日記:正しい裏切り者と懐かしい飴

いわゆる人狼系ゲームと呼ばれるような、プレイヤーの中に裏切り者がいて、一般プレイヤーの行動をそれと知られぬように妨害するようなゲームがある。去年流行したものだと、”宇宙人狼”とも呼ばれたりする「Among Us」だとか。自分は本家の人狼を遊んだことはないけれど、誘われて「Among Us」はプレイした。他に、ボードゲームの「お邪魔者」も遊んだことがある。


そして、自分はこういうゲームが苦手なんだなと思う。

偽ったり演技したりすることが得意でない。出来るだけ正直に生きていた方が精神的に楽だからだ。秘密を抱えることの心理的負担を大きく見積もってしまうのだと思う。感情の大きさは他人と比較することができないので推し測るほかないけれど。


例えば、「Among Us」において、自分が裏切り者(Imposter)となった場合、全員が集まる話し合いの場では、一般プレイヤー(Crew)の振りをして自然な言動をしなければならない。基本的には嘘を交えながら。自分はプレイ経験が浅いということもあるのかもしれないが、Imposterとなった際には言動が5割増しで不自然になってしまう。

プレイヤーの人数にもよるのかもしれないけれど、大抵はImposterが複数人になる。そして、自分がImposterになって下手を打った場合、「相方のImposterに迷惑を掛けてしまうなあ」という気分になる。これがどうにも居た堪れない。


しかし、こういう居た堪れなさは、おそらく自分のプレイスキルの低さに起因している。土壇場で自然に虚偽を述べるある種の図太さが有利に働く側面はあるのかもしれないが、とはいえ、ゲームには定石というものがある。こういう場面では、こういう言い訳をしておけばとりあえず疑われることは少ないよ、みたいな。そういう知識の蓄積が周囲と比較して少ないだけなのだと思う。

自分はゲームに対してかなりカジュアルなスタンスで臨んでしまっている。一つのゲームをあまりやり込むということはない。そして対戦相手が存在するゲームにおいて、それはかなり致命的だ。その相手が知人で、それも習熟度に差がある場合であれば特に。だから、少なくとも場が盛り下がらない程度には予習をしていく必要があるのだが、自分はImposterとなった際の立ち回りの定石を知らない。ゲームをプレイするのは楽しいのだが、自分で動画を見たりして研究するほどに熱心ではないのだ。だから立ち回りがいつまでたっても上達しない。


……なんだか、人狼系ゲームが苦手だという話を掘り下げていったら、結局自分の怠慢が悪いんじゃんという結論に向かっていて凹んできてしまった。内省が自虐となり、やがて心を傷つけていく。

楽しいことを考えよう。

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凹んできたので楽しい画像を貼る。「Among Us」のWikiを見ていたら出てきた飴の広告。懐かし〜〜〜〜。日曜の朝にこういうCMやっていた気がする。でも一度も買った記憶がない。ギミックがなんとなくかっこいいという憧れがあったりするのだけれど、その他のキャラクター食玩に勝る魅力をもって映るものではなかったため、選択の結果としてついぞ手にすることはなかった。でもこうして大人になってから見ると少し欲しくなってしまう。とはいえ、Amazonとかを利用してまで入手しようというほどではないのだけれど。今でも売ってるのかこれ。


うわあああ、ちゃんとモダンな公式サイトがある!!!すげ〜〜〜〜。昔に親しんだものが時代を超えて今も存在してくれていることに感動を覚える。食べたことはないのだけれど。

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この商品かどうかは分からないけれど、口にシュッとするタイプの飴(飴?)は幼少の砌に口にした記憶がある。しかし冷やして味わうという発想はなかった。今度スーパーで見かけたら買ってしまうかもしれない。心が童心に帰ってしまっている。


要するに、裏切りを前提するゲームにおいては、まず正しい裏切り方を知っておかなければならない。それは単に嘘の吐き方の巧拙に依存するのではなく、そのゲームにおいてどう嘘を吐くのかのテンプレートをある程度把握しておく必要があるということだ。「Among  Us」は流行りのゲームだから特にみんなの習熟度が高い。プレイする相手がそれなりの経験者であるのなら、前提とする知識もそれなりに求められてしまう。逆に、みんな初見で遊ぶのなら条件は一緒なので、そこを押さえておく必要はない。荒い感じで立ち回っても上手くいったりする。

ボードゲームの「お邪魔者」は、嘘の吐き方にそこまでバリエーションがないので(大抵、「いつ明確に邪魔をするか」というタイミングの選択でしかないし、カードというランダム性もある)、そこまで巧拙が出ない。しかしそれでも自分は、邪魔の仕方が下手で仲間に迷惑を掛けてしまうこともしばしばで、やはり居た堪れない気になる。やっぱり人狼系ゲーム向いてないのかもしれない。そもそも頭を使うゲームに向いていないのでは?そうかもしれない。今のところ、一人でマイペースに進めるゲームが性に合っている気がする。


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