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感染管理認定看護師が伝える、キャリアアップへの道

看護師のキャリアアップには色々な道があります。5年、10年とキャリアを重ねるほど、この先どのような形で仕事を続けていくのか不安が出てくることもあります。それでも、何がやりたいのか具体的にわからない、このまま続けていくのか不安と思っているなら、自分のキャリアをもう一度見直してみませんか?

私は看護師歴10年を過ぎてから、感染管理認定看護師を取得しました。悩みながらも、専門的な知識を持って何かしたいと考えてきました。目指すものが出来ると、行動に移しやすくなります。

この記事では認定看護師を例に、目指したいキャリアを手に入れる方法をご紹介します。

1. 自分のなりたい看護師(モデル)を探す

看護師 点滴の滴下調整をしている

身近に理想の看護師はいますか?日常の看護で、好きなこと、疑問に思う事、あんな看護師になりたい、理想の働き方は?などのモデルを探してみてください。例えば、もっと患者さんにケアできる時間が取りたい、専門的な知識をもってアドバイスしたいなどです。それが、自分の理想の姿を描けるきっかけになります。 

私の場合、同じ病棟で働いた先輩が、院内初の認定看護師となったことがきっかけでした。認定看護師として期待され、専門の知識を持ち活躍する姿に、私も何か専門的な知識を身に付けたいという思いが強くなりました。

感染管理を選んだことも理由があります。感染委員として活動していく中で、病院全体の環境を整えたり、マニュアルを見直して効率的に実施したりできるようになるには「今のままではできない」と思ったからです。認定看護師に興味をもったことから、それに関連する業務などにつき、自分のなりたい姿が徐々に見えてきたと言えます。

キャリアアップのスタートは自分の中にあります。まずは、自分の周りに、興味のあることを探してみてください。次のステップに進むヒントが眠っているはずです。

2. なりたい姿を具体化する

なりたい看護師が見つかったら、より具体的にイメージしてみましょう。そのために、直接会いに行ったり、講座など受講したりしながら、何をするのか決めることをお勧めします。

どんな経緯でその立場になったのか、資格が必要なら取得するためにどんなことをしていったのか、具体的になればなるほど、自分自身のモチベーションも上がります。

私の場合は、同じ施設内に認定看護師がいたので直接話をしました。

資格を取って実際どのように働いているのか、資格を取る際はどんなことをしたのか、教育機関ではどのような環境で過ごしたのかなどを聞きました。また、他施設の認定看護師から話を聞く機会も活用していきました。

3. 情報を集める

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ほとんどの資格は、取得方法についてインターネットで調べることが可能です。自分の取りたい資格などは、看護師の経験年数や実績など、どんな条件が必要ですか?関連した部署での経験や、研修会などにて資格が必要な場合もあります。
私の場合は、看護協会のホームページを見て看護師の経験年数、必要な実績などを1つずつ確認していきました。

4. 現状を把握し、行動につなげる

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情報を集めたら、今の自分の現状を確認します。

資格取得などの条件を満たしているか。満たしていない場合、どうすればその条件を満たせるのか。それは、自分の力で実現可能なのか。部署の移動や、研修を受けていく必要などある場合、直属の上司に相談することが必要になってきます。

取りたい資格、必要な経験、そのためにどうしたいのかを明確にして相談することで、上司の協力も得やすくなります。

また、施設の現状も確認しておくと良いです。

取りたい資格などを持っている看護師はいるのか、いないのか。いる場合は、何人いてどのように活動しているのか。施設として、その資格取得の要望はあるのか、などです。

私の場合、看護師経験年数5年以上、そのうち3年以上の感染管理に関わる活動実績が必要でした(認定分野によって詳細は異なります)。その上で、部署内で役割を決める際は感染委員を選び、実績を積んでいきました。

直属の上司には、感染管理認定看護師を目指しているという相談をしていました。そのため、看護部から認定看護師を希望しているという認識を得て、資格取得に関しては後押しをしてもらえました。

5. お金の準備を始める

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やりたいことが決まったら、同時にお金についても準備を始めましょう。資格取得などに実際にかかる費用(授業料、試験代など)と、それ以外にかかる費用(引っ越し、住居費や宿泊費、日々の生活費など)があります。

例えば資格を取るなら、勤務しながら取得できるのか、住んでいる場所も離れないといけないのかなど、各自の条件でかかる費用は異なります。自分のやりたいことのために、どんなことにいくらかかるのか一度計算することは必要です。

また、施設によってはキャリアアップのために金銭面などの支援策を設けている場合もあります。施設の支援策があるのか確認することもお勧めします。

私の場合は教育機関が遠方でしたので、住んでいるアパートを引き払って新たに住居を探すなど、数回引っ越しをしました。また、給与も下がるため生活費の確保なども必要でした。

まとめ

この記事では認定看護師を例に、キャリアアップについてお伝えしました。身近に100%のモデルはいないかもしれません。それでも、気になるあの人、理想の働き方、こんなキャリアを身に付けたいとイメージすることで、自分のなりたい未来へ一歩近づくことができます。

視点を変えるだけで、見える世界も変わります。自分を信じて、なりたい看護師をもう一度目指してみませんか?紹介したステップを参考にぜひチャレンジしてみてください。


~この記事を書いたのは~

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中島 みゆき(なかじま みゆき)歌唱力ゼロ、看護師ライター。
1977年生まれ。福島県出身。2016年より東京在住。看護師歴21年。総合病院にて、消化器外科・呼吸器外科、手術室勤務。その後、感染管理認定看護師を取得し感染管理業務に7年間従事。38歳で結婚し夫の転勤にて退職。その後、転職、出産、育児を経験。看護師、母親、妻など自分のキャリアを生かした働き方を模索中。趣味は片づけ、読書。


ナースライフバランスでは、 SNSを活用したオンラインサロン、各種イベント、情報など通して 看護師としてのいろんな働き方やプライベートを充実させるための情報や活動を通して1人でも多くの看護師が「自分らしさを」大切に、 自由で面白いナースライフを過ごせる世の中を目指します。