日記:思い込んでいる
昨日はお酒を飲んだあと眠くて仕方がなかったので、ジャンプだけ読んで寝てしまった。いつもよりも早く寝たのだけれど起きる時間は変わらないし眠気もそんなに取れていないしで良いことがない。その度に「お酒飲むのやめようかな……」と思うのだけれど、やっぱり人と居酒屋に行って周りが注文していると自分も頼んでしまう。やめられないね……
家ではほとんど飲酒しないので、お酒そのものが好きというよりも、お酒を飲みながら人と話すのが好きなのだと思う。酒の席という前提を共有することで、心の障壁を少しだけ取り払えるような、そんな儀式。そんな言い訳。弱い人間なので、そういう段階を踏まないと人と会話できないのだ。お酒を介さない状態での距離の縮め方なんて、すっかり忘れてしまった。というか距離が縮まっているというのも錯覚なのだろう。
でも、そうした錯覚や思い込みがなければ一歩踏み出すこともできなくて、それが明確に相手を傷つけるのではないのなら、勘違いの関係性に溺れていたほうが幸福なのかもしれない。人はわかりあうことなんてできない。しかしわかりあえると思っていなければ、私たちは何もできないのかもしれない。
そういえば昨日は久々に「趣味とかある?」と訊かれて戸惑った。昔ならいざ知らずいまは自分がアニメやゲームが好きなことを隠しているわけでもないのだが、あけすけに「アイドルマスターのライブによく行ってて〜」と話しても、その場でついていける人がいなかったら空気を凍らせてしまう。その場合、みんながわかる趣味で無難に流すか、誰も知らないニッチな趣味を話してその説明で会話の波を作るかが選択肢としてあると思うのだが、私に後者のような趣味はないので「アニメとか映画とか好きですね。最近マーベルの映画を最新作まで見て〜」と嘘でもないし多くの人がなんとなくわかるくらいの話を切り出した。オタクがオタクであることをすぐには明かさず、相手の様子を伺いながら少しずつ匂わせていく戦略。よくあると思います。
その後、会話の端々にミーム化した漫画のセリフ(「俺でなきゃ見逃しちゃうね」みたいな)を仕込んでいったら相手も理解しているようだったので次からはそういう話ができるなと思った。人と人との距離を近づけるのは難しいよね。特に僕のような臆病な人間にはさ。
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