日記:街の風景になりたい

仕事、依然として遅れてはいるものの、少し前に進んだ感があった。いくらか心が救われる。

夜の街を歩いていると、路上で話し込んでいたり飲んでいたりする人たちがいる。そのすべての人に人生が、物語があるのだなと思う。生を全うしている。

自分に物語はあるだろうか? 観測されうるだけの強度があるか? 自分の生を本にしても、あまり読み応えがないだろうなと思う。流されて生きているだけ。街の中に自分の足で立っていられるだけの強度がない。行間に埋もれて見えなくなる存在。だから私は街の風景になりたい。ああ、生きているんだと、自分でそう思えるようにありたい。

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