日記:視野を狭める

帰宅すると、通販で購入したものが届いていて俄かに心が躍る。メールで配達完了通知が届いているので、存在自体は知っているのだけれど、購入のタイミングと時間差で訪れる荷物はまるでプレゼントのように思える。サンタクロースなぞ遠い存在に成り果てた身としては、不意の贈り物が昔以上に嬉しく感じられるのかもしれない。

しかしこうも通販を繰り返していると、出費も嵩んでしまう。これでもそれなりに諦めた品も多いのだけれど、しかし欲望というものは際限がなく、むしろ諦めたものが多いほどにその反動をつけるかのごとく欲しいものは増えていく。だから、どれだけ諦めたかで次の購入の可否を考えるのは適切ではない。その基準に則るのであれば、自分はいつだって欲しいものを諦めた可哀想なやつだからだ。反動で出費を許していたのであればきりがない。いい加減出費をちゃんと記録するようにしなさい。

インターネットを開けばたくさんの商品の情報で溢れていて、嫌でも目に飛び込んできてしまう。別に買い物に限った話ではなくて、みんなやっているゲームだとか、みんな読んでいる漫画だとか、そういうものを見るとどうしても手を出したくなる。でも、お金も時間も有限で、すべてを網羅することはできない。許容量を超えた情報が流れこんでくるのが当たり前な時代だから、その取捨選択が重要になる。すべてを受け止めようとしてはならない。破綻するのが目に見えている。選択と集中が大事。少し的を絞ろう。

そういうわけで、最近は意図して視野を絞るようにした方がいいのではないかということを考える。時間の割にやりたいことが多くて、あまり余裕がなくなってきているから仕方なしにそうせざるをえないという側面もあるのだけれど、しかしやりたいことを絞ってそれに集中するというのはわかりやすくていい。少なくとも、漠然とした不安を抱えながらTwitterを周回して無為に時間を過ごすよりは。もちろんそれがもたらしてくれるものもあるのだが、だとしてもその恩寵を消化するだけの時間もないのだから、まずは目の前のことに集中するのがよいのではないかと思う。

具体的には、SNSを開いて時間を浪費することの多かった入浴時に『ワールドトリガー』を読み返していたり、通勤時間は『ロード・エルメロイII世の事件簿』を読み進めていたりする(読んだ上でFGOのイベントシナリオを読みたいため)。そうすると浮いた時間があまりなくて、それ以外のことはあまり手をつけられていない。本当は、Twitterで話題になっている『タコピーの原罪』を読んだり、wordleなる謎のゲーム?に触れたり、『NEEDY GIRL OVEDOSE』をプレイしたりしたい。でも時間がない。ポケモンも発売されるし(自分にとってポケモン新作の優先度はそれなりに高い)。

リアルタイムの感想に追いつくという意味では『タコピーの原罪』は読んだほうがいいのかもしれない。流行り物には乗った方が楽しい。でも、それを受け止められるだけの許容量がないのなら、どこかで何かを諦めるしかない。すべてを処理しようとすると、結果としてなにもできなくて時間を浪費してしまう。そういうことが多かった。だから最近は視野を狭めることにしていて、それが自分の肌には合っているような気もする。もう少し続けてみて、自分がどのように時間を使うべきかを考えたいと思う。

とりあえず、『ワールドトリガー』は読み返し終わってしまったので、その時間で何をするかを考えなければならない。

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