日記:心に鳴る音

歌うのは好きだ。大きい声を出すと楽しいから。でも人前で歌うのはあまり好きではない。そんなに上手くないから。

だからたまに1人でカラオケに行く。ノンストップで好きなだけ曲を入れられる。1時間もすれば喉が疲れてしまうけれど、それで十分だ。自分の好きな曲ばかり歌っているので楽しい。でもやっぱり、自分で聞いていてもそんなに上手くはないので、そこは少し落ち込む。

電車に乗りながら音楽を聴いていると、たまらず歌い出したくなってしまうことがある。この感情の昂りをどうしてくれようか。これは歌うことでしか解消されないのではないか。そう思って衝動に身を任せたくなるときがある。いまのところはまだ堪えられているけれど、いつ自制心の防壁が決壊するかわかったものではない。そうしていつか、自分が世界を顧みない怪物と成り果ててしまう前に、誰か私を終わらせてくれないかなと思う。臆病な自分はそれができそうにないから。正しく自制の心を持つのであればきっとそう成り果ててしまうこともないのであろうけれど、それができないからこそ私はどうしようもなくいまを生きている。どうしたものか。

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