうなの、と思ってはいたりするけども。

チームもホームランをガンガン稼ぎたいというよりは打線をつないで勝っていきたいという雰囲気は変わらず。無理にホームランを狙うよりも連打で打って打って打ちまくる選手が揃得たいという感じ。
それが意外と打ちたがりと相性悪かったりするところはあったり。そういう意味では「ホームランで目立って食い扶持を得る」という考え方がそこそこ強いメジャーリーガーたちにその考えは受け入れられるのか。そういう意味ではT.J.フリードルのようなホームランも打てるけどバントもこなしてくれるような野球脳の高い選手が求められてくる。今年も相変わらずこのチームのキーマンはT.J.フリードル。でもフェアチャイルド一番はどうかと思うよ正直。

また、先発は長いイニング投げられることを求めていながらダメだと思ったら平気で4イニングに下ろしてブルペン総動員で勝利をもぎ取っていくスタイル。多分これも2022年の影響。変に先発を伸ばした結果勝ててた試合が転がるように敗戦したことが何度もあったもんだから。
でもこれはブルペンが崩壊しがちな戦法なんだけど、それでも今のところ崩壊しちゃったのがイアン・ギバウトのみって考えるとまあまあ当たり。バック・ファーマーなんてこんなブルペン起用されながらまだ頑張ってる。
ただ去年活躍したアレックス・ヤングがあまり投げれていないからやっぱり中継ぎに負担かかるスタイルはもうちょっと続きそう。そういう意味では本当に先発が伸びてきてくれるとええんやけどね。
でも今のブルペンはほとんどが他球団でいらないと投げ捨てられてきた子。もしかしたらレッズを最期の場所として与えられ、それに応えられる奴だけが生き残るスタイルになっていくのかもしれない。いい言い方をしたら野村再生工場。悪い言い方をしたら使い捨て。

野手はデラクルーズを中心に多くの力が集まってきているのであとはそれが噛みあうかどうか。チームのレジェンドでありながら近年ではお荷物感半端なかったジョーイ・ボットのすでに深いところまで掘られた穴を誰が生めるかで結果は変わるんじゃないかなと。
今のところクリスチャン・エンカーシナオン・ストランドがそれを埋める感じは出てるけど。ウィル・ベンソンは打つ時は長打だけど打てないもんなあ。キャンデラリオ?もうちょっと打率上げよう。

あとはセカンドのマット・マクレーンが戻ってきたらどうなるか。
また、今年も不調のジョナサン・インディアはホンマに居場所なくなるかもしれない中、どうするのか。インディア~、復活してくれ~

今のところナ・リーグ中地区はシアトル・パイロッツことミルウォーキー・ブリュワーズが首位で日本でも大人気のシカゴ・カブスが二位でそれを追いかけるのがレッズ。
まだ十分追いかけられるぞ。
頑張れ今年のシンシナティ・レッズ。

はい。今週は忙しすぎてコラムのテーマがまとめられませんでした
著者はテーマをまとめられなかったらすぐシンシナティ・レッズの記事書くわね。しかたないねファンだからね

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