日記:酩酊の中

会社の飲み会があって、まあそういう席は嫌いではないので二次会まで顔を出してきた。しかし自分が不自由なく幅を効かせているということは、他の誰かに不自由を強いているのかもしれないということで、場がそうならないように立ち回ったつもりではいるけれど、しかし反省がないでもなくて、そんな自分にやや嫌気がさす。

駄目だとわかっているならはじめからやらなければいいのにさ。空気のおもむくままになあなあで流れていくなにかがそんなに得意ではなくて、不意にそれを壊してしまいたくなる。でも、それができるだけの力もなくて、巨大ななにかに呑み込まれていくような空気が少し苦しかった。お酒も食事も美味しかった。ただ自分だけがその場に相応しくないような気がした。

だからそれを塗りつぶすようにして帰り道は音楽を聴いていた。アルコールとともに摂取する音楽はどこか救済めいていて、そこに世界の真実が存在するような錯覚を抱く。もしかしたら本当のことはこの先にあるのかもしれないね。ないかもしれないけどね。

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