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働く人たち

残業して、21:30を回り、晩御飯どうしようと考えた挙句、職場近くの吉野家に行くことにした。

久々の牛丼屋でテンションが上がり、カルビ牛丼大盛と豚汁を頼んだ。食べ切れるか食べ切れないか微妙なラインだったが、昨夜もコンビニだったし、しっかり食べようと決意した。

すぐに提供された牛丼と豚汁は、すごく美味しい。食事を1人ですることに抵抗がある私だが、頑張って入って正解だった。

数分経った頃だろうか。
オジサンの「こっちは待たされてるんだよ!」という怒号が聞こえた。声の方に顔を向けると顔から湯気がでるんじゃないかというくらいに顔を赤らめたオジサンがいた。
どうやらレジの遅さにイライラしているらしい。
個人的な意見だが、牛丼屋のレジでそんなに混むことはないし、満腹になったのであればキレるようなこともないだろう。もしかしたら仕事で嫌なことでもあったのだろうか。

怒号が飛んだ直後に牛丼屋の店員さんが「申し訳ございません」と流暢な日本語で返した。
同じ日本人として「こちらこそ申し訳ございません」と思った。
どんなにイライラしてても他人に嫌な思いをさせてはならない。とどこかで学んだ気がする。

そんなこんなでお会計を済ませる際に怒号を飛ばされた店員さんに精一杯の「ごちそうさまでした」を伝えて、意気揚々と店を出ると、酔っ払いらしきこれまたオジサンが3人、コンビニの前でアイスのジャンボモナカを食べている。

時間は21:45くらいだったが、ベロベロのようだった。
気持ちばかり3人から距離をとって歩こうと思った矢先、うち1人のオジサンが、

「わあああああああ」

と自分に向かって叫んできた。
当然驚いたが、もっと驚いたのが、口いっぱいに頬張ったジャンボモナカが全部出てきた。汚い。

驚きのあまり、良い返しができず、愛想笑いでその場を去ったが、こっちも「わああああああ」と言えばよかったのだろうか。

この人の鬱憤が少しでも晴れてくれたらそれで良い。

誰かの憂さ晴らしが、誰かのストレスになっている。

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